筋ジストロフィーの真心ちゃんから教わった「今、ここ」を大切にするということ

筋ジストロフィーの真心ちゃんから教わった「今、ここ」を大切にするということ

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『えがおの宝物 進行する病気の娘が教えてくれた「人生で一番大切なこと」』の著者、加藤さくらさんの連載エッセイ 4回目です。

加藤家とさくらさんの紹介はこちら!


私は真心の病気が分かったとき、病気に関する情報を収集するため血眼でネットサーフィンをしました。
そして、ある文章を目にしたとき、今まで味わったことのない絶望を感じました。
『福山型先天性筋ジストロフィーの治療法は確立されていない。寿命12歳前後』
生まれたばかりの我が子を抱きながら、これから始まる明るいはずの人生に既に黒幕が降ろされたような、そんな感覚で泣いて過ごす日々でした。
結局、このデータは昔のもので、現在は医療の進歩により、10代以降も命を落とさずに生きられる福山型の患者は多くなったと、あとで知りましたが。(それはそれで“我が子を残して先に死ねない”という新たな悩みがでてくるのですがここでは割愛します)
お医者さんが言う寿命はあくまで病気に関するデータであって、当人の寿命なんて・・・誰にも分からないはず!
私だっていつ死を迎えるか分からないのだから、そのうち必ず来るけどいつか分からない「死」を恐れて生きるより、確実に実感できる「今」に焦点をあてて生きたい!
今ではそんな風に思えるようになりました。

我が子の「寿命」を考えた機会が、生きていくうえで『今、ここ』をより色鮮やかにしたのです。

今まで怖くて考えることを避けてきた“死生観”が私の人生を豊かにしました。

私は、真心以上に『今、ここ』を体現して生きている人に出逢ったことはありません。彼女は私の人生のメンターであり、私は彼女からたくさんのことを学んでいます。
まだ来ぬ未来を不安に思ったり、もう戻れない過去のことを後悔したり、人間は生きていると悩みがつきないものですが、真心師匠に関しては悩みがないように見えます。
それは、シンプルに『今、ここ』だけに焦点をあてて生きているからではないかと思います。

今、どう感じているか。今、何をしたいか。

確実に目の前にある景色、今感じていることだけに集中しているのです。
まだまだ未熟な私は、ついつい病気が進行すること(まだ来ぬ未来)やできなかったこと(もう戻れない過去)を考えて落ち込むことがあります。
しかし、そんなときは悩みをリセットするために真心師匠の“瞳”をみるようにしています。
泣く、笑う、怒る、喜ぶ、疲れたら寝る、ぼーっとする・・・喜怒哀楽が非常に分かりやすく、裏表がまったくない師匠の瞳は、とても澄んでいて綺麗なのです。
そして、まったく背伸びをせず、どこまでも自分に正直な真心師匠を見ると「今、ここを味わおう」という気持ちになり、原点にもどれるのです。
世の中「死」に関してまだまだネガティブなイメージがあり、考えるのを避ける傾向があるようです。
例えば、桜の花。人々は花が散ることを知っているから、年に一度花が咲いたときは「わぁ!」と感動するのだと思います。一年中咲いていたら、きっと感動はなくなってしまうのでは・・・。
人間もいつか散るときがきます。「死」を意識することで「今、ここ」を大切に豊かに過ごせるのであれば、一度死生観を考えてみる価値はあるのではないしょうか。
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