【書籍レビュー】「主夫」に興味を持った独身男性が「主夫」について本を読む

【書籍レビュー】「主夫」に興味を持った独身男性が「主夫」について本を読む

白河桃子『「専業主夫」になりたい男たち』

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文:麻月保樹(CHIENOWA)

帰宅時の車窓から
新しい部署に異動してきて半年以上が経過し、今日も疲れた顔で帰宅時の車窓には長髪メガネの私の顔が映っている。もしかすると疲れているのが理由だけではないかもしれないが、疲労感が明らかに清潔感を凌駕しており、少し不快感を覚えた。車窓に映る自分の顔を見て不快に思う時間があるくらいなら有意義な本を読むことにしよう、という理由で今回は白河桃子著の『「専業主夫」になりたい男たち』を読んでみた。

なお、私は以前に本書にも要所に登場する「秘密結社 主夫の友」が主催の『「主夫志望男子」と「働き女子」のためのワークショップ』というイベントに参加したことがあり、世間一般より少しは「主夫」についての知識はあるつもりだ。上記のイベントについて興味がある方は「『リアル主夫』に会った独身男性は『主夫』に憧れるか?」を読んでいただきたい。

「専業主夫」と「大黒柱妻」
「主夫」とは夫婦間において家事や育児をメインに担当している男性のことを指し、今の日本には「主夫」が11万人いると言われているとのことだ。本書については「専業主夫」と主夫の妻である「大黒柱妻」など、これからの夫婦の形についてさまざまな角度で書かれており、「主夫」を知る入門書として、非常にわかりやすい構成になっている。通勤時間を使っても1週間あれば読み終えることができる内容量も丁度良いと感じた。

なお「主夫」については賛否両論さまざまな意見があると思うが、まずは何も考えず先入観なしに読んでみることをお薦めしたい。「主夫」になりたい、なりたくないは別として、「主夫」を理解することで自身の考えとこれからの時代に求められる考えのギャップに気がつくきっかけとなる可能性は大いにあると思われる。

なお、参考までに以下に当てはまる項目が多いと「主夫」に向いているらしく、主夫に興味がある男性や主夫のいる生活に憧れる女性は参考にできるのではないだろうか。
・テーブルのものが落ちそうになったら先に手を出す
・無駄なプライドを捨てるのが上手
・家にいるのが好き
・バンドならボーカルではなくベースやドラム
・節約に喜びを感じる
・個性的なルックス
やはり何かと気配りができるサポートタイプの男性が主夫に向いている傾向にあるのだろう。ちなみに私は当てはまる項目が多く、主夫向きのマインドを持っているようで、特に「テーブルのものが落ちそうになったら先に手を出す」とあるが、私はテーブルからものが落ちるところを見たことがない。進路に悩む受験生は私と握手すればどこの学校でも合格できるのではないだろうか。少し話が逸れてしまったが、本書には「主夫に向いている条件」のほか「大黒柱妻に向いている条件」などが書かれているので、気になる方は自分のマインドと条件を照らし合わせてから本書を読むのも良いだろう。

「主夫」と「ヒモ」
主夫のイベントに参加したときもそうだったが、職場などで主夫の話題を出すと「『ヒモ』になりたいのか?」などと言われることが往々にしてある。だが、それは愚問だ。しかしながら、普段の私の勤勉で従順、部内でも1、2位を争う真面目な勤務態度を目のあたりにしている職場メンバーですら、そのような不躾な事を言ってくるという現実を考えると、実際に主夫をされている方たちの心情は察してあり余る。

もちろん本書では「主夫」と「ヒモ」の違いについても述べており、私自身は「主夫」と「ヒモ」の違いは責任感の大きさと解釈した。それだけに留まらず、本書には主夫志望男子を「ヒモ」にさせないための注意事項なども十分に記載されている。また実際に主夫のいる「大黒柱妻」については、座談会形式で日々の歓喜と苦悩が赤裸々に語られており、女性陣のみでなく大黒柱として同じフィールドで働く男性陣も一読の価値はあると感じた。

麻月、会社辞めるってよ
本書を読んで、「主夫」になる経緯は人それぞれ違っていて、「主夫」とはあくまでも夫婦における一つの選択肢であり、一つのカタチであると感じた。個人的にはそのような「主夫」という選択について少なからず共感し、好意的に捉えている。今後の私のライフプランに「主夫」という選択肢を加えるのもありかもしれない、そのときは胸を張って「主夫になる」と言い退職したいと思う、残念ながらまだ結婚すらできていないのだが。

なお、本書を読んでいただければ主旨をご理解いただけると思うが、当社セゾンカードの申込書の職業欄に「主夫」の項目が追加されたとしたら、私の功績だと思っていただきたい。
プロフィール

麻月保樹(あさつき やすき)
クレディセゾン 営業企画部プロモーション戦略グループに所属。ワークライフバランスを強く意識する35歳独身男性。

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