感覚の過敏さ(感覚過敏)、鈍感さ(感覚鈍麻)とは?発達障害との関係、子どもの症状、対処方法まとめ

感覚の過敏さ(感覚過敏)、鈍感さ(感覚鈍麻)とは?発達障害との関係、子どもの症状、対処方法まとめ

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感覚の過敏さ(感覚過敏)、鈍感さ(感覚鈍麻)とは?

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230000995

「感覚過敏(過剰反応性)」とは、光や音などをはじめとする特定の刺激を過剰に受け取ってしまう状態のことを指します。逆に、刺激に対する反応が低くなることを「感覚の鈍感さ(鈍麻・低反応性)」といいます。どちらも感覚のはたらきに偏りがあることが原因です。

感覚過敏があると、多くの刺激を受け取りすぎることによってストレスが増したり、多くの人にとって平気な刺激を過剰に怖がることがあります。また、感覚の鈍感さがあると、遊びの呼びかけの声を聞き逃してしまい、仲間に入れないなど、集団の中でうまく過ごせないことがあります。身体の痛みに気がつかず、病院で手当てを受けるのが遅れてしまうこともあります。

このように感覚の感じ方に過度な偏りがあると、日常生活に支障をきたす場合があります。

http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/kensa/sp.html

SP感覚プロファイル,日本文化科学社

感覚は、個人の主観的なものであり、個々によって刺激の受け取り方はそれぞれです。そのために、感覚の偏りがある人の困難さは、他の人からは理解されにくいものです。以下に、感覚の偏りのある子どもの情報のとらえ方を表した映像があります。ご覧ください。

映像では、子どもが、環境の中にあふれる情報や刺激を細かく大量に拾ってしまう様子が表現されています。多くの人が何も感じない場面でも、感覚に偏りがあると、その場所にいるだけで耐えがたい苦痛を感じることがあるのです。

感覚の偏りは4つのパターンに分けられる

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感覚の偏りに関する問題は、その傾向によってパターンに分けて整理することができます。以下に感覚刺激への反応傾向のプロファイリングで使用される4つの分類をご紹介します。なかなか理解のされにくい感覚の偏りについて、客観的な把握をすることで役立てることができるでしょう。

■感覚過敏
刺激に対して過剰に反応することで、環境の変化やちょっとした刺激も極度に気になるという状態を指します。

■感覚回避
刺激に対する過剰な反応があるため、刺激のある環境を回避する行動をとることです。

■低登録
刺激に対する反応が弱く、感覚が鈍い傾向があるとされます。低反応・感覚鈍麻(どんま)のことです。

■感覚探求
刺激に対して反応が弱いがゆえに、強い刺激を求める行動をすることです。

http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/kensa/aasp.html

AASP青年・成人感覚プロファイル|日本文化科学社

それぞれの感覚ごとの症状

刺激の感じ方は個々によりさまざまで、症状も多岐にわたります。感覚の偏りが引き起こす具体的な症状とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、五感と呼ばれる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚と、体の動きをつかさどる固有感覚、体のバランスをつかさどる平衡感覚について、それぞれに分けてお伝えします。

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■情報の刺激がいっぺんに目に飛び込んできてしまう
人は多くの刺激がある環境でも、注意を向けたい刺激を無意識的に選ぶことができます。しかし、視覚過敏がある場合には、全ての刺激情報を均等な濃さで受け取ってしまいます。ビビッドでカラフルな色のものや、たくさんのもののある場所は苦手です。

■白いものや光をまぶしく感じる
視覚過敏でない人にとっては気にならないような光や白いものが、視覚過敏のある人にとっては目に突き刺さるほどまぶしいことがあります。蛍光灯の光や、テレビやパソコンの液晶画面、白い紙を苦手とします。

授業中に席を離れてしまうといった問題とされる子どもの行動の背景には、感覚の偏りがある可能性があります。

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■音がやけに大きく聞こえる、響く
賑やかな場所にいると疲れやすいなどが聴覚過敏の症状です。聴覚過敏の症状が強い場合、耳をふさぎたくなるほど耳の奥が痛くなったり、頭痛が起きたりするような身体的な痛みを伴うことがあります。人によって気になる音は異なりますが、例として、女性の甲高い声や、休み時間のチャイム、合奏の音、掃除機などの機械音などが挙げられます。

■周囲の全ての音が等しく同じように聞こえてくる
選択的に音を拾い集めるのが困難になってしまいます。音の刺激に対して適切に注意を向ける処理ができないために起こります。一生懸命聞こうとしていても、たくさんの音が聞こえてしまうので本人は混乱しています。
 
