女性患者約580万人の過活動膀胱、受診率はわずか7.7%

女性患者約580万人の過活動膀胱、受診率はわずか7.7%

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9割強が尿もれ伴い、精神的な負担も大きく

日本排尿機能学会理事長の横山修先生(左)と
東京女子医科大学東医療センター教授の巴ひかる先生

 自分の意思とは関係なく膀胱が勝手に収縮してしまう病気、過活動膀胱(OAB:Overactive Bladder)。国内の女性患者はおよそ580万人に上ります。ファイザー株式会社は8月30日、都内でOABとそれに伴い併発する切迫性尿失禁に関するプレスセミナーを開催。日本排尿機能学会理事長で福井大学医学部 泌尿器科学 教授の横山修先生と、東京女子医科大学東医療センター 骨盤底機能再建診療部 教授の巴ひかる先生が講演しました。

 OABは、急に強い尿意があり、もれそうな感じになる「尿意切迫感」とともに、日中のトイレ回数が多すぎる「昼間頻尿」や、夜寝てからトイレに行くために1回以上起きなければならない「夜間頻尿」を伴い、さらに尿をもらしてしまう「切迫性尿失禁」を起こすこともある病気です。40歳以上でOAB症状を持つ人は約1040万人で、その56%は女性。加齢とともに有病率は上昇しており、超高齢社会の今、患者数はさらに増加すると予想されます。

 同社がOABで医療機関を受診している、もしくは受診経験のある50歳以上の女性患者265人を対象に行ったインターネット調査の結果によると、92.5%が切迫性尿失禁を経験していることがわかりました。切迫性尿失禁は困窮度が大変高く、経験した人の半数近くが「とても困っていた」と答えています。また、OAB症状により日常生活で困ったことを尋ねたところ、「長時間トイレに行けない時に不安に感じる(長時間の会議や移動など)」(86.0%)や「長時間外出する時に不安を感じる」(83.0%)など頻繁にトイレに行けないような環境への不安についての回答が多く見られましたが、「症状に対して、気分的に落ち込んでしまう・めいってしまう」も半数に上り、精神面での負担が大きいことが伺われます。

尿意切迫感はコントロール不能、「困ったら受診を」(巴先生)

 横山先生は、尿道の長さが男性では15~20cmであるのに対し、女性では2.5~4cmと短く、その形状も男性はS字状、女性は直線的であること、女性は出産や加齢により「骨盤底筋」が虚弱化し、尿道が閉まりにくくなることから、「同じOABでも女性は男性に比べ、切迫性尿失禁を伴いやすくなります。40歳以上でOAB症状をもつ人のうち週1回以上の切迫性尿失禁がある割合は、女性が男性の1.5倍に上ります」と説明。また、生活習慣病で通院中の40歳以上女性の5人に1人は排尿に関する悩みを抱えているとし、OABと生活習慣病が密接に関連していることも指摘しました。

 巴先生は、OAB患者のうち医療機関を受診している人の割合が男性の30%強に比べて女性はわずか7.7%と低いことを示し、「年のせい、だから治療方法はない、恥ずかしいなどの理由であきらめている人が多い」と問題視。自覚症状症候群のため、基本的には問診や調査票で診断でき、「生活習慣の改善やお薬で症状の改善が期待できます」と語りました。

 「尿意切迫感は自分ではコントロール不能です。困ったなと思ったら、医療機関を受診してください」と巴先生。OAB症状を放置することなく、早めの相談、治療を心がけてはいかがでしょうか。(QLife編集部)

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