知らないと損する!?所得控除の1つである雑損控除とは?

知らないと損する!?所得控除の1つである雑損控除とは?

Bu facebook
Bu twitter

知らない人も多いかと思いますが、実は医療費控除以外でも税金を取り戻せるケースがあります。その1つが「雑損控除」という制度。
では、いったいどのような制度なのでしょうか?みていきたいと思います。

■雑損控除とは?

なかなか馴染みがない「雑損控除」という制度ですが、そもそもどのような制度なのでしょうか?

国税庁のHPによると、「災害又は盗難もしくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けられる」と記載されています。つまり、自宅に泥棒が入った!とか、財布を盗まれた!なんて被害にあった場合に、税金の優遇を受けられるということですね。とはいえ、被害額が全額戻ってくるわけではなく、被害額の一部が税金計算の対象となる総所得から引かれるだけです。

ちなみに、自宅に泥棒が入った場合はドアや窓などにも被害が出ますよね。これらの修理代は、そもそも被害がなければ修理する必要が無かったわけなので、被害額に加算することができます。ですが、もしご自宅の火災保険などを利用して保険金が支払われた場合は、その分を被害額から引くことになります。

上記の様に、還付される金額の計算をする際に、被害額をそのまま計上する訳ではないのでご注意ください。
なお、詐欺や恐喝の場合は対象外となっています。よって、残念ながらいわゆる「オレオレ詐欺」の被害にあった場合は適用されません。

■税額控除の計算方法とは?

では、実際にどれくらいの税金が戻ってくるのでしょうか?
まず以下の金額のいずれか高い方を所得から控除できます。

①(差引損失額)-(総所得金額等×10%)
②(差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5万円

聞き慣れない単語が出てきましたね。
差引損失額とは、(実際の損害額+復旧等に要した金額)-保険金等から補てんされた額です。また、総所得金額等は額面の年収とは異なりますのでご注意ください。なお、災害関連支出とは災害で被害を受けた際の復旧に要した金額のことです。

では、具体的な例で見てみましょう。
不幸にも火災に遭ってしまい、その際の損失額が100万円、自宅の復旧に要した災害関連支出額が50万円、火災保険からの補填が30万円だったとします。その方の総所得金額が500万円だったとして、計算すると以下の通りです。

上記の①に当てはめると、{(100万円+50万円)-30万円}-(500×10%)=70万円、②に当てはめると、50万円-5万円=45万円となります。
この場合、金額の高い①を適用し、雑損控除額70万円を税金計算上、引くことが可能です。仮に、該当者の税率が20%だったとすると、14万円が所得税から還付されることになります。

■雑損控除の考え方における注意点

これまで雑損控除の適用範囲や計算方法についてみてきました。
では、雑損控除の適用に該当する被害を被った場合は必ずこの制度を利用できるのでしょうか?

実は、単純に財布を盗難された場合はあまり利用できないかもしれません。
どういうことかというと、盗難は災害では無いので計算例①を採用することになります。ここでポイントになるのが、赤字の部分です。

(差引損失額)
(総所得金額等×10%)

お仕事をされている方であれば、総所得額×10%となると数十万円単位になります。よって、数十万単位を引いても残る分だけ差引損失額が無いと意味がありません。財布に数十万円の現金を持ち歩いている方はそれほど多くないのでは?と思いますが、いかがでしょうか?
少なくとも筆者の財布には、そんな高額の現金は入っていません…。

なお、所得金額1,000万円以下の方が災害を受けた場合には、雑損控除の他に「災害減免法による所得税の軽減免除」の対象者となります。両者を併用することはできず、どちらか有利な方を選択することになります。計算して、有利な方を採用するようにしましょう!

「災害減免法による所得税の軽減免除」は、所得金額によって以下の割合の所得税が免除されます。

所得金額の合計額 軽減又は免除される所得税の額
500万円以下  所得税の額の全額
500万円を超え750万円以下 所得税の額の2分の1
750万円を超え1,000万円以下 所得税の額の4分の1


ちなみに、「災害減免法による所得税の軽減免除」は、盗難や横領は対象外ですのでご注意ください。

■雑損控除を利用する場合の手続き

ここからは、実際に雑損控除を利用する際の手続きについてみていきたいと思います。

雑損控除を受けるためには、確定申告が必要です。その際に、災害関連支出の金額がわかるようにしておく必要があるので、各領収書をしっかり残しておきましょう。この領収書が確定申告時に支出額の証明となります。また、盗難の場合は領収書ではなく警察から被害届けをもらう必要があるので、忘れずにもらうようにしてくださいね。

前述の通り、単純に財布を盗難された場合はあまり利用できないかもしれませんが、大規模災害等、避けられない自然災害等で被災した際にこのような制度を知っているのといないのとでは大きく異なります。
こういった救済制度を利用して少しでも失った資産を取り戻すようにしましょうね!

元のサイトを見る

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

CHIENOWA'S ORIGINAL
STAFF PICK UP