『ゆとり教育』の成果と反省、これからの『脱ゆとり』

『ゆとり教育』の成果と反省、これからの『脱ゆとり』

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ゆとり

さまざまな物議をかもしたゆとり教育。2011年に学習指導要領が改定され、現在では「脱ゆとり」が進んでいることはみなさんご存知のことと思います。それでは、「ゆとり」後の教育は、どうなっているのでしょう。現在も変化を続けている教育が今後目指すのはどんな子供の姿なのか、そのために親は何ができるのか、ご紹介します。

ゆとり教育とはなんだったのか

ゆとり教育とは、それまでの詰め込み型教育によるさまざまな弊害(暗記がメインで本当の学力が身に付かない、受験戦争が激化するなど)を解決するため、1980年代から段階的に取り組まれてきた教育政策です。特に、2002年に改訂された学習指導要領では、授業時間が大幅に減り、個々の興味や能力を十分に生かすことや、総合的な学習を取り入れる方向性が示されました。

ゆとり教育のメリット

ゆとり教育を受けて育った世代の活躍が目立つのは、スポーツの分野。野球の田中将大選手や、テニスの錦織圭選手、体操の内村航平選手、フィギュアスケートの浅田真央選手や羽生結弦選手など、10代・20代の若さで世界に羽ばたき、素晴らしい活躍をしていますよね。

ゆとり教育では、「総合的な学習の時間」が新設されました。この時間で、たとえば自分で興味のあることや疑問を見つけて調べてみたり、様々な施設の見学や体験などを行ったりするなど、バラエティ豊かな学習ができるようになりました。

また、週休2日制になり、スポーツや自分の興味や好奇心に沿った学習をできる時間も増え、小さなころから得意分野に思い切り打ち込める環境が整ったのは、ゆとり教育のメリットといえるでしょう。

ゆとり教育で学力低下?

詰め込み型教育の反省から、ゆとり教育では授業時間を減らし、学習内容も大きく変更になりました。そのため詰め込み型教育を受けてきた世代からは「学力が低下するのでは?」という懸念の声が多くあり、2000年から3年ごとに行われているOECD加盟国内での学力テスト「生徒の学習到達度調査」通称PISAの2003年度調査で順位が落ちた際には批判が巻き起こりましたよね。

しかし、本格的なゆとり教育が始まったのは2002年。2003年にテストを受けた子供たちは、1年しかゆとり教育を受けていません。一方で、ゆとり教育を7~9年受けた世代がテストを受けた2009年と2012年のPISAでは全体的に順位が再び上がり、特に読解力は過去最高順位を記録しています。

OECDの教育局次長は、「パフォーマンス(成果)が高いだけでなく、クリエーティブ(創造的)に問題を解決する創造力も増大している」と述べており、一概に「ゆとり教育=悪」とは言えません。

一方で、「総合的な学習の時間」や学習時間を減らした分の「ゆとり」を有効活用して、自由に個々の能力を伸ばすことが狙いではありましたが、せっかくの時間をだらだらと過ごしてしまうケースも。

また、地域によっては指導要領の変更に伴って報告書などの書類仕事が増え、教師が子供たちと向き合う時間が減ってしまったなど、問題点も多くあったのも実情のようです。

ゆとり教育のその後と、今後の方針

そんなさまざまな批判を受け、学習指導要領は2008年改訂され、2011年から新要領が実施されています。「脱ゆとり」に方向転換したと言われ、授業時間や学習内容が増えています。しかし、かつての詰め込み型教育に立ち戻ろうというわけではありません。

学力に関しては、変化が激しいこれからの世を生き抜くための「問題解決能力」が非常に大切とされています。単に知識を覚えるだけではダメ!自分から学びたいと思い自ら課題を見つける意欲や、主体的な判断力・行動力などが重要視されているんです。

そのため今後の方針としては、総合的・体験的な学習や、個性に合わせた選択学習などがいっそう充実していくこととなります。この流れは、最近話題の「大学入試センター試験の廃止」や「AO入試枠の増加」にも既に反映されていますよね。

これからの教育に向けて、親ができること

主体性を持たせたいからといって「親は一切手助けしないから、あなた一人でやりなさい」というのは少し乱暴です。かといって、「大人が教えてあげる」という姿勢が強すぎると、子供の自主性は育ちませんね。

ポイントは、学ぶ楽しさを伝えること。そのためには、教えることを意識しすぎずに、親も一緒になって楽しむことが大切です。一緒にお菓子を作ったり、工作をしたり、公園でサッカーをしたり、どんな些細なことでも構いません。

「お父さんはあんなに上手にできるのにどうして僕はできないんだろう」「お母さんみたいにするにはどうしたらいいんだろう」という思いから、子供はよく観察したり、自分なりにやり方を考えたり、創意工夫を凝らすようになります。主体的に動いて成功した体験は、学ぶことを楽しむ原動力となります。

親子で初めての習い事に挑戦するのもいいですね。同時にスタートすれば、子供の方が先に上手にできることもあるかもしれません。親に向かって「もっとこうしたほうがうまくいくよ」なんてアドバイスをしたりして……そんな体験は学ぶことの喜びや、大きな自信に繋がります。

親ができるのは体験や経験との「出会い」を設定すること。あとは、子供の力を信じて見守ったり同じ立場でとことん楽しんだりといった、家族のつながりで支えてあげましょう。

参考/ ハフィントンポスト「「ゆとり教育」後の学校教育は、いったいどこを目指しているのか」 ゆとり教育は間違っていなかった? OECDが日本の学力を高評価

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