子供のアレルギー対策には“早めの動物園デビュー”が有効!?

子供のアレルギー対策には“早めの動物園デビュー”が有効!?

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アレルギー対策 動物園

花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー。最近では国民の3分の1が何らかの症状に悩まされているという調査結果も出ていて、いまや国民病といっても過言ではありません。

アレルギー体質になると、乳幼児期でアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、幼児期や学童期で気管支喘息、さらにはアレルギー性鼻炎など、年齢や成長段階によってさまざまに症状が変化する『アレルギーマーチ』が見られる場合も多いと言います。

また『アナフィラキシーショック』という重篤なショック症状も心配です。日常生活で何かと不便なことも多くなりますから、できれば子供がアレルギーにならないようにしてあげたいものですよね。

しかし、どうすればアレルギーを防ぐことができるのでしょうか?

近年の研究で、“1歳未満の早いうちから動物園デビューするといい”という注目の説が登場しているんです!

酪農家の子供はアレルギーになりづらい!?

南ドイツで行われた研究で、酪農家とそうでない子供の家のホコリを集め『エンドトキシン』という物質の量を調べてみたところ、酪農家宅のホコリにエンドトキシンが多く存在し、エンドトキシンが多い家の子供ほど花粉症やぜんそくを発症していなかったという結果が出ました。

アレルギー予防のカギは『エンドトキシン』

エンドトキシンは細菌を覆っている膜の成分で、主な発生源は家畜のフン。つまり、この研究結果は、牛舎が近くにあるなど家畜と触れ合う環境で生活している方が、アレルギーの発症を抑えられることを示唆しているのです。

アレルギーが起こるメカニズム

アレルギーは、簡単に言うと『免疫の過剰反応』。本来人体に無害な物質に対して免疫システムが反応し、敵とみなして過剰に攻撃してしまうことでアレルギー反応が起こります。

では、アレルギー体質の人とそうでない人の差は何なのでしょうか?

そのカギを握るのは、『免疫細胞のバランス』。免疫に大きく関わるT細胞というものがあります。T細胞は分化して、

  • Th1……細菌やウイルスなど病原体に対して働く
  • Th2……寄生虫に対して働く

というように、それぞれ役割を持つようになります。Th1がTh2に対して優位な状態が正常です。

妊娠中、赤ちゃんとママとの間で拒絶反応が起きないようにTh1が抑制されるため、乳幼児はTh2優位になっています。そして、生まれてから外界のさまざまな菌やウイルスにさらされることで、Th1が優位な状態へとシフトしていきます。

ところが、近年では除菌・殺菌が徹底されて、赤ちゃんが細菌やウイルスにさらされる機会が少なくなっていますよね。そのため、Th1が増えず、Th2優位のままの状態に……。Th2優位になるとIgEという抗体が増え、本来なら害のない卵や花粉、小麦や牛乳などを攻撃してアレルギー反応が起こるのです。

乳幼児にアレルギーが多く、成長するにつれて治ることにも納得ですね。

1歳までに適度に雑菌に接しておこう

綺麗すぎる環境にいるため病原体を攻撃する細胞があまり作られず、免疫細胞のバランスが崩れることが、アレルギー体質になる要因の1つだとわかりましたね!

免疫細胞のバランスを整えるためには、1歳ごろまでの時期が重要だとされています。でも、家を不潔にするわけにもいきませんし、動物を飼うことも簡単ではありませんよね。

そこでおすすめなのが、アレルギーを抑えるカギであるエンドトキシンが多い動物園や牧場へ行くことです。さまざまな動物がいて、実際に触れ合うこともでき、子供も興味津々のはず。楽しくお出かけしてアレルギー予防にも役立つので、ぜひ動物園・牧場デビューをさせてみましょう。

過度な接触はNG!継続と繰り返しが大切

とはいえ、「牧場や動物園行かなきゃ!」と、月齢が低い子供を連れていきなり動物に触れさせるのは考えものです。まずはご近所を出歩いたりして外に慣れ、ある程度耐性がついたところで行くと良いでしょう。

また、高濃度のエンドトキシンを一気に浴びると高熱やショック症状を起こすこともありますので、最初は短時間、動物園などを軽く散歩するだけから始め、それから徐々に滞在時間を延ばしたり動物と触れ合ったりしてみましょう。

1歳までに1回動物園に行ったから安心!というわけではありません。継続して繰り返し行くことも大切なようです。両親ともにアレルギー体質である場合など遺伝的に心配なら、動物園へ行くか・触れ合いをするか否かを慎重に考えることをおすすめします。

今回は免疫細胞のバランスについて詳しくご紹介しましたが、バランスだけでなく細胞の活性も大切だそうです。免疫細胞の多くが集まる腸内の環境を整えることも、アレルギー予防に役立つのでは?と言われています。

アレルギーに関してはまだ分からないことも多く、現在もさまざまな研究が進められています。これから画期的な治療法が発見されることにも期待したいですね。

参照/ WEB版すこやかライフ「子どもの成長とアレルギー「アレルギーマーチ」から学ぶアレルギー疾患の予防と管理」 NHKスペシャル「病気・医療 病の起源 第6週 アレルギー~2億年目の免疫異変~」 医療法人社団 藤本耳鼻咽喉科医院「アレルギーとエンドトキシン」 小さな赤ちゃん応援センター(未熟児育児情報など)「「牛舎」と「動物園」が赤ちゃんの免疫力アップ、アレルギー対策になるは本当?」 アレルギー百科「アレルギーって何?」 免疫なんでもサイト「アレルギー患者の増加の不思議」 ファイザー「よく分かるアレルギーとアナフィラキシー アレルギーってなあに?」 アレルギー疾患における防御システム

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