確定申告での失敗。住宅資金贈与の特例で20万円損してしまった体験談とは

確定申告での失敗。住宅資金贈与の特例で20万円損してしまった体験談とは

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確定申告の時期となりました。「年収2,000万円以上の給与所得者」や「年間110万円を超える贈与を受けた方」などは、期間内(2月16日(火)から3月15日(火))に必ず申告しないといけませんね。また、払いすぎた税金の還付を目的として「1年間に10万円以上の医療費を支払った方」などもこの期間に確定申告を行いましょう。

■昨年住宅を購入し、住宅ローンを組んだ方は確定申告をお忘れなく!

対象の方はこれから10年間にわたって、住宅ローン減税を受けることができますね。借入金等の年末残高4,000万円まで(認定住宅の特例を適用される場合は、同5,000万円まで)について1%が税額控除されますので、漏れなく手続きを行わないといけませんね。

■住宅ローン減税の適用を目的とした確定申告を行う際に、併せてチェックしたいこと

住宅購入の際に用意した頭金は、全額自分で用意されましたか?祖父母や両親から援助を受けたりしていないでしょうか?
援助を受けている、つまり贈与されたとなると通常は「年間110万円を超える贈与」を受けると贈与税が発生します。但し、「住宅の購入や増改築に対する贈与」には“非課税”となる特例があります。

[契約締結期間が平成27年12月31日までの場合の非課税枠]
・良質な住宅家屋(省エネ住宅等) : 1,500万円(3,000万円)
・上記以外 : 1,000万円(2,500万円)
※カッコ内は、取得対象の対価の消費税が10%である場合

つまり、通常の住宅購入でも1,000万円までは祖父母や両親からの援助には贈与税がかからないことになります。ここで注意しなければならないのは、確定申告しないといけないことです。

■期日までに確定申告しないとどうなるの?とあるサラリーマンの悲しい事例

さて、ここで1つの疑問・・・。期日までに確定申告をしなかった場合どうなるのでしょうか。
とあるサラリーマンの事例を参考に見てみましょう。

[30代後半のサラリーマン Aさんの事例]
・物件価格 :5,000万円(マンション)
・頭金 :2,300万円(内、両親からの援助:300万円)
・住宅ローン:2,700万円

頭金は夫婦それぞれが1,000万円ずつ計2,000万円を一生懸命貯めましたが、Aさんの両親が300万円援助してくれたことで、計2,300万円を頭金として用意できました。
300万円の贈与を受けたものの、「住宅の購入に対する贈与の特例」が適用できることは十分に認識しており、贈与税もかからず安心していたようですが、1点、適用には“確定申告が必要であること”は認識していませんでした。

ちなみに、Aさんは住宅ローンを2,700万円も抱えていますので、住宅ローン控除の対象であることも認識し、こちらは職場の同僚や先輩・上司などの周囲の話をいろいろと聞いて、“確定申告”が必要なことまで認識していました。さらに、還付の申告については5年間請求期間があることを理解していました。

さて、3/15が近づく中、仕事もそれなりに忙しく、わざわざ休みをとってまで税務署に確定申告に出向くことができませんでした。心のどこかに、住宅ローン控除の請求は最悪5年以内にすればいいから3/15に間に合わなくても大丈夫!との気持ちがあったようです。Aさん、実際には10日後の3/25に税務署に出向くことができたのですが、ここで大失敗に気付きます。

■Aさんの大失敗。20万円を損することに・・・

住宅ローン控除の申告は間に合ったAさんですが、「住宅の購入に対する贈与の特例」はわずか10日遅れただけで適用除外となってしまったのです。結果、約20万円(正確には19万円)の贈与税が発生してしまいました。
※贈与税19万円=(贈与額:300万円-基礎控除:110万円)×税率:10%
(税率は基礎控除後の贈与額に応じて変わります。)

■更にダメ押しの通知が・・・

さらに、1ヵ月後に税務署から書面が届いたと思ったら、10日間の確定申告の遅れによる「無申告加算税」まで請求されてしまったのです。その額、約1万円(正確には9,500円)。
※無申告加算税額9,500円=贈与税19万円×税率:5%

■住宅ローン控除1年分は贈与税支払いに消えた・・・

結果、当年の住宅ローン控除は全て贈与税と無申告加算税の支払いに消えてしまいました。
※住宅ローン控除の限度額が2,000万円の1%だった時期の話のため、Aさんの住宅ローン控除額は残高2,700万円×1%=27万円ではなく、20万円だけでした。

たった10日間の確定申告の遅れで、約20万円も損してしまったAさん。贈与額が300万円だったので、住宅ローン控除との相殺で済みましたが、たとえば贈与額が500万円だとすると贈与税は約50万円まで跳ね上がりますので、その費用の準備は大変です。

Cさんの場合、「住宅の購入に対する贈与の特例」適用には確定申告が必要ということを知っていれば、防げた納税です。

皆さんは確定申告しなくて大丈夫ですか?
昨年住宅を購入された方は今一度、資金の準備はどうしたか、見直してみてください。そして、これからもSodanで情報収集して知識武装してくださいね。

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執筆者:吉田 慎一
(株式会社クレディセゾンのファイナンシャルプランナー)
日本FP協会AFP資格保有。2000年に資格取得してから早15年超。
身近な“おトク”情報を発信していきます。
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