あわてないパパになる。フランス発! 妊娠から出産まで、パパのための虎の巻

あわてないパパになる。フランス発! 妊娠から出産まで、パパのための虎の巻

リオネル・パイエス、ブノワ・ル・ゴエデック『フランスのパパはあわてない 妊娠から産後まで妻を支える166の心得』

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文:佐藤健(CHIENOWA)
父親が本当に「父親になったことを実感」するのはいつか?
「イクメン」という言葉が定着し、男性の育児参加、育休取得が推奨される昨今ですが、いざ、育児に関わろうとしても、どうしたらいいかわからないことは多々あると思います。6歳の娘と生後6か月の息子を持つ自分自身もその一人。妻の妊娠中に自分が何をしたら良いかわからず、妊婦検診の報告を受けても、理解しないまま「そうか、なるほど」などと言ってみたり。産まれたあとも、仕事を理由に育児を妻に任せてしまうことに罪悪感を感じる……そんなことを思うパパは多いはず。

多くの男性は子どもの誕生を機に、父親になったことを実感するのではないでしょうか。この本は、「最高の条件で子どもを迎えて、長い間家庭に関わっていくためには、男性自身が成熟しなくてはいけない。女性と同じく妊娠発覚時からこれまでの立場を捨てて、親になったと実感することで内面から変わっていくべき」というメッセージから始まります。新たな誕生を受け入れるタイミングがそもそも男女間で違うことが、父親が傍観者のまま置いていかれ、罪悪感を覚えることにつながっているのだと思いました。
妊娠から産後まで、ど素人の男性のためにやさしく語る
本の著者は2人のフランス人男性。2人の子どもを持つジャーナリストと、5人の子どもを持つ助産師です。「パパ助産師」とは驚きですね。

滑稽なくらい赤ちゃんや育児のことを知らない新米パパや、素人気分の抜けない私のようなパパのために、経験豊かな著者の二人が、妊娠、そして陣痛からの入院、出産、退院、その後の生活までの長い道のりを一問一答形式で回答。

「妊娠のサイン、周囲に知らせる時期は?」「出産に立ち会わないのは悪い父親?」「出産用語がチンプンカンプン」「妻が結婚指輪を外したが聞く勇気がない」(笑)、など、その数は166にわたります。

女性が読んだら「そんなことも知らないの……?」と呆れてしまうような質問にも、男性ならではの視点でわかりやすく、ちょっとしたユーモアとともに紹介されているので、男性としては「みんな知らないんだね」という、ある種の安心感とともに読み進めることができます。おもに妊娠から出産にかけて超基本の知識を得ることができ、これを覚えておけば、いざ出産というときに書籍名のとおり慌てることはなさそうです。パートナーからも少しは見直してもらえるかもしれません。
夫婦と子どもの三角関係を作るのが父親の役割という考え
妊娠をきっかけにそれまでの人生とはまったく異なる、「子育て」という長い長い旅が始まるわけですが、妊娠、出産、子育てに関する知識を増やし、日々の仕事もしっかりしながら、パートナーとともに子どもの世話に勤しむ。まさに、二人三脚で子育てに取り組む父親が世の中には求められているように思います。仕事も育児も日常の中の「あたりまえ」として取り組むことができれば、どんなに豊かになることでしょう。仕事優先の考え方が未だに抜けきらない私は常に反省し、申し訳ない気持ちになることもしばしばです。

そんな中、フランスのお国柄ということもあるかもしれませんが、新しい気づきを与えてくれる言葉がありました。

それは「父親の役割は母子の間に入って融合をなくす」こと。母子が強く深く、時に狭くつながってしまうこともあるでしょう。そこに父親が社会を持ち込み、母子に少しだけ距離を作ることで、夫婦と子どもの三角関係のバランスをとるのが父親の役割である、と。その象徴的な行為をフランスでは「へその緒を切るのはパパ」だと言われているそうです。こういった考え方も取り入れると、気持ちも少し軽くなり、これまでと違った頑張り方もできそうです。
これからパパになる人は、まずは「ママの気持ち」を知ることから
子どもを迎える不安を消し去るために、父親としての覚悟を決めるために、そして、産まれてから慌てる情けない姿を見せないために、これからパパになる方は育児指南書として、まずは軽い気持ちで本書を読んでみるのが良いと思います。できれば、妊娠中のママにも読んでいただいて、感想を言い合うとお互いの知識レベルを認識できるので、ママのイライラも少しは解消されるかもしれません。

すでに2人の子どもがいる私は、産まれるまでの知識と心構えのなさで自責の念にかられましたが、「母子の融合をなくす」というフランス流の父親像を持つことで家庭のバランスをリカバリーしていきたいと思います。

『フランスのパパはあわてない 妊娠から産後まで妻を支える166の心得』

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著者:リオネル・パイエス、ブノワ・ル・ゴエデック
出版社:CCCメディアハウス
プロフィール

佐藤健(さとう たけし)
営業企画部プロモーション戦略グループ。6歳の娘と6か月の息子がいる。

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