「いつもイライラ」な自分にサヨナラ!マインドフルネスな自分に出会うワークショップ体験談

「いつもイライラ」な自分にサヨナラ!マインドフルネスな自分に出会うワークショップ体験談

『ワーキングペアレンツのためのワークショップ 育児、家庭と仕事との両立に役立つマインドフルネス』

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文:大橋礼子(CHIENOWA) 撮影:永峰拓也
「イライラ」に悩む、パパママのためのワークショップを開催
子育て中のワーキングパパ&ママで、ひとつのイライラが職場や家庭に連鎖し、「最近何をやってもうまくいかない!」と爆発しかけた経験のある人は少なくないのでは? SAISON CHIENOWAでは、ワーキングペアレンツに有効なマインドフルネスの方法を考える企画の第3弾として、クレディセゾン社員向けのワークショップを開催。講師は、自身もかつては1日16時間以上働いていた(!)というハードワークの経験から、マインドフルネスに目覚めた「一般社団法人 マインドフルリーダーシップインスティテュート」代表理事の荻野淳也さん。参加したパパママ社員は、マインドフルネスの基本である、「今ここ」に集中する術を身につけ、お悩み解決の糸口を見つけることはできるのか!? 最終回となる今回は、実践編として、実際に行われたワークショップの内容と、社員の生の声をお届けします。

荻野淳也さん
仕事、パートナーシップ、育児、両立などワーキングペアレンツの悩みは尽きない
今回参加したメンバーは、仕事や子育ての両立でどのような悩みを抱えているのでしょうか? ワークショップ前に行なった事前アンケートでは、「自分の時間がなくてストレスがたまり、イライラする」「限られた時間でのパフォーマンス発揮に課題を感じている」といった回答が多く挙げられていました。

アンケートを読んだ荻野さんからは「私もこの仕事をしているからといって悩みがないわけではなく、皆さんと同じように悩みを抱えています。皆さんで情報をシェアしながら、一緒にマインドフルネスを学んでいきましょう」とあたたかいコメントでワークショップが始まりました。

集中力、注意力を高める「瞑想」に挑戦
マインドフルネスと言えば、瞑想を思い浮かべる人も少なくないと思いますが、瞑想にもいくつか種類があるそうです。今回は、約半数が瞑想を体験したことのあるメンバーでしたが、マインドフルネスの瞑想は初めてのメンバーばかり。荻野さんのガイドで、いざ実践!

荻野さん:マインドフルネスのわかりやすい例えは、皆さんご存知のスノードームです。これを振ると、中で雪が舞います。これが、普段の皆さんの頭の中の状態。いろんなことを考えすぎて、頭の中がとっ散らかっている。でも、これをしばらく置いておくと、雪が沈殿してスノードームの中がクリアになっていきますね。これが、マインドフルネスな状態です。雪が舞っている状態からクリアにするために、スノードームをそっと脇に置く、これがマインドフルネスのトレーニングです。そして瞑想は、そのためにとても効率的なのです。

<ワーク1:アテンショントレーニング>

荻野さん:ではさっそく、マインドフルネスを身につけるための基本的なトレーニングを行っていきたいと思います。これは、集中力や注意力を高めるトレーニングです。集中するのは、自分の呼吸。いわゆるマインドフルネス瞑想ですが、「アテンショントレーニング」や「集中瞑想」とも呼ばれています。瞑想中、多くの人は雑念がわきます。大切なのは、無心になることではなく、雑念がわいている自分に気づき、その雑念を手放し、また意識的に集中すること。では私のガイドに従ってやってみましょう。

①まず、背筋を伸ばす。肩を引いて肺を大きく膨らませ、堂々とした山のように座る。

②目を閉じて、5回大きく深呼吸。自分のペースで呼吸し、新鮮な空気が肺に入るのを感じる。

③呼吸に集中することで余計な考えを排除する。

④今の自分の状態を観察する。雑念がわいた自分に気づき、手放すことで自分の呼吸に意識を戻す。

⑤自分のペースで意識を部屋に戻す。


いつもなら雑念と気づかずに次々いろんなことを考えてしまいますが、雑念を手放すことで元の場所に戻れるというのは、仕事中も有効だと思いました。

日頃、相手の話をちゃんと聴くことができている?
続いて、「マインドフルリスニング」のワークに挑戦です。

<ワーク2:マインドフルリスニング>

荻野さん:先ほどは呼吸に集中するトレーニングでしたが、次は相手の話に集中するトレーニングを行なってみましょう。

①ペアになり、1人は先ほどのアテンショントレーニングがどんな経験だったかを相手に伝える。

②もう1人は、集中して相手の話を聴く。相槌やうなずきはOKだが、話しかけることはしない。


ワーク1、2を通じた感想を参加メンバーに聞いてみたところ、「自分の雑念の多さにびっくり」「心ここにあらずというのを改めて実感」といった言葉のほか、「頭がすっきりした。時間のことは全然気にならなかった」という人も。ワークを経験することで、それぞれのメンバーが自分の考え方の「クセ」に気づくことができたようです。

怒りの継続は90秒。長く続くイライラは、実は自分で選択している
ここからは、感情コントロールについて、脳科学的な視点からお話しいただきました。

荻野さん:例えば、全く家事をやってくれない旦那さんについ爆発してしまったり、言うことを聞かないお子さんに手を上げてしまうなど、衝動的な行動を抑えられない状態を脳科学的に「扁桃体ハイジャック」と呼んでいます。

