Vol.2 夫は「ママの感性」を理解できない?

Vol.2 夫は「ママの感性」を理解できない?

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現代のママはテンパって当たり前 の続きです

ミニチュアの人間 男女関係

© beeboys - Fotolia.com


「ママがテンパってしまうのは、当たり前のこと」。そうおっしゃるのは、花まる学習会代表の高濱正伸さん。そんなママたちへの最高の処方せんは、周囲の人に話を聞いてもらったり、アイドルを追っかけたりといった「ママのニコニコカード」を増やすこと。でも、ママになると「自分が楽しむ」ということに、どこか罪悪感もある…。

■今、もっとも大切なことは「ママの気持ちが、安定していること」

 


―ママになると「子どもを差し置いて自分が楽しむ」ということに、どこか罪悪感があります。
高濱:今、もっとも大切なことは、「ママの気持ちが、安定していること」ですよ。今のママたちの置かれている状況は、本当に危ないんです。僕は「国家レベルで、対策を講じなければ危ない」というレベルの深刻さだと思っています。

そんな深刻な危うさに、当のママ自身が気づいていない。もちろん、夫も、その親世代である、今の60代、70代も気がついていない。そんな状況の下、ママ「だけ」に全面的に子育てを任せていたらいっぱいいっぱいになって、ママたちが怒鳴ってばかりいるのも当然です。


■最近の子育て環境の危険性

 


高濱:僕は、「今の子育ての環境の危険性」ということを強くお伝えしたいのです。ここ50年くらいで子育て環境は激変した。そこまでは、赤ちゃんは、家族や地域のスターで、常に周囲にママ以外の大人の手があった。それが核家族になり、ママは孤立してしまったのです。

―長い歴史の中で、この50年間の子育て環境に異変が起きていると?
高濱:そうですね。だからこそ、「ママという生き物は、わが子のことになると理性がふっとんでしまう」という意識を、子育てを取り巻く環境にいる全員で共有していかないといけない。

夫たちが、その意識を共有できていないのも大きな問題です。「自分の母親は、あんなに頑張っていたし」と良妻賢母幻想、専業主婦幻想みたいなものを持っている人は、今でも多いですから。かく言う私も、結婚する時に妻に「仕事をやめてくれ」と言ったので、本質的には変わりませんけれど(笑)。
 
 

■ママがどれくらい追いこまれているか、夫はまだ知らない

 


―高濱さんもプライベートではそうだったこともあると伺い、妙に安心しました。
高濱:私は教育の仕事をしているので、「何で、今のママたちは、こんなにイライラしているのかな?」と、ジャングルを分け入るように見ていって、やっとわかりました。普通の男性だったら見えませんよ。だから「家の仕事は、お前の仕事だろう」くらいのことを、平気で言ってしまう夫がたくさんいるわけです。

ママがどれくらい追いこまれているかが、夫がわかっていない。男は、「ママの感性」が今ひとつ、ピンときていません。ガーッと、ものすごく心配になっちゃう感じとかね。そうなってしまっている妻に対して、「大丈夫じゃん?」と、軽く言ってしまう。

そうしたチグハグが積み重なって、もともと危ない状況のママが、余計に追いこまれてしまう。「夫がいること自体がストレス」みたいなママが出てくる。そこが教育者側からすると、壁ですね。

―壁というのは?
高濱:健全な子育てを阻害する障壁です。「夫は何もわかってくれない」と追いこまれてしまっているママたちがたくさんいるということがね。

子どもにイライラしてしまうのは、私だけのせいではないのかも…。

次回は、さらに話の核心に迫ります。

●高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
高濱 正伸(たかはま まさのぶ)

花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。
1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック委員会理事。
保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30,000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。「情熱大陸」「カンブリア宮殿」など多数メディア出演もしている。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳なぞぺー』など、著書多数。

 


 
 
(楢戸ひかる)
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