暴力的な映像を見ると、子供が非行に走りやすくなる?『脱感作効果』とは

暴力的な映像を見ると、子供が非行に走りやすくなる?『脱感作効果』とは

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脱感作効果

普段、何気なく親子で見ているテレビやゲームの画面で、殺人や戦争、暴力的なシーンなどが出てきたとき、あなたはどうしていますか?

あわててチャンネルを変えますか? 気にせずそのまま見せていますか?

実は、そういったシーンを見る機会が多いと、子供たちの『残虐行為や暴力行為に対する感性』が鈍化してしまう恐れがあります。

そうなると、暴力や残虐なことに対しての罪悪感やマイナスイメージを持てなくなり、暴力に走る傾向があるそうです。これを『脱感作効果』と言います。

今回は、この脱感作効果について考えてみましょう。

暴力的なものへの抵抗感が弱まる!?脱感作効果とは

脱感作効果とは、もともとはアレルギー用語として使われています。

三省堂の大辞林によると“アレルギーの原因となる物質を少量ずつ次第に増量しながら定期的に注射し過敏性を除去する療法。気管支喘息(ぜんそく)・蕁麻疹(じんましん)・アレルギー性鼻炎などに対して行う。除感作。減感作。”という意味だそうです。

つまり、今回のケースの場合は、日々少しずつ、暴力シーンや残虐シーンに触れて、慣れていくことで、暴力的なことや残虐行為についてのアレルギーや過敏性がなくなってしまうということなのです。

暴力シーンを多く目にする子供ほど、暴力や非行に走るという調査結果が!

平成10年に、『青少年とテレビ、ゲーム等に係る暴力性に関する調査研究調査』が行われました。

この調査によると、テレビの暴力シーンに多く触れている子供は

  • 暴力をふるう経験、非行不良行為などが多い
  • 「暴力はやられたらやり返してもOK」、「男子はケンカするのが当たり前」というように暴力に対する許容性が高い
  • 被害者への共感性が低い

ということが明らかになりました。

子供が小さいうちは、見せるテレビ番組を親が選ぶという意識も必要

脱感作効果が最も強いとされているのは、軽度な暴力シーン(殴ったり、殴られたりするシーン、どついて笑うシーンなど)だそうです。

こういうシーンを多く見ている子供は、悪者が主人公に殺されるのを見てすっきりすると感じる割合も高いという結果が出ています。

また、低年齢の子供ほどテレビ等の暴力シーンに影響を受けやすく、また、女子よりも男子のほうが暴力的なシーンの影響を受けてしまうそうです。

そういったことを親が意識して、見せるテレビ番組を選んであげるようにしましょう。

ヒーローが正義のために戦っているような番組でも、小さな子供には“正義のため”が理解できず、殴ったり、キックしたりすることがヒーロー(=かっこいいこと)なのだと感じてしまう危険性もあります。

また、自分が正しければ暴力も許されると考えてしまうかもしれません。

年齢の低いうちは、誰も傷ついたり、傷つけたりしないようなテレビ番組を選んであげたいものですね。

また、テレビやゲームに子育てを任せず、親も一緒に参加するよう心掛けることも大切です。

そうすることによって、テレビに暴力的な画面が出てきたらすぐにチャンネルを変えたり、「こんなことしたら絶対にいけないのよね」「暴力は悪いことなのにね」「皆がもっと優しい気持ちになったらいいね」などの言葉をかけるなどのフォローをしたりしましょう。

『どんな理由があっても暴力はいけないことなのだ』と子供が理解できるように働きかけることがとても重要です。

今の時代、テレビなどのメディアで残虐的だったり、暴力的だったりするようなものにまったく触れないようにすることは、なかなか難しいのではないかと思います。

ですから、「どんな場合も、絶対見せない!」と気負う必要はないですが、「なるべく見せないようにする」「見た場合には“暴力はだめだ”とフォローする」という意識を親が持つことが大切です。

子供にひとりきりでテレビ鑑賞やゲームをさせないように、今日からパパとママもできるだけ注意していきましょうね!

参照/ 内閣府「青少年とテレビ、ゲーム等に係る暴力性に関する調査研究」 「有害」規制に関する用語集 「メディアの影響」 AllAbout「テレビの暴力シーンが子どもに与える影響」

Phooto/Tjook

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