夜中に働くのはもうしんどい。ワーママを救う保育付きシェアオフィスの使い方

夜中に働くのはもうしんどい。ワーママを救う保育付きシェアオフィスの使い方

Bu facebook
Bu twitter
女性の社会進出が叫ばれ、結婚、出産後も働き続ける女性は増え続けています。ですが、子どもが小さいうちは「以前と同じように働く」というのは夢のまた夢。出産を機に働き方を見直し、フリーランス、在宅勤務といった、場所や時間にとらわれない多様性のある働き方を選んで仕事を続ける女性も増えているようです。

そこで注目を集めているのが、ワーキングマザーの強い味方になってくれそうな「保育サービス付きシェアオフィス」という新しい考え方。今回は、東京・世田谷の馬事公苑のほど近くにある「Maffice」を利用しながら働く野田景子さんと中村珠絵さんに、会社員、フリーランスそれぞれの立場から「新しい働き方」について語っていただきました。子育て世代ならではの問題だけでなく、女性が働き続けるためのキャリア論として共感できるお話もありました。


取材・文:石本真樹 撮影:田中一人
プロフィール

野田景子(のだ けいこ)
都留理子建築設計スタジオ。主に新築住宅やマンションリノベーションの意匠設計に関わる。クライアントの家族構成やライフスタイルに合わせ、一つひとつの住宅を丁寧にデザインし、建築として実現させることを目指す。2人の娘の出産を機に、暮らし方と家への興味が一層深まるとともに、夫も住関連の仕事をしていることも重なって、自宅の改造計画が最近の専らの話題。
http://www.ricot.com/


中村珠絵(なかむら たまえ)
大学卒業後、企業組織・採用などのコンサルティング会社で、新卒・中途の採用実務、説明会や選考等の企画制作や運営など、大小さまざまな企業への採用支援を経験。結婚後、夫の中国駐在を機に退職。帰国後、私立大学でキャリア教育改革に参画するが出産を機に退職。子どもが8か月の時に後任者から仕事を業務委託されたのを機にフリーランスとなる。最近は「すいっち」という子育て情報ウェブサイトの運営にもたずさわっている。
http://www.35lightup.net/
http://switch-kosodate.com/
育児しながらの在宅ワークだと「仕事=睡眠時間を削る」がデフォルトになってしまいますよね。(野田)
―まずはお二人がMafficeを利用されたきっかけを教えてください。

野田:いまは2人目の娘(1歳5か月)と一緒に利用させてもらっています。当初は保育園に預けてから、会社に通勤する予定だったのですが、慣らし保育で試してみたところ、上の子の幼稚園と保育園とのバラバラの送迎が思った以上に大変で……。路線バスで送迎していたので、子どもたちのグズりとの戦いでくたびれ果てていたときに、テレビニュースで見たMafficeのことを思い出して電話したんです。

野田景子さん
中村:私は1年半前から、息子(3歳2か月)と一緒に利用しています。フリーランスになった当初は在宅で仕事をしていたのですが、子どもを寝かしつけてから仕事を始めると、毎晩のように深夜まで及んでしまって。そんなときにMafficeのことを知り、試しに利用してみたら昼間に仕事に集中できてすごく良かった。そこで、仕事の効率のため、自分の健康のため、赤字覚悟で利用してみることにしたんです。現在は、1日4時間、週5日で利用しながら、企業SNSの運営や「すいっち」という子育て情報ウェブサイトの運営を請けています。

野田:やっぱり家とは違って集中できますよね。「何時までに絶対仕事を終わらせなければいけない」という気持ちになれるし、利用した初日に「これはいいかも!?」と感動しました。あと、子どもが保育スペースでどんな様子なのかを知ることができるのもうれしいですね。保育士さんに慣れるまで、こんなに泣いていることも知らなかったですし、泣き声が止んで「寝たな」ということが仕事をしていてもわかる。お手洗いが保育スペースの隣なので、子どもをチラッと一瞬見て仕事に戻れるのもMafficeならではの良さです。

中村珠絵さん
中村:子どもの気配を感じながら仕事ができるのもメリットの1つですよね。泣き声や笑い声に気を取られることもありますが、限られた時間でなるべく多くの仕事をしたいのですごく集中しています。夜中に仕事をしていた頃はとにかく眠くて本当にしんどかった(笑)。

野田:たしかに、育児しながらの在宅ワークだと「仕事=睡眠時間を削る」がデフォルトになってしまいますよね。

中村:そうなんです。やっぱり脳が起きている昼間に仕事をして、夜はしっかり寝て、健康を維持したいものです。

野田:私は実際に仕事時間も増えました。保育園に預けると送迎と通勤の時間があるので、朝8時に家を出て、夕方18時に帰宅する生活でも、会社では6時間しか働くことができない。でもMafficeを使えば、家も近いので、同じ仕事時間でも9時に家を出て、16時半には帰宅できます。それからご飯を食べてお風呂に入って、子どもを早く寝かしつければ、さらに仕事することもできるようになった。単純に効率が圧倒的によくなりました。

中村:私もMafficeまで自転車で通えるところに住んでいるので、送迎と通勤合わせて15分という感じです。子どもと同じ場所で仕事をしていますから、地震が起きたときもすぐに子どもの顔を見ることができて安心しました。

Maffice 保育スペースの様子

Maffice シェアオフィススペースの様子
大企業が社宅の近くに保育付きシェアオフィスを作ってくれたら、地域の人のためにもなるし、新しい働き方の選択肢が広がるのではと思います。(野田)
―野田さんは会社員としてMafficeを利用されていますが、会社は最初から理解してくれましたか?

野田:出産を機に一度退職してから、同じ会社に復職しているのですが、新しい働き方なので上司に相談しました。上司もお子さんがいる方だったから、理解してもらえた部分もあると思います。週に1、2度、打ち合わせや資料を取りに出社して、それ以外はMafficeで仕事をしています。社内との意志疎通もできているので、いまのところ大きな問題はありません。周りの方に助けてもらいながら今日まで働いてきたという感じです。

―保育サービス付きシェアオフィスを利用されて、会社員として感じたことはありますか?

野田:とても良い働き方だと思うので、もっと世の中に理解が広がればと思います。もちろんそれぞれの会社の事情はあると思いますが、たとえば会社が保育サービス付きシェアオフィスと契約して、産後1、2年の社員が利用できるみたいな制度があれば、育休中の人も復帰しやすいのではないでしょうか。大企業の場合は、社宅の近くに自社でこういった施設を作ってしまえば、社員だけでなく地域の人のためにもなるし、新しい働き方の選択肢が広がるのではと思います。

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

CHIENOWA'S ORIGINAL
STAFF PICK UP