「他律」ではなく「自律」。トイトレで行き詰まった私が救われた言葉

「他律」ではなく「自律」。トイトレで行き詰まった私が救われた言葉

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みなさんが我が子に身につけてほしいことは何ですか? トイレで用を足す、着替えをする、箸をもつ……数え上げるときりがないかもしれません。親である以上しつけという仕事は常につきまといますね。子どもの成長はこのうえない喜びです。一方、その難しさにイライラし、かわいいはずの我が子を憎らしく感じたことのあるママは多いのではないでしょうか。筆者もその難しさにいらだち、自己嫌悪を感じたひとりでした。


■行き詰まるトイレトレーニング
筆者は昨年4月、幼稚園入園前の息子に対し「誘われればトイレで用を足せる」程度までに自立させたいと思っていました。当時の息子は3歳2~3ケ月。一定間隔でトイレに誘い、息子の気分が乗れば成功という状況でした。しかしムラが多く、目標達成までには程遠い状態。「理想」と「現実」のギャップを表であらわすと、このようなものでした。

行き詰まる「しつけ」…ママの方が「もうイヤ!」気持ちが楽になる心得.jpeg

「入園までに理想の100パーセントに近づかなくては」という気持ちが筆者をいらだたせました。思えば常にトイレのことを言っていた気がします。

しつこくトイレに誘い、失敗すれば息子を責めるような態度。頭では言うべき言葉はわかっていました……「気持ち悪いね、今度はトイレでできるといいね」。でも、口から出るのはため息と「さっき言ったでしょ!」、「なんでパンツにするの?」、「汚いなぁ!」などの言葉。ある日には、力づくで座らせた勢いで息子の足を便座に強くぶつけました。またある日には、パパのところへ逃げた息子を無理にひきはがそうとしたら、パパにも冷たい目で見られ……自分がとてもみじめに思えてきて、ひとり家を飛び出したこともありました。


■「できるようになる時期は子どもが決める」
そんな自己嫌悪の日々の中で、たまたま人からもらった『子どもへのまなざし』という育児書を思い出しました。少し目を通したことがあり、育児の心得が優しく書かれているのを覚えていたのです。思わずその本を開くと、しつけについて書かれた章がありました。そこに書かれていた言葉が今でも強く印象に残っています。

 「できるようになる時期は子どもが決める」

そんな悠長なことは言っていたくないと思うママも、もしかしたらいるかもしれませんね。でも、これを読んだ筆者は本当に救われる思いがしました。著者の佐々木先生はこう言っています。
『くり返し伝えることがしつけです。そして、とてもたいせつなことは、くり返しそのことを伝え教えながら、本当にあなたがここで上手にできるようになるのはいつか、楽しみに待っていてあげるからという気持ちですね。そして、その時期は自分で決めなさい、自分で決めればいいのですよといってあげることです。そういう態度で接してあげることです。』
■「他律」ではなく「自律」の育児を
では、なぜ「子どもに決めさせる」ことが大切なのでしょう?
『子どもまかせにしてあげるから自律心が育つのです。このときの自律というのは、法律の「律」を書きます。自分で物事を決めていくという意味ですね。(中略) 優しく、できるまでくり返しくり返し伝えるのです。失敗すれば、また教え伝えるのです。伝えるところまでがしつけでありまして、いつからできるようになるかは、子どもまかせにしてあげるところに、しつけのいちばん重要な鍵があるわけです。』
『いちばんまずい育児とはどういうものかは、ご想像いただけると思います。たとえばトイレットのしつけなどで、もうそろそろおしっこがでるころだから、便器に「でるまですわっていなさい」というやり方だと思います。なぜいけないかというと、子どもからみれば、それは他律ですから。ほかの人がコントロールしているのです。それでいて自律心豊かな子どもに育ってちょうだいなんて、こんなむしのいいことはないのです』
「待ったなし」の毎日の育児、おおらかなしつけが難しいのが現実……。それでも、しつけの基本を忘れなければ、親子で良い方向にいけるのかもしれません。この本を読んだ後は、筆者もとても気が楽になり、息子もいつの間にかトイレに行けるようになっていました。佐々木先生は、おおらかなしつけを通して親への信頼感が生まれるとも言っています。たしかに最近では息子との関係が良くなったと感じているのです。

引用・参考書籍:『子どもへのまなざし』(佐々木正美著 福音館書店 1998年)
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