無事に産めるか不安……帝王切開の入院から手術後までの流れ

無事に産めるか不安……帝王切開の入院から手術後までの流れ

Bu facebook
Bu twitter
今や妊婦さんの5人に1人が帝王切開で出産しています。その数は20年前に比べ実に2倍! それは技術が確実に進歩しているためです。しかし、帝王切開となるとやはり不安になるのが妊婦さんの正直な気持ち。そんな不安を少しでも解消するため、入院から手術後までの流れをご紹介します。

帝王切開が怖い! 不安なママの気持ち

「出来れば自然分娩で産みたい。」ほとんどの妊婦さんがそう考えると思います。しかし、お腹の赤ちゃんやお母さんに何らかの問題があり危険だと判断された場合は「帝王切開」つまり、お腹を切って赤ちゃんを安全に取り出すという判断になります。だれでも、もし2回目以降であっても帝王切開となると不安になるものです。痛くないの? 傷跡は残らない? 麻酔の副作用は? 赤ちゃんは大丈夫なの? 出血が多かったら? このまま生きて帰れるのかな? などなど考えれば考えるほど不安になり、自分を追い込んでしまうお母さんも多いのです。

技術の進歩により、出産をする妊婦さんの5人に1人が帝王切開という時代。自然分娩で少しでも危険を伴う場合は帝王切開を勧められます。帝王切開までの流れと手術後の流れを理解し、そんな不安を少しでも解消しましょう。

帝王切開には2種類ある

帝王切開にはあらかじめ手術日を決めて行う「予定帝王切開(選択的帝王切開)」と出産時の急なトラブルで緊急に行う「緊急帝王切開」の2種類があります。予定帝王切開の場合、麻酔後お腹の下の方を横に切ることが多いです。ちょうど下着や水着でも隠れる位置なので、美容の観点からの配慮です。ただし、病院や先生の方針、帝王切開の原因によって絶対という事ではありませんので、予定の場合は確認しておくようにするといいでしょう。緊急帝王切開の場合は麻酔後、お腹の下の方を縦に切ります。この方が出血も少なく早く取り出せるためです。緊急の場合一刻も早い処置が大事ですので、縦に切りますが、この場合はやはり傷跡が若干目立ちます。

この帝王切開の傷跡は目立たなくはなりますが、完全には消えません。しかし、赤ちゃんを産むという立派な仕事を成し遂げた勲章なのですから、ぜひお子さんに「ここから生まれてきたんだよ。」ということを伝えてあげてください。

予定帝王切開になるケース

予定帝王切開になるのは次のようなケースです。

・児頭骨盤不適合(赤ちゃんの頭が骨盤に対し大きい)

・胎児発育不全(赤ちゃんが小さく早く出した方が良い場合)

・前置胎盤、低置胎盤(胎盤が子宮口をふさいでいる場合)

・逆子

・多胎妊娠(双子の場合は自然分娩の可能性もあります。)

・妊娠高血圧症候群

・前回が帝王切開の場合(自然分娩可能な場合もあります。)

・その他、医師が必要と判断した場合

緊急帝王切開になるケース

緊急帝王切開になるのは次のケースです。

・常位胎盤早期剥離

・胎児仮死状態になる場合

・お産がなかなか進まない場合(回旋異常、児頭下降不全)

・その他、トラブルがあった場合

予定帝王切開が決まったら

予定帝王切開が決まったら早速入院準備を始めましょう。帝王切開は正産期の中ごろに設定される場合が多いですが、それよりも早く陣痛が来てしまう場合もあるので、たとえ日付が決まっても油断せずに準備は早めに済ませておきましょう。帝王切開の場合の入院期間は1週間から10日と比較的長いので、入院中快適に過ごすためにも持ち物の準備は大切です。

帝王切開での出産・入院中にあると便利なもの

帝王切開の手術後は1~2日ベッドの上だけで過ごします。ベッドの上で動かなくても必要なものが手に取れるように準備しておきましょう。

・窓口で高額医療費が免除される「限度額適用認定証」(加入している健康保険に申請書を送る)

・スマホや携帯の充電コード&延長コード(術後動けない時に充電するのに便利)

・爪切り(1週間もいるとのびて気になるので)

・S字フック(ベッドサイドにものがかけられる)

・小さめのバッグ(ハンカチ、タオル、携帯、ナプキンなど入れられると移動時に便利)

