言語教育の専門家が教える、第二言語研究で明らかになった最適な「英語の勉強法」とは?

言語教育の専門家が教える、第二言語研究で明らかになった最適な「英語の勉強法」とは?

Bu facebook
Bu twitter
子どものころから学んでいるのに、なかなか使えるようにならない英語。第二言語研究の分野ではどのように学べば効率的か、少しずつわかってきているそうです。しかし、立命館大学言語教育情報研究科教授の田浦秀幸先生は、著書『科学的トレーニングで英語力は伸ばせる!』(マイナビ新書)の中で、研究結果がまだ教育現場では充分に活用されていないと言います。研究で明らかになったという英語の勉強法とはどのようなものなのでしょうか。

1.スポーツと同じ、合理的なトレーニングを行う

中学、高校の授業、大学受験などで多くの単語や文法を学んでも、すぐ英語でコミュニケーションをとることは難しいのが現状です。それはスポーツでいう「実技」のトレーニングが不足しているから。テニスラケットやボールを持っていても、ラケットの振り方やルールを知らなければ試合ができないのと同じように、英語を使う実技的なトレーニングが必要なのです。トレーニングの流れについて、田浦先生は次のように示しています。

①文法
②発音練習・語彙習得
③異文化勉強
④短期留学・映画
⑤できないことを認識
⑥できないことを強化 ⑦ビジネスの場面で使用

これらをスポーツに例えると、①と②は筋トレ。ゲームのルールや戦法は③、練習試合が④、⑤⑥は練習を見直す矯正練習に当たります。自己流よりも、先生に相談して効果的な練習方法を教えてもらうとよいそうです。そして⑦はついに本番、公式試合で実力を試すフェーズになります。このトレーニングは田浦先生によると「学ぶのではなくて『鍛える』という意識が大切」とのこと。課題を見極め、課題にあわせた訓練を行う必要があるようです。

2.英語4技能の組み合わせは「読む×聞く」「話す×聞く」

学校で英語学習をするとき、通常は「読む×書く」「聞く×話す」をセットで行います。「読む」はインプット、「書く」はアウトプット。別々のスキルをセットで学んでいることになります。しかし、同じインプットスキルである「読む」「聞く」は、脳内では同じルートで処理が行われています。例えば新聞や雑誌などのテキストをアメリカのネイティブな音声に慣れた後に読むと、スムーズに読めるようになります。関連性のあるものを一緒に学んだほうが効率的なのです。

3. 単語をアイコン化し、読むスピードをアップ

日本語で書かれた文章を読むとき、飛ばし読みをすることがあります。日本語では漢字がアイコンのような役割をするため、一語ずつ脳内で音声変換しなくても読めてしまうのです。実は英語でも同じことができます。「dictionary」を読むとき、通常「d」「i」「c」とひとつずつ分解して読むことはしません。単語をアイコン化して見れるようになれば、「dictionary」の形をみて、「これはdictionaryだな」と判断し、読み進めることができます。このようにインプットの訓練で単語をアイコン化して見れるようになれば、読むスピードをグンとアップできるのです。

4.単語やフレーズをストックする

「話す」「書く」はアウトプットの作業。このアウトプットスキルを伸ばすためには、「読む」「聞く」というインプットが不可欠です。例えば英語で会話中、想定外の質問を受けて言葉が止まってしまうことがあります。そんなときは、ほかの人が言葉に詰まったときに何と言っていたか、「聞く」ときに学んだことを「話す」ときに使うのです。また、人気のTOEICテストは「読む」「聞く」というインプット力を図るテストです。点数が高いからと言って話せるとは限りません。でも逆に点数が低いのに自由に話せる、といったこともないのです。そのためTOEICはインプット力を図るのによいテストになっています。

5.「シャドーイング」で英語に慣れる

シャドーイングとは「音声を流して、それを聞きながら影(シャドウ)のようにぴったりくっついて音声をリピートしていく練習」です。これは「聞く」力と同時に、発音の練習になります。録音して聞き返せば、どこでいい加減な発音をしているかというチェックにも。自分の仕事や興味に関係する内容で練習すれば、より実践に近い練習ができます。シャドーイングで語彙や言い回しを覚えてから、はじめて「話す」「書く」のスキルを身に着けることが出来るのです。

同じ時間を費やすなら少しでも効果のあげたい英語学習。学校で学んできた単語や文法を使いこすためにも、今回挙げたトレーニングを活用して効率的に英語力アップを目指しましょう。

(ミノシマタカコ)

■参考図書

『科学的トレーニングで英語力は伸ばせる!』(田浦秀幸著/マイナビ新書)
第二言語習得研究でわかった、科学的な英語学習で効率的、効果的に学ぶ方法を解説した一冊。

関連リンク
大学教授が教える、日本の「英語教育の常識」、実はこれが間違っていた!
【PC時短塾1】覚えておきたい「ショートカットキー」
今知っておきたい資格のまとめ
元のサイトを見る

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

CHIENOWA'S ORIGINAL
STAFF PICK UP