パート勤務の私が離婚する際にチェックしておきたいお金の話

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結婚当初は仲が良かったはずが、夫婦生活を続けていくうちに価値観の違いなどで離婚…という話しをよく耳にします。日本では3組に1組が離婚しているようです。
今までご主人の扶養の範囲で働いていた方が離婚を決断される場合、正社員なんて簡単になれないだろうし、生活費の確保も大変そう・・・と心配になりますよね。

今回は、パート勤務の方が離婚するにあたり、チェックしておきたいお金について解説します。

■パート勤務で離婚。金銭面のチェックポイントとは

離婚となってから心配なのが、生活費の確保。「結婚前は正社員で働いていたけど、結婚後は扶養の範囲でパート勤務。キャリアの面でも不安があるし正社員は難しいかな」
こんな方も多いのではないでしょうか。

離婚するにしてもこれからの生活は長いもの。老後の年金なども確保できるものはしておきたいですよね。

離婚にあたってまずはこれをチェックしておきましょう。

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1.請求できるお金を理解する
2.今後の生活にいくらぐらいのお金が必要か計算する
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2の今後の生活に必要なお金は、お子様の有無や住宅の有無など各ご家庭により必要な金額は異なります。
そのため、今回は1の請求できるお金に関して説明いたします。

■離婚で請求できるお金は、大きく分けると5種類

1.婚姻費用 (別居等~離婚までの間)
夫婦には生活レベルが同一となるよう生活保持義務があります。
仮に妻が働いていなくても、婚姻している間は生活を支える必要があるのです。
そのため、別居を選択した結果、夫から生活費が受け取れない場合も離婚までの生活費を請求することが可能です。

2.慰謝料(離婚時)
離婚の慰謝料は精神的苦痛を与えられた側が請求できるものです。
ただ、必ずしももらえるわけではない慰謝料。

3.財産分与(離婚時)
婚姻中(結婚してから離婚までの間)に夫婦の協力によって増えた財産の半分を請求できます。こちらも詳しくは後述します。

4.養育費(別居等~子供が社会人として自立するまで)
子供を引き取らなかった親は、子供に対して生活保持義務から養育費を支払う必要があります。厳密には子供の権利なので、子供から生活保持義務が生じている親へ養育費の請求をすることも可能になっています。

5.老齢年金
夫は厚生年金を支払い、私は家事やパートで生活を支えてきたという場合、この夫婦生活の期間の厚生年金を請求することができます。
詳細は後述します。

■慰謝料はどんな理由でもらえるの?

前述の通り、慰謝料は必ずしももらえるわけではありません。つまり、離婚する全ての夫婦に発生するわけではないということです。
原則として精神的苦痛を被った場合に、損害賠償として金銭の支払いが要求するイメージです。
では具体例をみていきましょう。

【もらえるケース】
・有責行為が夫にあった
(有責行為とは不貞行為、暴力行為、虐待、悪意の遺棄などが該当します。悪意の遺棄とは扶養義務に違反し、生活費を妻に渡さない等を言います)
→不貞行為の場合100~500万円、暴力虐待の場合50~500万円、悪意の遺棄の場合50~300万円が相場と言われています。
※不貞行為の場合、愛人にも慰謝料の請求ができます。

・理由もなく性交渉を拒否し続けた
→100~300万円が相場と言われています。

【もらえないケース】
・期限切れ(離婚成立から3年)
・性格の不一致による離婚
・有責行為が夫婦どちらにもある

■年金分割の可能性は?その手続き方法とは?

続いては年金分割についてお話ししていきます。
離婚し老後の生活を迎えるにあたり、年金は老後生活での大きな収入となるので非常に大事な部分ですよね。

まず年金分割の対象となるのは年金の中でも、厚生年金部分、旧共済年金部分です。

具体例でみていきましょう。

例)厚生年金を16.6万円/月受け取れる会社員のケース
厚生年金を16.6万円/月のうち、約6.6万円/月が国民年金部分です。つまり差し引いた10万円が分割の対象となります。この10万円に対して結婚していた期間で按分してもらうことになります。
例えば、厚生年金の加入期間が40年で結婚期間が20年だった場合、10万円×20/40年=5万円が分割対象になります。この5万円の部分を夫婦で分け合うイメージです。
この際必ずしも50:50の割合にする必要があるわけではなく、分割割合を夫婦で決めることも可能です。もちろん、年金分割は夫にのみ課されるわけではありません。
女性でも結婚期間中に会社員や公務員をされている方は、その間の自身の年金も分割対象となりますので注意が必要です。

次は年金分割の手続き方法をご案内していきます。

年金分割には

<1:合意分割制度>
<2:3号分割制度>

の2種類があります。

それぞれに手続きが異なりますのでそれぞれ確認していきましょう。

<1:合意分割制度の場合>
まず始めに「年金分割のための情報提供通知書」の取得が必要です。年金事務所で「年金分割の為の情報提供請求書」という書類を提出し取得します。
年金分割のための情報提供通知書を取得したら今度は年金の按分割合を決めていく必要があります。話し合い、あるいは、家庭裁判所の調停・審判・裁判を通して、按分割合を決定します。
按分割合が決まると「標準報酬改定請求書」という書類を提出し分割していきます。

<2:3号分割制度の場合>
年金手帳と双方の戸籍謄本を持っていけば情報提供通知書などを入手する必要はなく、按分割合が50%で年金分割を請求することができます。
ただ、平成20年4月1日以降の国民年金第3号期間のみが分割の対象なので期間が短いため、合意分割制度が主流となっています。

■財産分与について

婚姻してから夫婦共同で作ってきた財産をそれぞれの貢献度に応じて財産を分配することを財産分与と言います。
例えば、夫名義の財産であっても妻もその財産形成に貢献していれば対象となります。尚、婚姻前の固有の預貯金などは対象となりません。

財産分与には3つの性格があります。

1.清算的財産分与
離婚の際に夫婦で形成した財産を貢献度に応じて公平に分配するという考え方の財産分与です。

2.扶養的財産分与
離婚により生活が困ってしまう場合、生計を助けるために分配するという考え方の財産分与です。

3.慰謝料的財産分与
慰謝料と財産分与は性質が異なるものですが、明確には区別せずまとめて財産分与として請求するという考え方の財産分与です。

財産分与の性格を認識した上で、今後の生活のためにもしっかり確保していきたいですよね。

離婚とお金の関係は切っても切れない関係です。
離婚を考える場合は、お金の問題もしっかり考えたいものです。

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執筆者:平原 直樹
(ブロードマインド株式会社のベテランファイナンシャルプランナー)
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!
難しいお金の話を分かりやすく解説します。
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