時代とともに子どもの発育・疾患傾向に変化-文科省が学校保健統計を公表

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身長の推移は横ばい、体重は減少傾向に

 食習慣やライフスタイルの変化とともに、子どもたちの発育にも変化が見られます。文部科学省は、その実態を明らかにするために毎年学校保健調査を行っています。昭和23年から続くこの調査。65年以上経った今、一体子どもたちの発育はどのように変化しているのでしょうか。

 まずは体格についてですが、平均身長は少しずつ伸び続け、平成6年から13年くらいをピークに直近は横ばいの状況となっています。一方、体重の推移は、平成10年から18年くらいをピークに直近は減少傾向。一例として、男子14歳児の平成13年の平均体重が55.5kgだったのに対して、平成27年は53.9kgとなっています。また、年齢層によってばらつきはあるものの、肥満傾向児の出現率は男女ともに平成18年度以降減少傾向にあります。

 次に、主な疾患・異常について見てみましょう。虫歯やアトピー性皮膚炎、喘息、近眼(裸眼視力1.0以下)などの疾患10種類の罹患率の推移を見てみると、近年さほど大きな変化はないものの、特に虫歯については改善傾向が見られます。一方で、近眼の児童はじりじりと増え続けています。

ライフスタイルの変化で、児童の疾患傾向にも変化

 興味深いのは世代別の罹患率で、祖父母世代(55年前)、父母世代(30年前)、子世代を比較。近視は父母世代に比べて子世代が多くなっており、特に中学生については18%以上も増えています。これは恐らく、ゲーム機で遊ぶ機会が増えていることによるものでしょう。

 また、虫歯については父母世代が最も多く、子世代は祖父母世代よりも少ないという結果に。推移グラフを見てみると、昭和20年代から40年代にかけて虫歯の子どもが急増しており、平成に入ってからは減少傾向に転じています。戦後の食生活の変化を経て、近年は予防意識が高まっていることがうかがえます。

 喘息の児童は父母世代に比べて子世代では増加しており、特に小学生では父母世代が0.93%なのに対して子世代が3.95%となっています。逆に寄生虫卵を保有する子どもは、祖父母世代から父母世代にかけて激減し、子世代に至っては小学生で0.12%とほとんど見られなくなっています。この結果を受けて、学校でのぎょう虫検査が一部の地域を除いて省略されることが決まりました。ライフスタイルや食事・環境の影響によって、子どもの発育は左右されることがよく分かりますね。(宮坂方子)

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