国民年金保険料の未納がある方に。後納制度とは?

国民年金保険料の未納がある方に。後納制度とは?

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事情があって国民年金保険料を払っていない期間があり、将来の年金額が減ってしまうと困るため、過去の未納分も納付したい!
といった場合、さかのぼって国民年金保険料を納付できるのでしょうか。

■国民年金保険料は過去にさかのぼって納付できるの?

私たちの老後にとっても重要な年金制度。自営業など第一号被保険者(国民年金扱いの方)は、国民年金保険料を毎月納付することが基本です。年金制度自体は基本的に払い忘れは許されない制度と言えますが、未納状態になってしまった場合、2年前までの分であればさかのぼって納めることができます。

では、2年を過ぎてしまった場合、どうすればよいのでしょうか?

実は現在、5年前までさかのぼって納付することができる国民年金の「5年後納制度」というのがあります。この制度は平成27年10月1日~平成30年9月30日までの3年限定の特例制度です。
但し、すべての人が後納制度を利用できるわけではありません。基本的には、以下の3つのいずれかに該当する方が対象となります。

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・20歳以上60歳未満の方で5年以内に未納期間がある方
・60歳以上65歳未満の方で、任意加入中に納め忘れがある方
・65歳以上の方で、年金受給資格がなく任意加入中の方
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未納期間の保険料と比較すると、年度によっては後納した保険料には加算額が掛かります。

[後納する場合の1ヵ月分の保険料額]

   後納保険料 当時の保険料 差額(加算額) 納付期限
平成23年度 15,520円 15,020円 500円 平成28年
平成24年度 15,220円 14,980円 240円 平成29年
平成25年度 15,040円 15,040円 加算無し 平成30年

ちなみにこの「後納制度」は、未納期間分の国民年金保険料を納付することを指します。
学生時代に払えないからということで「免除」を受けていた場合、その免除期間中の保険料を後から納付するのは「追納」という別の制度となります。
追納は、10年前までさかのぼって実施することができますので、後納よりもさかのぼり期間が長いですね。尚、後納も追納もクレジットカード払いはできません。

■後納した場合、どれくらい年金受給額は増えるの?

さて、実際に後納すると年金受給額はどれくらい増えるのでしょうか。

仮に未納期間の内1カ月分だけ後納したとします。年金受給額は、以下の様な計算額で目安額を算出することができます。

年金を満額にするためには、40年(480か月)の納付期間が必要です。平成27年の4月時点の満額年金額が780,100円です。40年間納付して、年間約780,000円受給できるということは、「1年間納付する毎に約19,500円(780,000÷40年)ずつ年間受給額が増える」と言い換えることができますね。(あくまでも目安となります)
約15,000円(1ヶ月分の後納保険料)払うことで、約1,625円/月(19,500÷12ヶ月)受給額が増えると言えます。

つまり、9年(15,000円÷1,625円)程度受給すれば、充分元が取れる計算となります。

厚生労働省 平成26年度「簡易生命表」によると、女性の48.3%が90歳まで存命されるということなので、年金の後納はとても有利な投資と言い換えることもできますね。

■年金をさらに多く受け取りたいという方に

なお、国民年金の有利な商品として付加保険料というものがあります。国民年金とは別に毎月400円の付加保険料を納付すると、年金受給時に「200円×付加保険料納付期間」の額が加算されます。40年(480か月)付加保険料を収めたとすると、

総支払額:400円×480か月⇒192,000円
毎年の加算額:200円×480カ月⇒96,000円

となりますので、2年間年金を受給できれば元が取れるという制度です。非常にお得な制度ですが、残念ながら付加保険料は後納することができません。

■後納制度の手続き方法

では実際に後納を実施する場合、どのような手続きをすればよいのでしょうか?

1)必要書類の確保
まず「後納保険料納付申込書」を記入する必要があります。申込書は日本年金機構のホームページから入手することが可能です。

2)書類の記入と提出
必要事項を記入したら、お近くの年金事務所に提出します。

3)納付書と後納の承認通知書の送付
提出した書類を元に、後納が可能な期間や受給資格などを年金機構がチェックします。厚生労働大臣からの承認をへて、本人あてに納付書と承認通知書が送付されます。

4)振込
納付書を使って、金融機関窓口やコンビニなどで振込を行います。納付書には利用期限(納付期限)があります。くれぐれも期限にご注意ください。

いかがでしたでしょうか?
将来の年金額を確保するためにも、未納分がある方は後納制度を検討してみましょう。

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執筆者:平原 直樹
(ブロードマインド株式会社のベテランファイナンシャルプランナー)
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!
難しいお金の話を分かりやすく解説します。
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