子どもの情操教育にもいい。富士フイルムが提案する、フォトブック作り

子どもの情操教育にもいい。富士フイルムが提案する、フォトブック作り

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スマートフォンの普及により、手軽にデジタル写真が撮れる時代。しかし、手軽さゆえについ撮りためてしまい、大量の写真の整理に困っている方も多いのでは? 富士フイルムが2013年にスタートした「Year Album」は、いとも簡単にフォトアルバムを作成できるサービス。じつは「アルバム」というのは、単なる「記録」のみならず、子どもの「記憶」を助け、情操教育にも役立てることができるのです。そんなフォトアルバムの魅力、そして家族と写真のあり方について、「Year Album」の開発に携わった一色昭典さんと佐藤義信さんに語っていただきました。

取材・文:阿部美香 撮影:豊島望
プロフィール

一色昭典(いっしき あきのり)
1991年富士写真フイルム(当時)入社。写真事業部門でマーケティング業務を担当し、2004年から写真専門店活性化のコンサルタント業務に従事。2011年にライフサイエンス事業部門へ異動し、「アスタリフト」等のEC事業を再構築。2013年よりe戦略推進室で全社Web活用における事業部横断的な戦略構築と企画運営に携わり、デジタルマーケティング推進業務を統括。最近では、欧州と中国のEC事業支援に携わり、富士フイルムのグローバルなデジタルマーケティング推進に注力している。

佐藤義信(さとう よしのぶ)
1998年入社。販売部門で家電量販店を中心とした営業を担当。2007年に「フォトブック」立ち上げ時期に開発部門へ異動。2008年にネットフォトブックのECサイトを構築し、2013年の「Year Album」サービスリリースの際は開発プロジェクトメンバーとして参画。最近はネットフォトブック全体のマーケティングおよびECサイトの運営を担当。
子どもの頃に親が撮ってくれた写真というのは、「親に愛されていた」ことを証明するもの
―富士フイルムはもともと写真フィルムの国産化をめざして設立されたわけですが、「Year Album」の取り組みを拝見すると、やはり写真をプリントとしてアルバムに残すことに強い想いをお持ちですよね。とはいえ今は、スマホで撮った写真をすぐにSNSにアップして、家族と共有することもできる時代。あえて、写真を紙で保存する意義はどこにあるとお考えですか?

一色:たしかに、カメラがデジタルになって写真の在り方はずいぶん変わってきています。SNSで写真をシェアして「いいね!」を共有する即時的な楽しさは、アナログ時代にはなかったもの。でも、特に家族の写真、子どもの写真をモノとしてアルバムに残すことを、私たちは単なる写真の保存手段ではなく、子どもと親が共に体験する「情操教育」だと考えています。

左から佐藤義信さん、一色昭典さん(富士フイルム)
―アルバムを作ることや、見ることで情操が育まれると?

一色:子どもの頃に親が撮ってくれた写真というのは、ただの「記録」ではなく、親に愛されていたという「記憶」を証明する品なんです。親に愛されているから、写真が残る。人はだいたい3歳くらいから、家族と一緒にどこに行った、何をした……という記憶があるかと思いますが、どうやってそれらの思い出がハッキリ形成されるかといえば、子どもの頃の写真を見ているから。過去の写真を見ることで、「こういうことがあったのだ」という記憶が定着し、「自分はこういうことをした」「家族にこういう愛され方をした」という情操が育っていきます。

―アルバムが、子ども時代の記憶を補ってくれる役割を果たすのですね。

一色:さらに脳科学的な側面からいえば、スマホやパソコンでデジタル画像を直接見るのと、プリント品を見るのでは、脳の反応が変わるという研究結果があるんです。
写真には、私たちが想像する以上に「力」がある
―プリントされた写真とデジタル画像では、見る人の脳内にどんな違いが起きるのですか?

一色:スマホなどのデジタルデバイスで見る色は、テレビを見るのと同じで、光を後ろから当てた「透過光」として目に入ってきます。一方、プリントされた写真は光を反射したものが色として目に入ってくる「反射光」なんですね。これはスクリーンにフィルム映像を映して鑑賞する映画と同じです。そして透過光と反射光では、特に脳の前頭葉の活性化に違いが出る。見ているときの脳波も全然違うんです。

―脳波によって、どんな変化が起きるのでしょう?

一色:そこで何が起こるかというと、情操への働きかけが変わる。反射光のほうが脳を活性化したり多幸感をもたらす脳内物質が出やすかったり、記憶力が増したりといった効果もあるそうですよ。

―写っているものは同じでも、デバイスによって見る側の受け取り方が変わってくると。

一色:写真以外でも、電子書籍と文庫本を読む場合では、頭の中に入ってくる情報量が違うとも言われています。同じ映画でも、テレビやDVDと、スクリーンに映像を反射させた映画館で見る場合では、感動も違うような気がしますね。それは、単なる画面の大きさだけではないと思います。医学の領域でも、海外ではプリントした写真が利用されている例が結構あるそうです。少年犯罪の再発を防ぐために、家族との写真が活用されているとか。

―写真で、家族との絆を思い出すんでしょうね。

一色:日本で若い人たちがプリクラのアルバムを持ち歩くのも、友人との絆を確認して情操を高めるという側面があるでしょうね。ですから、デジタル画像を保存しておくことの意味と、アナログのアルバムを残すことの意味を切り分けて考えるのが一番いいと思うんです。ひとつは出来事の「記録」としてSNSで瞬間を共有するための写真。もうひとつは、アルバムに収めて一生残す大切な「記憶」としてのいい写真。

―写真プリントやアルバムは、長いスパンでの思い出作りといえるかもしれませんね。

一色:写真には、私たちが想像する以上に「力」があります。アルツハイマー病の治療法のひとつには、写真を使った「回想法」という療法があるそうですよ。ご老人に若かりし頃のいい写真を見ながら当時を語っていただくと、ふだんは無口な方がとうとうと喋り出したり、失語症が雄弁になったりと、いい兆候が現れる。写真が「記録」だけでなく「記憶」を呼び起こすための、素晴らしいツールであることが伺い知れますね。

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