■音が聞き取りにくい
逆に聴覚への反応性が低い場合には、音を聞き取ることができないために、結果的に、授業中に上の空になったり、呼びかけても応じなかったり、またテレビの音を大きくしたりといった様子が見られることがあります。

http://www.center.spec.ed.jp/?action=common_download_main&upload_id=7972

埼玉県立総合教育センター特別支援教育担当 『自閉症の特性と支援 Q&A集』p6

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■においに過剰に反応する
少しのにおいを過敏に受け取ってしまうことが嗅覚過敏です。少しのにおいでも過剰に受け取ってしまうあまり、ストレスが増加します。においに耐えられなくなって、吐いてしまうこともあり、ひどい場合には身体的、精神的ともに支障をきたすことがあります。

■においがわからない
逆に、嗅覚の鈍感さがみられる場合には、適切ににおいを感じることができません。においがわからないと、同時に味も分かりにくくなるので、嗅覚と同時に味覚の感覚にも支障をきたすことがあります。

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■偏食がはげしい
味覚に感覚の偏りがみられる場合、多くの人にとって美味しいと感じられる味がそうではないように感じたり、変わった味を好むようなことがみられることがあります。例えば、特定の味に対して、非常に強い不快感を感じたり、味が混じることを嫌がり、分けて食べたがったり、食べ物、飲み物の苦みや酸味を過剰に感じたりします。

結果的に食べ物の好き嫌いの差が顕著で偏食の傾向が見られるようになったり、刺激的な味を好むゆえに調味料や香辛料で過剰に味付けすることがあります。

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■触るのを嫌がる
触覚が過敏な場合には、皮膚に触れる刺激を過剰に感じて不快感が生じます。触ることができないものとしては、のりやねんど、スライムなどのぬるぬる、べたべたするものや、たわし、毛糸、洋服のタグが代表として挙げられます。

触覚に対する過敏さからくる反応として、以下のような例が挙げられます。
・他人から離れて座る、近づこうとする人を押しのける
・特定の服ばかり着たがる
・爪切り、耳かきを嫌がる
・自分からは人懐っこいかかわりをするのに、触れられることを嫌がる
・触ることのできないものがある(よって、遊び・活動の幅が制限される)

■痛みや熱さに気づきにくい
触覚の鈍さがみられる場合には注意が必要です。というのも、触覚が鈍いときには、痛覚(痛みを感じる感覚)、温覚(温度を感じる感覚)も同時に鈍いことがあるからです。温度、身体的な痛みを感じることができないと、身体の異変に気がつかず、その結果適切な対処をできないこともあります。

例えば、転んで怪我をしたときにも、本来ならば病院に行って手当をしなければならないはずなのに、その痛みや怪我をしていることに気が付かず、即座に適切な治療を受けることができない場合もあります。

■刺激を求めて自傷行為をしてしまう
自分が感じることのできる刺激を求めるあまり、血が出るまで腕を掻いたり噛んだり、頭をぶつけるなどの自傷行為を行うことがあるので注意が必要です。 

■体の動かし方が不器用

固有感覚とは、筋肉の張り具合や関節の曲げ伸ばしを感じとる感覚です。自分の体の位置や動きを把握する役割があります。固有感覚につまづきがあると、体の力を加減することに困難となります。

固有感覚につまづきのある子どもの反応として以下のようなものがあります。
・自分の手足の位置がわかりにくいので、ものにぶつかりやすい
・手先が不器用になりがちで、はさみや箸を使うような細かい動作が苦手
・身体の適切な動かし方がわからず、激しく動いたりするため、体が疲れやすい

■バランスをとるのが苦手
平衡感覚とは、がバランスをとるときに働く感覚で、主に姿勢のコントロールや体のバランスを保つことに関わっています。椅子に姿勢よく座っていられたり、教科書や教材を見て、黒板の文字を書き写したりできるのは、平衡感覚が機能しているおかげです。

平衡感覚に偏りがある場合には、体の揺れや傾きを自身で調節することが難しく、その結果、刺激を求める探求行動や、逆に刺激に対して恐怖心や不安を持つ場合があります。

平衡感覚に偏りのある子どもの特徴としては以下のようなものがあります。
・身体のバランスを崩しやすく転びやすい
・姿勢が悪くなったり、机に突っ伏してしまったりする
・視点を合わせるのが苦手で読むことに困難がある
・ブランコや高い高いを嫌がる、乗り物酔いをする
・刺激を求めて頭を振りながら走ったり、ぐるぐる回ったり、席を立ったりする

感覚の偏りの原因は? 発達障害と関係があるの?

