子育てと介護を同時に・・・「ダブルケア」を上手に両立するためには

子育てと介護を同時に・・・「ダブルケア」を上手に両立するためには

Bu facebook
Bu twitter

ダブルケアという言葉を耳にしたことがあるでしょうか?子育てと親の介護を同時にしなければならない、体力的にも資金的にもダブルで負担がかかることを言います。
育児と介護という言葉だけを聞くとお互い相反するように聞こえますが、現役世代の皆さんは、両親の世代と子どもの世代のダブルケアをしなければならない可能性があります。

■ダブルケアに直面している人の割合

横浜国立大学の調べでは、約4割の世帯がダブルケアに関係している(現在直面している、過去に直面した、あるいは、将来直面しそう)とのことです。確率を考えると、決して無視できる数字ではないですよね。
少子高齢社会が進み、高齢出産が珍しくない昨今です。自身が40代で、子どもが小学校入学前、親はすでに70代半ばと言うのも珍しくありません。
すでに現在直面しているという方だけでなく、何年後かに直面することが予想される方もいらっしゃいます。

では、そんなダブルケアですが何が大きな問題となるのでしょうか。解決策も踏まえてお話しを進めていきます。

ある家庭の例を見てみましょう。

■ダブルケアの例

共働きのAさん夫婦は40歳にして待望の第一子が誕生。高齢での子育てに一抹の不安はありますが、DINKS夫婦だったので今までの蓄えもそれなりにあります。明るい未来に向かって幸せ満点です。

出産から5年程経過し、親の協力もあって時短勤務をやめてフルタイムの勤務に切り替えました。「もうすぐ子どもも小学生。自分の子供は、学校で友達できるかな?」なんていう想像をしている幸せな家庭に予期せぬトラブルが発生しました。

そう、親の介護です。

今まで育児を手伝ってくれた自分の母親が痴ほう症になってしまいました。「70代だからまだ元気!」と親の介護なんて他人事でした。こうなってしまうと家庭は大変です。子供も小さいから手が離せない。しかし親の介護もしなければならないという状況です。
こんな事態に直面したら、おそらく以下3つの悩みがでることでしょう。

<時間>
「家事と仕事との両立だけでも時間が足りないのに、これに介護が加わるなんて考えられない・・・」

頼りたいご主人も仕事により、相談する時間さえもとれそうにもありません。

<仕事>
「時間がない中でも、親の手を借りながら何とか仕事を続けてきたけれど・・・」

フルタイムに戻したので、仕事量も増えています。

<お金>
「両親は老後の資産を残しているのか・・・」

もしご両親の資金が足りなければ、自分の貯金を取り崩す必要があります。今後、子供の教育費も徐々に増大していくこと、子どもの大学卒業前に夫婦とも定年を迎えてしまう事を考えると、子どもの教育費はいくらあっても足りないくらいです。

Aさん夫婦だけでなく、実はみなさんも直面しうる問題です。というのも30歳で結婚、親は60歳。翌年に第一子を出産したとします。子供が高校に入学する頃には、親はすでに70代後半になっています。

イメージは湧いてきましたか?

■子育てと介護を上手に両立するために

<「時間」を解決するためには>
やはり一人で乗り切ろうとすると精神的にも体力的にも辛いと思います。家族で協力し合って乗り切れると理想的ですよね。
家族の方の協力を仰ぎ、どういう局面にいるのかを相互に理解していきましょう。もちろん、お仕事が忙しいご主人ともしっかりと話し合う機会を持ちましょう。
家族が支えになってくれると凄く気が楽になりますよね。御兄弟がいる場合は、親の介護に関して情報を共有しましょう。

介護、育児に限らず、人それぞれ認識が異なります。例えば、御兄弟の居住地が遠くだったとします。距離が遠いこともあり、御兄弟が介護の現場に直面する機会は多くありません。
御兄弟が目にする姿は、ご両親がお元気な状態だったりすると、介護が大きな負担になっていることを理解できていません。
朝早く出社して、夜遅く帰宅する御主人も、育児の大変さを実感できていないかもしれません。
まずはしっかりと話をした上で、過不足が何なのか、どれくらいの程度なのかを把握します。
その上で手が回らない部分については、外部に委託するという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
幸いにも最近はベビーシッターや介護ヘルパーの利用は珍しくありません。現状を踏まえた上で、こういったサービスを活用してみましょう。

<「仕事」を解決するためには>
ダブルケアで心身ともに疲弊している状態で、更に仕事をこなすことは困難が伴います。それでも、自身のライフプランを考えた場合、夫婦ともに収入があることが前提になっているご家庭は珍しくありません。万が一仕事を辞めてしまった場合、今後の人生で資金面に不安が生まれます。

ぜひ「育児休業給付」や「介護休業給付」など、公的な制度も検討しましょう。企業によっては、独自の制度もあるようです。
このような制度を活用し、「退職という手段は、なるべく選択しない」というのが重要です。

<「お金」を解決するためには>
子育てや介護の場合、短くない期間、休職する必要があるかもしれません。上記で挙げた休職中の制度を上手に活用しましょう。
どうしても資金が足りない場合は、介護ローンや教育ローンも検討しても良いかもしれません。

借入する事に抵抗がある方もいらっしゃると思いますが、自身の生涯年収を考えてください。仕事を辞めてしまった場合の経済的損失(定年までのもらい損なう収入)を考えると、一時的なダブルケアによって仕事を辞めてしまうのはもったいない、とも言えます。万が一退職と言う手段を取らざるを得ない場合は、もちろん失業保険を最大限活用して、資金の補てんに活用しましょう。

子供の教育費は見通しが立っていたとしても介護の費用についてまで考慮している方は少ないように思います。自身の生涯収入にまで影響が及ぶのが、ダブルケアの怖い点です。

そのため、お手持ちの資金をしっかり確保しておくことが重要です。介護・子育てとなると、大金が一時的に必要となることも考えられます。
突然の事態に備えるためにもしっかりと手元の貯金を残しておきましょう。

--------------------
執筆者:平原 直樹
(ブロードマインド株式会社のベテランファイナンシャルプランナー)
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!
難しいお金の話を分かりやすく解説します。
--------------------

元のサイトを見る

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

CHIENOWA'S ORIGINAL
STAFF PICK UP