認知症になってしまったら……お金がもらえる保険ってあるの?

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みなさんの周りでも、「介護休暇」や「介護離職」など、親の介護が原因で仕事に影響が出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、メディアでも、「介護うつ」や「介護殺人」といったニュースが取り上げられていて、「介護」はもはや他人事とはいえないでしょう。なかでも「認知症」については、体は健康であってもなり得る病気として、特に注目されており、最近では「認知症専用の保険」も登場しました。

そこで今回は、「認知症への金銭的な備え方」について、お話ししたいと思います。

■高齢者の7人に1人が認知症!?認知症患者の現状とは……。

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、認知症は要介護状態になる原因の第二位(15.8%)で、第一位の脳血管疾患(脳卒中)に続く高い比率となっています。(75歳以降の後期高齢者に限定すると、第一位の原因となります。)2012年の調査では、患者数が462万人でした。これは、65歳以上の高齢者のうち、7人に1人の割合で認知症を患っているということを意味します。そして同省は、団塊の世代が75歳を超える2025年には、認知症患者が全国で700万人を超えるとの推計値を発表しました。もし、この推計値が現実になるとすると、今から10年足らずの間に5人に1人の方が認知症患者になる……ということになります。

■「認知症」と「物忘れ」の違い

私も心当たりがありますが、「最近、予定とか人の名前とか、忘れることが多くなったなあ……」というシニアの方、みなさんの周りにもいらっしゃいませんか?

でも、安心してください!これは、あくまでも「物忘れ」であって「認知症」ではありません。認知症との違いは、「物忘れ」は忘れていることを認識していますが、「認知症」は忘れているということを認識していないという点にあります。たとえば、予定があったこと自体を思い出せない……といったケースなどが当てはまります。

それでは、認知症に対する理解が深まったところで、「認知症への金銭的な備え方」についてみていきましょう!

■今年発売されたばかりの認知症に備えた保険とは

これまで、民間の保険で認知症をカバーするには、「介護保険」に入って広く備えるという方法が一般的でしたが、今年の春、太陽生命から「認知症治療保険」が発売されました。その気になる内容は、以下になります。

【器質性の「認知症」を保障】

器質性の認知症とは、脳の組織の変化によって起こるものです。認知症により、「時間」「場所」「人物」のいずれかの認識ができなくなった状態が180日継続した時に、保険の受給対象となります。

具体的な病名としては、

・アルツハイマー型認知症
・脳血管性認知症
・パーキンソン病の認知症
・クロイツフェルト・ヤコブ病の認知症

などが挙げられます。

【健康に自信のない方でも加入ができる】

入院したことがある方や現在お薬を飲んでいる方など、健康上の理由で「もう保険には入れないかも?」と思っている方でも加入できる、いわゆる「緩和型医療保険」にあたります。よって、「過去2年以内に手術を実施した」「過去5年以内にがんと診断されたことがある」など特定の項目に該当しなければ、加入できる可能性が高いのです。もちろん、現時点で「認知症」の疑いがないということが大前提になります。

【7大生活習慣病やシニア疾病など幅広く保障】

がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患といった7大生活習慣病、老人性白内障・熱中症・脊椎障害などのシニアの方がかかりやすい病気、また、女性の方の場合は女性がなりやすい病気も保障してくれます。このように、認知症だけでなく、7大生活習慣病や女性がかかりやすい病気、骨折など幅広く保障してくれますが、加入条件を緩和している分だけ「保険料を高く設定している」ということを忘れないでください。

■認知症の保険、かけ金はいくらくらい?

上記の保険について、気になる保険料をみてみましょう。

基準金額=5万円、骨折治療給付金額=10万円、認知症治療給付金額=300万円、保険期間・保険料払込期間が終身(一生涯)の場合……

40歳:男性3,708円/月、女性5,419円/月
50歳:男性4,897円/月、女性7,276円/月
60歳:男性6,862円/月、女性10,197円/月

となります。

女性のほうが平均寿命が長く、認知症になる確率も高いため、保険料も「男性<女性」となっています。仮に、40歳の方が平均寿命(男性80.79歳、女性87.05歳)までこの保険に加入したとすると、総支払額は男性181.4万円、女性305.9万円となります。女性の場合は、受け取れる認知症治療給付金額が300万円ですので、悩むところですよね。ちなみに、この保険はかけ捨て型なので、幸運にも認知症にならずに亡くなられた方への解約返戻金はありません!

■何歳くらいから加入を検討するべき?

2015年6月、日本でも公開されたアカデミー賞主演女優賞受賞映画「アリスのままで」は、若年性アルツハイマー病の女性アリスが、記憶を失っていく日々をつづった作品です。大学で教師として生徒に教えている50歳の言語学者アリスに、講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に家に戻るルートがわからなくなるなどの異変が起き、自分が自分ではなくなってしまう不安や恐れがリアルに表現されていました。

厚生労働省によると、18歳~64歳で発症する若年性認知症の患者数は、全国で推計約3万8,000人いるとされています。働き盛りの現役世代で発症するため家族の介護負担が大きく、利用できる福祉サービスが限られるなどの
固有の問題も多いため、民間保険での備えが効果を発揮します。また、早いうちに加入したほうが月々の保険料も安く済みますので、医療保険・がん保険と同様に、早めの加入がおすすめです。

■認知症の保険に加入しない場合、どのような備えが必要?

同じ要介護状態でも、認知症の有無は介護費用の金額に関わってきます。一般的に、認知症の方の介護費用は、日中の付き添いや徘徊した場合の捜索費用などを考慮すると、認知症でない同じ要介護度の方に比べ高額になるケースが多いといわれています。そして、認知症専用の保険に加入しない場合は、「貯蓄や年金などの現金で備える方法」と、「(認知症を含む)介護保険に加入する方法」がありますが、後者の場合は保険金が支払われる条件が「要介護認定2以上」など、「認知症と診断される=保険金が支払われる」わけではないということにご注意ください。

日本では、家族の誰かが認知症を含む要介護状態になった場合、7割~8割のケースで、配偶者や子(子の配偶者)などの親族が面倒をみることが多く、親の介護を巡って兄弟姉妹間の関係がぎくしゃくする……といった事態もよく起きます。「今はまだまだ元気」でも、介護のタイミングは突然やってきます。それまで平和に過ごしていた家族でも、ちょっとした言葉のすれ違いや行き違いで、「根深い溝」をつくりかねない…ということを肝に銘じて、「もしも家族が認知症になったらどうするか?」を早いうちから考え、準備を進めておきたいですね。

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