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感覚に偏りがみられる原因はあいまいではっきりとはわかっていませんが、中枢神経系(辺縁系や視床下部など)における感覚情報処理の問題によるのではないかと考えられています。

感覚の過度な偏りと発達障害には密接な関係があります。その中でも、自閉症スペクトラム障害(ASD)では、幼いころから感覚の偏りが見られることが多いといわれています。

発達障害のある子どもは、感情や注意を向ける機能に特性があると考えられています。そのため本来は有害でない刺激に対して過度な恐怖、不安の感情をもつことがあります。また、適切に外部の刺激を取捨選択し、調整することが難しいために、発達障害のない子どもに比べて、過剰に反応をしてしまうのです。その結果、新しい活動を避けるようになってしまったり、多動傾向になったり、パニックになったり、周囲に対する不安感が強くなったりします。

そして、子どもの場合には、そのような不安を適切な方法で表現できないために、癇癪(かんしゃく)や自傷行為などの問題行動につながりやすい傾向にあります。また、逆に感覚の鈍感さがあるときの行動の一つとして見られるのが、手をふらふらする、首をふるなど、「常同行動(自己刺激行動)」と呼ばれる行為です。これは、感覚刺激を求めたり、不安を紛らわせたりするための、自己調整の行動ではないかと考えられています。

常同行動だけを見てしまうと、その行動は不思議に見えてしまいますが、その理由には感覚の偏りがあるといわれています。このような刺激に対して、適切にコントロールすることができれば、本人の不安やストレスは軽減され、そのような行動が減るようになります。

子どもの行動が気になるときには?

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子どもの行動が気になったときには、まず子どもの行動をよく観察してみましょう。

観察するときは、特定の気になる行動が起こったときに、「どのような状況だったのか(時間、場所、その場にいた人、出来事)」と、「その行動に対してどうしたのか、その結果どうなったのか」という前後の状況を記入しておきます。そうすることで子どもの困りごとやその行動がどこからきているのか把握するための手立てとなります。

また、行動をするときにはその背後に何らかの理由があります。子どもが気になる行動をとったときには、その行動がどのような刺激や、どのような理由によって引き起こされているのかを知ることが必要です。つまり、子どもがどのような種類、強さの刺激に対して過敏なのか、嫌悪感を感じているのか、受け取りにくいのかを周囲の大人が知っておくことが大事です。

子どもの感覚の偏りを知ることによって、日々の子育てに役立てることができたり、幼稚園や保育園、学校の先生に具体的なサポートをお願いすることができます。

また、子どもの感覚の特性を把握するために、保護者が簡単に利用できる感覚のチェックリストもあります。このようなチェックリストを参照することで、気を付けておくべき子どもの行動特徴を知ることができます。

判断がつかず心配な場合には、病院の小児科や、地域の子育て支援センターを訪れ、専門家に相談してみましょう。

http://jsi-assessment.info/

日本版感覚インベントリー改訂版(JSI-R)

感覚過敏、感覚鈍麻のある子どもへの対応方法

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上で述べたように、お子さんの様子を注意深く見て、困りごとを発見することで、子どもの困りごとに対する適切な対処方法を考えることができます。感覚に過剰な偏りのある子どもの困りごとを軽減させるためには環境を整える方法と、個人にアプローチする方法があります。

感覚の偏りは、刺激に対して過剰に反応する、または感覚に対する反応が鈍いというあくまで「状態」であり、病気とは異なります。医師の間でもその定義はあいまいで、処方箋や治療方法は確立されていないのが現状です。ここでは、感覚に偏りのある子どもの苦痛や困りごとを軽減するための方法についてお伝えします。

■感覚に過敏である場合
子どもの感覚過敏を理解する上で重要なことは、「無理に刺激に慣れさせることは逆効果である」ということです。感覚過敏自体は、訓練や練習で急激に改善することは難しい場合もありますが、時間の経過や子どもの発達とともにある程度緩和されていくことがあります。刺激に嫌な経験が結びつくと、さらに刺激に対して嫌悪感を強めるようになります。無理に刺激を受けることを強要せず、軽減する方法を考えます。

運動会やお祭りといった行事など、いつもと異なる環境で強い刺激が想定される場合
・一部のみの参加にする
・ピストルの音を子どもが受け入れることができる音(ホイッスルなど)にしてもらう
など刺激を軽減してもらうことも検討します。

■感覚が鈍い(低反応である)場合
触覚が鈍い子どもは、自分の感じることのできる刺激を過剰に求める「感覚探求」と呼ばれる行動をとる場合があります。例えば、なんでも触って回る、絶えず洋服を触っている、など落ち着きがなかったり、周りの人にべたべたして距離が近いなどの行動が例として挙げられます。

このような落ち着きのない行動がみられる背後には、感覚刺激を感じることができないという不安があるのではないかと考えられています。本人の感覚への欲求を満たせるようにして、不安を軽減させてあげるのかよいでしょう。例えば、タオルや人形など、別の触っても構わないものを渡すことで、それらの不安は軽減されます。その結果、子どもは落ち着きのない行動をとる必要がなくなり、安心してじっとしていることが可能となります。

