日本を縛る「オッサンシステム」をぶち壊そう。都議会議員・おときた駿インタビュー

日本を縛る「オッサンシステム」をぶち壊そう。都議会議員・おときた駿インタビュー

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女性活躍推進法が制定され、女性の社会進出が国策となる一方、「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログを機に待機児童問題が叫ばれている現在の日本。女性が生き生きと働き、子育てをする社会の実現には、さまざまな問題が山積しています。そんな中、2013年に東京都議会議員となったおときた駿議員は、当初から「女性の活躍」を政策に掲げ、こうした問題に正面から立ち向かっている、まさに現代女性の味方とも言うべき存在です。

国の言う「女性活躍」とはどういうことなのか? 世間でこれだけ騒がれている待機児童問題がなぜ解決しないのか? おときた議員にいまの日本社会の現状や、本当の意味で「女性が活躍できる」社会を実現するにはどういった制度が必要なのか、たっぷりうかがってきました。

取材・文:片貝久美子 撮影:豊島望
プロフィール

おときた駿
1983年、東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンで7年間のビジネス経験を経て、2013年6月、東京都議会議員選挙に地元北区から立候補、初当選。みんなの党、日本を元気にする会を経て現在、無所属。ネットを中心に積極的な情報発信を行う。
http://otokitashun.com/
どんなに女性活躍と言っても、結局は男性社会の土俵に女性を上げるだけ。そもそものルールを変えなければ、「女性が活躍できる社会」は実現できないんです。
―おときたさんが議員を目指した理由の一つに、女性が活躍できる社会の実現があったとのことですが、具体的にどういったことに問題を感じて立候補に至ったのでしょうか。

おときた:ぼくが政治家になりたかった大元の理由から話すと、女の子にモテたかったからなんですよ(笑)。

―そうなんですか!? いきなり予想外の展開です(笑)。

おときた:というのも、ぼくは男子校出身なんですが、当時いろいろこじらせてまして……(笑)。例えば、ギターが弾けるようになればモテるんじゃないかと思ってバンドを始めたけど、コピーしたのは聖飢魔Ⅱだったり(笑)。いろいろやったんですが、結局スクールカーストの最下位から脱出できなかったんですね。それで、自分が変わってもダメなのは、社会が悪いんじゃないか? と。それなら社会を変えようって漠然と思ったことが、おそらくぼくが政治家を目指すことになったきっかけでした。

―それから、女性が活躍できる社会を作ることに関心を持ったのはなぜだったのですか?

おときた:大学では政治経済学部だったんですけど、そのときに「女性と政治」というテーマで研究を行っていました。世界の政治史を見てみると、女性の首相が生まれたことはあっても、あくまで男性社会の中で形だけリーダーになっている状態で、本当の意味での「女性政権」が誕生したことは一度もないんですよね。もちろんいま現在もありません。人類の約50%は女性なのに、これはおかしいんじゃないかと。仮にこの先、その50%の可能性を見ずに人類や日本がダメになってしまったとしたら、すごくもったいないと思うんですよね。女性が政権をとった社会が良くなるか悪くなるかはわからないけれども、その可能性を見ないことには死ぬに死ねないなと思うんです。

―なるほど。そもそも、なぜ女性が政権をとれない社会になっているのでしょうか?

おときた:いまの資本主義のルールだと、24時間365日働いた人が強いわけです。でも、女性は1か月に1回ホルモンバランスが崩れる時期があるし、出産や育児でその資本主義の戦いから出なきゃいけない時期もある。そもそものルールを全部変えて、女性たちが勝てるルール作りをしなければ、どんなに女性活躍と言っても、結局は男性社会の土俵に女性を上げるだけで、本当の「女性が活躍できる社会」の実現にはならないんですよね。
「子育て支援」の前に、「正社員」「年功序列」という日本社会を縛る「オッサンシステム」という本丸をぶち壊したほうが絶対にいいわけです。
―たしかにいま、政府も女性活躍推進法(2015年に制定、2016年4月から施行。女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)を設置し、会社における女性採用比率や女性管理職比率の見直しが行われていますが、女性の立場からすると「女性活躍ってそういうことなの?」という感じが否めません。

おときた:そうですよね。いまの政策って、男性が考えた「女性活躍」であって、女性が本当にハッピーかどうかっていうのは極めて疑問だとぼくも思います。それは女性が決めることであって、男性によって「ぼくたちが手を差し伸べて女性活躍の場を作ったよ、ほら」というのは偽りの土俵でしかありませんよね。

―女性活躍推進法は、女性の意見が反映されて作られたものではないんですね。

おときた:そうです。だって、子育て支援だって的を外してるじゃないですか。「育休を3年取れる」とか、誰が求めてるんだ? っていう話ですよ。3年も会社から離れるなんてリスクが高すぎですし、分割で取れるほうが絶対使い勝手がいい。いまの制度は、若い人や女性たちとのボタンのズレが発生してしまっているんです。それに、そもそも「子育て支援」自体が枝葉末節な話でもあるんですよ。

―というと?

おときた:子育て支援の前に、「正社員」「年功序列」という日本社会を縛る「オッサンシステム」という本丸をぶち壊したほうが絶対にいいわけです。能力が低くても雇用し続けなくてはならない正社員なんていうシステムをなくして、女性も男性も全員契約社員にしてしまえば、いつ産休を取ろうが、スキルさえあれば好きな仕事で好きなときに戻ってこられるわけですよ。それがいまは、団塊の世代を守るためだけに存在している年功序列というシステムによって、女性が活躍しづらくなっている。

―なるほど。「男女雇用機会均等法」(職場における男女の差別を禁止するために1985年に制定、翌86年より施行。97年に一部改正され、時間外や休日労働、深夜業務などの規制を撤廃した)はどうなのでしょうか?

おときた:あまり機能していない制度ですよね。正社員を解雇できないシステムですから。正社員の解雇が可能になれば、年功序列関係なく、使えない社員は解雇して、より多くの女性を雇用できるようになるはずです。それだけでいいのに、わざわざ「均等に」「解雇させない」「まずは雇用」といった縛りで入るから歪みが生まれるのであって。もっと自由競争に近づけることで、女性が活躍する場が広がっていくとぼくは思います。

―そういった、女性にとって負とも思える制度が誕生してしまった要因は何なんでしょう?

おときた:まず、女性が基本的に専業主婦だった時代に作られた制度であるということが大きいでしょうね。女性が働くことのほうがイレギュラーだった時代を、日本はいまも引きずり続けているんです。

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