・ペットボトルのお茶&ストロー

・小物入れ

スマホや携帯はやはり常に手元にほしいので、延長コードはあった方が良いです。パジャマが必要な場合はズボンが履けないので、膝丈よりも長めの前開きのものにしましょう。

それ以外は自然分娩の方と同様です。

入院から退院までの流れ

帝王切開になったら入院中どんな生活なのか、気になるところですよね。一般的に、自然分娩は生まれるまでがつらく、帝王切開は生まれてからがつらいと言われます。陣痛から緊急帝王切開になった場合、どちらもつらく、お母さんは本当に大変な思いをすることになります。入院から退院までのスケジュールは病院によっても違いますが、一般的な例をご紹介します。

入院日

予定帝王切開の場合、手術日の前日主に午後入院します。手術前の検査等をし、剃毛などもあります。夜9時以降は絶食で、飲み物は医師の指示に従って少しだけ摂取できます。手術後は入浴できませんので、しっかりとシャワーを浴びてさっぱりしておきます。

前日から絶食になるのは、麻酔などの副作用で嘔吐してしまい、気道が詰まったりするようなトラブルが起きないようにするためです。当日朝からは水分も取れません。どうしても喉が渇く場合はうがいするなどして対処しましょう。

手術当日~予定帝王切開の場合~

起床後、浣腸を行います。赤ちゃんの心音を調べるモニターを付けたり、点滴で栄養補給をし、ゆっくり休んでおきます。医師の指示に従い、赤ちゃんともうすぐ会えることを楽しみにしましょう。

手術の流れは以下の通りです。

1.麻酔(背中の脊椎あたりから薬を投入し部分麻酔をするのが一般的)

2.切開

3.赤ちゃんを取出す(切開から数分後)

4.赤ちゃんの処置が終わったら赤ちゃんとのご対面

5.羊水、胎盤などを取出し、切開部の縫合などの後処理(30~1時間程度)

手術が始まったら赤ちゃんと会えるまでは本当にあっという間です。部分麻酔の場合は切った感覚や赤ちゃんを押し出す感覚も分かり、産声も聞けます。赤ちゃんと会ったらその日赤ちゃんは保育器で過ごします。ちなみに、赤ちゃんの頭は自然分娩の場合参道を通るので少し尖っていますが、帝王切開で生まれた赤ちゃんの頭はまんまるできれいなのが特徴です。

麻酔の切れ具合や血圧、脈拍などママの状態を確認して問題なければ病室に戻ります。麻酔が切れると痛みがありますが、我慢せずに痛み止めを処方してもらいましょう。

手術当日~緊急帝王切開の場合~

緊急帝王切開の場合は一刻を争います。自然分娩を続けるのは危険だと判断した場合緊急帝王切開となりますが、通常の部分麻酔だと時間がかかるため、点滴に麻酔を入れ全身麻酔を行う場合があります。手早く赤ちゃんを取り出すため、下腹部を縦に切開することが多いようです。

手術の流れは上記と同じです。

急な手術になりますが、必ず本人にも同意を求められますし、ご家族にも承認を求められます。当日連絡が取れないなどあらかじめ不安がある場合は病院に相談しておきましょう。

手術後(当日)

帝王切開でも産後は悪露があります。まだ麻酔も残っていて自分では動けませんので看護師さんがパッドを交換してくれます。また、トイレにも行けませんので導尿カテーテルが入れられています。

当日傷の痛みや子宮の戻りによる痛み(後陣痛)がつらい方もいますので、我慢せずに痛み止めを処方してもらいましょう。しばらく動けないので血栓予防のため足にマッサージ器具を取り付ける場合もあります。

術後6時間以上経つとゼリー飲料や水分を取ることが出来ます。しかし、麻酔の副作用で吐き気がして食欲のない方も少なくないようです。

術後1日目

朝食は全粥のみ、お昼は雑炊、夜はおかゆにおかずといった具合に食事の内容が少しずつステップアップします。ただし、病院によってはガスが出たら食事を開始するところもあり、その場合、術後2~3日というのが一般的なようです。これは消化器官も麻酔が切れて順調に動いているかを見極めるためのものです。また、栄養と水分補給の点滴や、抗生物質なども点滴や注射などで行われます。