自分で刺激を回避する方法を学ぶことも、感覚過敏による苦しみを軽減するひとつの手段です。子どもと大人の間で、このような出来事が起こったときにはこうする、というルールを決めておくとよいでしょう。

■感覚が過敏である場合
例えば、教室が賑やか過ぎて落ち着かないときに、黙って教室を飛び出るのではなく、イヤーマフを自分でしたりして、適切な対処方法をとることができます。また、視覚が過敏な場合には、サングラスをかけたりすることにより回避することができます。

「音がうるさいときには、イヤーマフをする」「外に行くときにはサングラスをする」というように子どもに決まりごととして認知することにより、自ら刺激を回避できるようにします。

■感覚が鈍い(低反応である)場合
例えば、触覚刺激を受け取りにくい場合には、同時に熱さ、冷たさ、痛みなどの刺激を受け取りにくいために、適切な反応を行えず、結果的に健康や身体に影響を及ぼす恐れがあります。

一つの手立てとして、大人と子どもの間で、あらかじめルールを決めておくことが考えられます。

例えば、
「熱いものに触るとやけどをする」「転んだら怪我をする」
だから、
「お湯の入ったやかんには触らない」、「転んだら担任の先生に言う」
などと、行動と理由を分かりやすくルール化してみるという方法です。

このようにルールを作っておくことで、自らの身を自分で守ることができるようになります。

もちろん、子どもの活動の際にはそばに見守る大人がいることや、こまめに子どもとコミュニケーションをとることも重要です。

感覚過敏のある子どもは、思ってもみなかったタイミングで音や光が突然に入ってくる場合に、不安やパニックなどの不快な情動が特に起こります。

ゆえに、子どもを不安にさせないためにはこれから入ってくる刺激に対して、その量や質、そのタイミングを予測できるようにすることが大切です。

また、なぜその刺激が生じるのか、刺激に直面した場合、どのように対応したらいいのかを理解することで、刺激に対する不安を軽減することができます。

例えば触覚に偏りがある子どもの場合だと、突然に体に触れられると、驚いてパニックになってしまうことがあります。子どもの体に触れたり、水をかけたりする前に、あらかじめ声をかけてあげるようにしましょう。

特に「触覚」「平衡感覚」「固有感覚」の発達については、運動や遊びによって日常生活に必要な感覚を整えることができます。これは、「感覚統合療法」と呼ばれ、療育の場面で使われています。

感覚統合とは、人の持つ複数の感覚を組み合わせて、整理したりまとめることです。人は、環境からの刺激を受けると、無意識のうちに複数の感覚を連携させながら、反応を起こします。例えば、床に置いてある水の入ったバケツに足をぶつけてしまったときの例を考えてみましょう。

バケツに足をぶつけた瞬間、
①ぶつけた音を「聴覚」で聞き、
②足元にあるバケツを「視覚」で見て、
③足にぶつかった感覚を「触覚」で確認し、
④身体の現在位置を「固有感覚」で把握し身体に力を入れます。
⑤その情報を受けた「平衡感覚(前庭感覚)」が、こけないように姿勢を保ちます。

このように、人は複数の感覚を「統合」し、日常生活を送っています。この感覚の統合がうまくいかないと環境から感じた刺激に対して体がうまく反応できません。この感覚統合を練習しながら、発達を促していくのが「感覚統合療法」です。

感覚統合療法を受けるには、自治体の療育センターや、リハビリ、小児の医療機関を訪れ、感覚統合の訓練に専門性のある作業療法士(OT)に治療を行ってもらうことができます。

また、専門のスタッフに治療を行ってもらうほかには、家庭や学校で遊びを通して感覚統合を行うこともできます。家でできる感覚統合の遊びが以下の書籍で紹介されていますので、参考にしてみるとよいでしょう。

http://urx3.nu/yGB9

太田篤志/著『イラスト版発達障害児の楽しくできる感覚統合―感覚とからだの発達をうながす生活の工夫とあそび』2012年/合同出版/刊

http://urx3.nu/yGB2

森嶋勉・太田篤志/著・監修『ちょっとしたスペースで発達障がい児の脳と感覚を育てる かんたん運動』2011年/合同出版/刊

http://ur0.biz/yE5n

川上康則/著『発達の気になる子の学校・家庭で楽しくできる感覚統合あそび』2015年/ナツメ社/刊

おわりに

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10367000963

感覚に偏りがある場合には、子どもの生活空間に存在する不快な刺激をコントロールする同時に、感覚の偏りによる困難さに共感的になり、子どもに対して受容的な雰囲気をつくることが大切です。

子どもが安心して過ごすことのできるように、周囲の大人が子どものことをよく見取り、感覚の偏りがあることを本人が知ることで、適切に対処できるようになるといいですね。

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