扁桃体ハイジャックが起こると、心や身体はこのような状態に。
身体 → 浅い呼吸、早い心拍数、お腹が気持ち悪い
情動 → 闘争・逃走反応
思考 → 犠牲者の気分、人のせいにして批判する、注意を払えない

経験がある人も多いのではないでしょうか? でも、実は「怒り」の感情をもたらす「アドレナリン」の分泌は、90秒間しか続かないことが証明されています。つまり、「怒り」が90秒を超えてもおさまらないのは、その感情を無意識のうちに自分で継続させているからであるという、驚きのお話もありました。もし「扁桃体ハイジャック」の状態になってしまったら、衝動に身を任せるのではなく、何よりもまず、自分の状態に気づくことが大切だと学びました。

怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」
では、扁桃体ハイジャックが起こらないようにするために、自分でできることは何でしょう? それが「アンガーマネジメント」です。

荻野さん:アンガーマネジメントのプロセスは、「止まる(止める)」「呼吸する」「気づく」「よく考える」「対応する」の五段階です。では、アンガーマネジメントのワークショップをやってみましょう。

<ワーク3:アンガーマネジメント>

①自分の怒りの衝動体験について具体的な出来事を書く(「今朝、子どもに対して、ついカッとしてしまったこと」など)。

②目を閉じ、深い呼吸を5回して、頭の中でその怒りの衝動体験をイメージする。どんなことが起こったか、相手から何を言われたのかなどを思い出す。

③こみあげてくる衝動(怒り、悲しみ、怒りなど)を感じつつ、一旦その衝動を止める。そして、1回、もしくは、2回大きく呼吸する。
そのときに起こっている自分の身体の反応に気づく(「お腹のあたりがザワザワする、胸がムカムカする。身体がこわばっている」など)。
また、どのような感情、思考を持っているかにも気づく(抑えがたい怒り、イライラ、無力感、など)。

④その身体の反応、感情、思考がどこからやってくるのか、よく考える(自分や相手に過度な「こうすべき」「こうしなければならない」という思い込みがあると衝動的な感情につながりやすい)。

⑤衝動的な反応としての行動、発言の代わりに、もっとより好ましい最適な行動、発言を考え、そのような対応をしたら、状況がどう変化するか、イメージする。

⑥もう一度、深呼吸を3回し、自分の身体反応、感情をリセットし、目を開けて、ワーク終了。


大切なのは、「なぜ相手はそんな言葉を投げかけてくるのか?」「なぜ自分はイライラしているのか?」「お互いにとっていい状況にするには、自分は何を選択したらいいのか?」ということを、感情的ではなく、建設的に考え、選択すること。いざワークを体験してみると、日頃いかに衝動的にものごとに反応してしまっているか身にしみますが、荻野さんによると、「ああ、またこのように反応してしまった」と気づくことがとても大切なのだと言います。

私たちは、本当は無限の選択肢を持っているのに、つい自分の感情をそのまま行動に移してしまいます。それで結果的に自分を苦しめてしまう。でも、自分がマインドフルネスな状態(頭と身体と心がクリアな状態)であれば、本当はいろんな選択肢を持っていることに気づくことができると学びました。

また最後に、2人でペアになり、1人が懸命に話しかけ、1人がスマホを見ながら適当に返事をするというワークも行ないました。これは、前者を子ども、後者を親にあてはめてみると、普段何気なく行なっている自分の行動で、子どもたちがいかに寂しい思いをしていたかということに気づかされる結果に。ワークを体験した参加者から「こんな気分にさせていたなんて、本当に申し訳なく思う……」といった声が多数挙がっていました。

子どもに「最近、ママ笑顔だね」と言われたい
今回のワークショップでは、最後に「3か月後の理想的な自分」と「そのための行動目標」を全員でシェアして終了となりました。

参加者それぞれに目の覚める体験の連続だったようですが、特に「仕事は同時並行で進めず、ひとつひとつ集中したい」「子どもと一緒のときは、ちゃんと向き合いたい」という感想が多く挙げられました。中でも、「最近、ママ笑顔だね、と言われたい」という言葉には、多くの参加者がうなずいていました。

ワークショップから2週間後、参加者からは「仕事中、アタマをクリアにして働けるようになった」「家事も嫌々ではなくマインドフルにやることで家族から感謝されるようになった」「過去や将来の不安から解放されて『今』を楽しめるようになった」など様々な効果を聞くことができました。社内でも定期的に有志で瞑想の時間を設けているので、そこに参加しながら日々の生活を楽しくしていきたいと思います。

最後に、荻野さんよりコメントをいただきました。

荻野さん:私たちがマインドフルネスを最も養うべき場所は、家庭なのかもしれません。これからの社会を担い、創造していく子どもたちがマインドフルネスを身につければ、未来の学校、会社、社会がマインドフルネスの状態になる。きっと多くの社会問題が解決され、幸せな社会が近づくはずです。そのための私たち親の責任は重大です。今という目の前にある瞬間を大事な家族、同僚たちとマインドフルに過ごせるかは、心のあり様を自分がいかに選択するかにかかっています。まずは親として、一人の心ある人間として、自分のマインドフルネスを日々養っていきましょう。それは、どんな教育法や学校を選択するか、あるいはタイムマネジメントや作成する資料の精度を上げるかなどよりも重要なことかもしれません。
プロフィール

大橋礼子(おおはしれいこ)
広報室、2歳の女の子のママ。

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