ありのままの自分で、本当にやりたいことから目を逸らさない。【100人100色】Vol.12

ありのままの自分で、本当にやりたいことから目を逸らさない。【100人100色】Vol.12

管理栄養士/フォトグラファー・24歳・独身

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いろんな女性の働く・暮らすを知ること『100人100色』 Vol.12

それぞれの立場、個々の考え方によって「働く」ことへのスタンスは異なります。正解なんてありません。
「100人100色」では、100人の「働く女性」に登場いただき、等身大の姿を語っていただきます。年齢、環境、キャリア全ての背景が異なる人たちの100とおりの『想いや生き方』の中に、きっとあなた自身にとってのヒントが見えてくるはずです。

今回は都内で一人暮らしをしている影山奈々恵さんをご紹介。
弱冠24歳という若さにして、管理栄養士として働きながらフォトグラファーという全く異なるジャンルでも活躍のフィールドを広げつつある多彩な彼女の生き方・仕事観とはどんなものでしょうか。背伸びせずブレないポリシーの裏側には、好きなことを仕事に変えていくヒントがたくさん散りばめられています。
今のお仕事に至るまでのキャリアを教えてください。

大学を卒業して、居酒屋経営をメインにやっている会社に就職しました。
母からは「管理栄養士なのに、居酒屋なんて!」と非難されました。それでも就職を決めたのは、「日本食材や生産者のことを大切にする」という会社の考え方に共感したからです。生産者から直接仕入れて、調理して、ストーリーとともにお客様に提供するというのがいいなと思いました。
体力には自信があったけど仕事内容は想像以上にハード。
そして、学生時代に本当はやりたいと思っていた「子どもへの食育」の夢が捨てきれず、わずか5か月で退職し、今の保育園に栄養士として入職しました。
母の非難をたくさん浴びていたので、居酒屋の仕事を辞めたことは保育園が決まるまで言えませんでしたね…。
そのため、突然の転職発表に母は半ば呆れていました。その時、そばで聞いていた弟が「ねぇちゃん、夢叶ったね!」って言ったんです。
一瞬「え?何のコト?」と思ったけれど、小さい頃の夢が保育士で、ずっと「保育士になりたい」と思っていたことを思い出しました。保育士としてではありませんが、保育園で働くことで、かつての自分の夢を叶えることに繋がりました。
現在は保育園で給食・おやつ作りをはじめ、献立作成や食育を行っています。

保育園での食育風景
その傍ら、レシピ・料理教室や演奏会、イベント、プロフィール写真の撮影などフォトグラファーとしての活動もしています。
写真はもともと趣味でしかなかったのですが、「食未来リンク」という生産者と消費者を繋げる団体のイベント撮影をしていたところ、「私のやっているイベントでも撮影していただけませんか?」というお話をいただいたことをきっかけに、いろいろな方とのご縁でフォトグラファーとして活動することになりました。
「好きなことが仕事に」というのを身をもって体験させていただき、多くの方に喜んでいただき、そして応援までしていただき、本当に本当に幸せで感謝の気持ちでいっぱいです。

レシピ撮影。スタイリングと撮影を担当している
仕事でぶつかった壁はありますか?

今の保育園で働き始めて1年が過ぎ、仕事にもだいぶ慣れて色々なことを任されてきた頃、体力的にも・精神的にも本当にキツイ時期がありました。
一人暮らしなので誰も見ていないのを良いことに、毎晩わんわん泣いていました。
前職でもそういった時期がありましたが、あの時は本当にやりたいことが他にあったので「辞める」という決断に至りました。
しかし転職してからは「本当にやりたいこと」をやっているものの、ミスにミスが重なったり、叱られることもしょっちゅうで、ついに職場で泣きながら「もう、無理です」と正直に胸の内を打ち明けたこともありました。
ただ、今回は「本当にやりたいこと」をやっている以上、「辞める」という選択ではなく、「続ける」という選択をしました。
給食室のみんなに自分の気持ちを話し、個々の仕事のウエイトについて話し合いをしました。そして今年度になってガラリと仕事内容が変わってからはミスもガクンと減り、それまでぎくしゃくしていた上司との関係もずっと良くなって、今では冗談を言い合い笑い合える仲になりました。
「辞める」・「続ける」どちらの選択も決して間違いではなかったと思います。
ただ、自分が「本当にやりたいこと」からは目を逸らさないことが大切。たとえ理解されるのが難しくとも、自分の気持ちを打ち明け、共有することが大切だと学びました。
生きていく上で大切にしていることは何でしょうか?
仕事においても、人生においても自分の中で掲げているテーマが「ありのままを大切に」。
そのためには、コンプレックスと感じていることや弱さも受け入れなければならないけれど、まだまだ受け入れきれてはいません。
でもそんな未完成の自分もマル!だと思っています。
ブランドもので着飾ったり、高級なものでなくていい、そのままを大切にしたい。自然体が一番です。

