市販薬が医療費控除の対象になるってホント!?

市販薬が医療費控除の対象になるってホント!?

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去年1年間、医療費のレシートを頑張って貯めてきたけど、医療費控除の対象となる10万円までは達しなかった・・・。

毎年こんな悔しい思いをしている方もいるかと思います。

そんな方に朗報!?今後ドラッグストアで買える「市販薬」も対象に含まれるようになることをご存知でしょうか。

■医療費控除とは

これは大病などをして多額の医療費が掛かった方に、税金の一部を返金してくれるという制度です。ある種の救済制度と言えるでしょう。
実際にどのように利用するかと言うと、確定申告のタイミングで必要書類と医療機関からの領収書を添付することで利用できます。年間10万円を超えた部分が対象となります。
なかなか10万円も医療費に使わない・・・とがっかりするかもしれませんが、世帯合計が10万円を超えればOKです。
世帯の人数が多い方が、その分医療費も利用することが予想されます。その分医療費控除も利用しやすいと言えますね。

先ほど10万円を超えた部分が対象となるとお伝えしました。
10万円を超えた部分のみが対象です。10万円を超えると全額対象となると勘違いされている方がいるので、例をあげて説明します。

例えば、15万円医療費が掛かったとします。医療費控除で利用できるのはいくらでしょうか?

答えは5万円です。

15万円が医療費控除の対象になるわけではありませんのでご注意ください。

なお、日本の税制は累進課税制度という制度を利用しています。年収が高くなるにつれ、税率も上がっていくという仕組みです。そのため、確定申告で医療費控除を利用する場合は、家族で一番年収が高い方でされると良いでしょう。その分戻ってくる額が多くなるかもしれませんよ。

■医療費控除の対象とは?

さて、そんな医療費控除ですが、当然ながら対象になるものとならないものとがあります。
通常の健康保険証を利用して、入院・通院の医療費は原則対象となると考えてよいでしょう。処方箋を発行してもらう薬代も対象となると考えて良いです。
しかし、インフルエンザの予防接種や健康診断等は、治療では無いので対象とはなりません。また、通院の際に自家用車を利用した際のガソリン代等も対象となりません。

一方、電車やバスでの移動が困難な方のタクシー代は対象になる等、同じ交通費でも対象になる場合とならない場合があるようです。
現在では、不妊治療も医療費控除の対象になっています。
(関連コラム:不妊治療の治療費。医療費控除で戻ってくる?

さて、この医療費控除。来年度から一部変更になることをご存知でしょうか。どのような部分が変更になっているのかお伝えいたします。

一番大きいのは、一部の市販薬が対象となったことです。
市販薬のことをOTC(Over The Counter、カウンター越しの対面販売)医薬品と呼びますが、特にこの中のスイッチOTC医薬品と呼ばれる医薬品に対して新しい医療控除の制度ができました。
なお、スイッチOTCとは、かつては医師の処方箋が必要だったが、現在では処方箋なしでドラッグストア等で買える商品です。処方薬と比較すると成分量が少ない等一部制限があるようですが、通常の市販薬よりも高い効果が期待できます。

■スイッチOTC医薬品を医療費控除に利用する際の注意点

スイッチOTC医薬品を医療費控除で利用する場合、いくつか注意点があります。

1)利用方法の相違
前述の通り、通常の医療費控除は10万円を超えた部分を所得から差し引きますが、スイッチOTC医薬品の場合は12,000円を超えた部分を所得から差し引くことができます。
30,000円利用している方は、18,000円を所得から差し引くことが可能です。10万円を超えた部分という今までの制度と比較すると、かなりバーが下がっていることがわかりますね。

そして、通常の医療費控除同様世帯合算で利用することが可能です!
「10万円も医療費は使わないけれど、家族全員で1万2千円であれば!」という家庭も少なくないでしょう。尚、上限値があり、最大で88,000円となります。つまり10万円以上スイッチOTCを購入しても、所得から引けるのは88,000円ということです。

2)通常の医療費控除との併用不可
通常の医療費控除とは併用ができません。スイッチOTCに関しては、利用しやすい半面、上限値が88,000円と低くなっています。そのため、重い病気で入院した場合等で何十万円も1年間で医療費を利用した際には、通常の医療費控除を利用した方がメリットがあるケースもあります。

3)適用の条件
誰でも新制度を利用できるわけではありません。
健康診断やがん検診、予防接種等一定の病気の予防や健康促進に取り組んでいる方のみが対象となります。これは今回の制度改正が高齢化による医療費高騰の抑制を目的としているためです。

※今回の変更は、平成29年1月1日~平成33年12月31日までの期間限定の取り組みとなります。

幸いにも今まで健康だったということで医療費控除を利用してこなかった方も、利用しやすくなったと言えるのでないでしょうか?

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執筆者:平原 直樹
(ブロードマインド株式会社のベテランファイナンシャルプランナー)
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!
難しいお金の話を分かりやすく解説します。
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