少しずつ体を動かすようにして、回復を早めます。歩行が出来れば導尿カテーテルも抜け、自力でトイレに行けるようにリハビリしていきます。

入浴はまだ出来ないので、体を拭いて着替える程度です。

術後2日目から

2日目からは食事はもう通常食になることが多いです。体調が良ければ授乳指導があります。まだ傷口は痛みますが、ゆっくりでも動くようにすることで回復も早まります。つらいですが頑張りましょう。体調に合わせ、赤ちゃんと過ごす時間も長くなります。

3日目になると動くのにもずいぶん慣れてきます。点滴はまだ続きますが回数や量も減り負担も少なくなります。動けるようなら沐浴指導がある病院もあります。

4日目以降になるとシャワーの許可が下ります。夜も赤ちゃんと一緒に過ごせるくらい体力は回復しています。中にはお祝い膳を用意してくれるところも。

退院当日

退院日は午前中に退院するように言われるところがほとんどです。朝食をいただいて、受付で精算しましょう。この時、「限度額適用認定証」を持っていると一定の金額以上の高額療養費がその場で差し引かれて請求されます。間に合わない場合は一旦全額支払い、退院後健康組合に申請しましょう。

退院後もなるべく家では自分と赤ちゃんのお世話だけをするようにして、それ以外の事は家族にお手伝いしてもらいましょう。

帝王切開時の出産費用は? 

その手術費用は平成28年度で予定帝王切開の場合201,400円(複雑な場合は20,000円プラス)、緊急帝王切開の場合は222,000円です。それ以外に入院費、投薬費、処置費、検査費なども健康保険適用の診療になります。いずれにしても20万円以上かかりますが、健康保険が適用されるため3割負担になります。さらに、あらかじめ分かっている場合は高額療養費を退院時に差し引いてくれる「限度額適用認定証」を加入している健康保険組合に申請しもらっておくと、所得により限度額以上の支払いが免除されます。一般的なサラリーマン家庭の場合80,000円プラス数千円であることが多いようです。ベッドの差額代や食事代、分娩介助料、新生児保育料などは保険適用外となります。

内容にもよりますが、通常普通分娩との差額は数万円程度である場合が多いようです。もちろん出産一時金はもらえますし、帝王切開の場合個人で掛けている医療保険なども適用されるため、トータルでプラスになったという方もいるようです。

退院後の生活は? 

退院後の生活は自然分娩のママと大きな差はありません。退院時には傷もしっかりふさがっていますので、さほど気にする必要もなくなります。しかし、無理に動いていると傷口が痛んだり、熱を出したりとトラブルが起きることもあるため無理は禁物です。どのような手術においてもそうですが、何年経っても雨の日になると手術の傷跡がうずくこともあります。

また、悪露は量は少ないものの長く続く場合が多いようです。自然分娩であれば1か月ほどで消失しますが、帝王切開の場合1~2か月続くこともあります。夫婦生活は自然分娩と同様1か月検診時に問題なければOKとなりますが、妊娠に関しては必ず1~2年は開けるようにしましょう。帝王切開を一度してしまうと次回からも必ず帝王切開になると思われている方も多いですが、実はしっかり期間を開け、問題がなければ自然分娩で出産することも可能です。

まとめ:自信を持って! 帝王切開は怖くない! 

いかがでしたか? 帝王切開の場合は目立たなくなるとはいえ、必ず傷跡が残ります。ぜひその傷跡をお子さんに見せてあげてください。「あなたはここから生まれたんだよ。大事な存在なんだよ。」って。これは自然分娩のお母さんにはできないことです。

また、帝王切開で出産すると心無い言葉をかけられることもあり、傷つくこともあるかもしれません。しかし、お腹の中で赤ちゃんを育てて産んで育てるという行為に自然分娩も帝王切開も差はありません。むしろお腹に傷をつけてまで子供を守った素晴らしい行為なんです。5人に1人が帝王切開で出産している時代です。自然分娩でも帝王切開でも立派なお産です。自信を持ってくださいね! 

関連リンク
【マンガ】子どもが発達障害!? 「生きづらいと思ってたら親子で発達障害でした」
【マンガ】義父からのわいせつ行為の影響? 母になるのがおそろしい……
【マンガ】ベッドから動く気がしません! ぐーたらアラサー女子の適当な日常
元のサイトを見る

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

CHIENOWA'S ORIGINAL
STAFF PICK UP