フォトグラファーとしてもそれを表現していきたいです。
横顔や何気ない時の表情や楽しそうにおしゃべりしてる表情、好きなことをしている姿、何気ない仕草を切り撮るのが好きだし得意です。
その時の表情や姿ってビックリするほどキラキラと輝いてるし、柔らかいんですよ。
風景もしかり。さんぽ中に見つけた草花や空、いつもは気が付かなかったけど実は…っていうのを切り撮るのが得意。
あたりまえ、ありのままの姿にちょっと目を向けてみる。
そう、思えるようになったのもカメラのお陰です。

公園で見つけたハートの虫食いのポピー
この先、チャレンジしてみたいことはありますか?

チャレンジしたいことは、2つ。
1つ目は旅×仕事。もともと、旅先での思い出と一緒に良い写真を残したい!という想いで写真を始めたので、日本各地や世界の街の食べ物や街並みを紹介をするような仕事がしたいです。それも有名どころではなく超ローカルなところだったり、地域活性したいところ。「え?!そんなのあるの?!」っていうのを見つけるのが得意なので、他にはないような紹介をしたいな、と考えています。

おさんぽ中に見つけたお洒落な鍵穴と苔から生える新芽
2つ目は「モノづくり」です。新しいモノを作るよりは、使わなくなったものや、片方なくなってしまったイヤリング、海に落ちていた貝殻などを使って雑貨やアクセサリーを作るのが好きで得意なんです。
今はそれを友達の誕生日にプレゼントしたりするのですが、ゆくゆくは仕事としてやりたいと思っています。 ただ、今の状況だとそういった製作に充てる時間があまりないので、その時間を作るところからはじめたいと思っています。

友達の誕生日に作った貝殻のイヤリング
「ちょっと聞いて!」という愚痴、悩み、困りごとはありますか?

なぜ、1日は24時間で1週間は7日しかないんでしょう。仕事、仕事で自分の時間を作る余裕がありません。
たまにゴロゴロするものの、ゴロゴロの後にチラつく仕事と目が合ってゴロゴロしきれない。
要は時間の使い方、仕事とプライベートのON/OFFが下手なだけなんですが、もっと時間があればいいな、と日々思っています。

バイクの下で寝ちゃってる猫がかわいくて、思わずシャッターを切った一枚。
影山さんが思い描く、今後ありたいご自身の姿とはどんなものですか?

とっても尊敬している方がいるんですが、その人の紡ぐ言葉が、生き方がとても軽やかで、柔らかくて、周りの人をあったかい気持ちにさせてくれる。そんな人に私もなりたいです。
きっと多くの人が乗り越えられない壁を乗り越えてこられたのでしょうけれど、みなさんそれぞれ、弱い自分も強い自分も全部丸ごと受け入れておられるように思います。
私は人一倍負けず嫌いで強がりな面があるので、なかなか自分の弱さを受け入れることができませんでした。そして、人に頼ることが全くできず、一人で抱えこむことも多かった。
でも、社会人になってようやく差し伸べられた手に触れることができるようになって、少しずつですが、弱い自分も出すことが出来るようになりました。
ハッキリ言って、人一倍メンタル弱いです。それが嫌で仕方なかったけど、そんな自分がいても良いって思えるようになりました。
だから、「ありのままを大切に」って思えるようにもなれたんです。
今は自分自身のことで精一杯だけど、もっと自分を丸ごと愛せるようになって、いつかは尊敬している人みたいに軽やかに生きて、私と同じように悩んでる人の気持ちをほぐしてあげられたらなと思っています。

常に自分の気持ちに耳を傾け、正直な想いに真摯に向き合っていく影山さんのひたむきさこそが、「好き」を仕事に変えていく秘訣なのではないでしょうか。 表面的な華やかさよりも内側にキラリと光る原石を見抜く力をもつ彼女の目は、これからも、園児たちに、レンズの先に、鮮やかな彩りを添えてくれることでしょう。

いろんな女性の働く・暮らすを知ること 『100人100色』は、SAISON CHIENOWAとケノコトとの共同記事です。

「日常の食のコト」で暮らしを楽しくするライフスタイルマガジン ケノコト
http://kenokoto.jp/

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