産前産後の身体は下着選びで変わる。ワコールと産婦人科医が語るボディケア

産前産後の身体は下着選びで変わる。ワコールと産婦人科医が語るボディケア

2017年6月21日公開

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出産後も仕事に復帰する女性が増えている昨今。復職を前に多くのママが、妊娠・出産による体型の変化に悩んでいます。また、授乳によるバストの形の変化やボリュームダウンは、女性であれば見逃すことはできない問題です。

では一体、産後にすべきケアはどういったことなのでしょうか。さまざまな産後ダイエットが注目されるなか、産後特有の身体の悩みは「下着選び」で解消することもあるそうです。その効果や注意点を産婦人科医の池下育子先生に、また、下着という観点から女性の身体を研究し続けているワコール人間科学研究所の坂本晶子さんに、産前産後の身体ケアについてお話をうかがいました。

取材・文:片貝久美子 撮影:佐藤佑樹
プロフィール

池下育子(いけした いくこ)
いけした女性クリニック銀座 医院長。帝京大学医学部卒業後、都内の産婦人科に勤務。1992年に同クリニックを開業。更年期の症状や、会社の人間関係などのストレスに悩む多くの女性たちの心身ケアに積極的に取り組んでいる。著書には『女性の病気百科』(主婦の友社)などがある。
http://ikeshitaikuko.com/



坂本晶子(さかもと あきこ)
株式会社ワコール 人間科学研究所 研究開発課所属。毎年約1,000人の女性の人体計測をはじめ、心理や生理データをもとに、心とからだにアプローチした科学的ものづくりを続けている「人間科学研究所」にて、基礎研究や開発などに携わっている。プライベートでは男の子と女の子のママ。
http://www.wacoal.jp/
出産後もカッコよく、きれいでありたいという人が増え、女性全体の意識レベルが変わった


―池下先生は昔といまで「妊娠中の女性」に違いを感じることはありますか?

池下:違いはとても感じていて、一番の違いは「女性の意識」だと思います。昔は出産したら仕事を辞める人がほとんどでしたが、いまは出産後に仕事復帰する人が増えましたよね。「出産したとは思えない」だとか「ママに見えない」とかが褒め言葉として称されることも多く、子育てをしながらも「女」として生きていくという意識が強くなっていると思います。以前は「自分の美意識のことは二の次でいい」と、社会全体から言われるような環境でした。

―世の中の風潮としても、最近は「ママでもきれい」を求められているような気がします。坂本さんは2人のお子さんをお持ちですが、出産から復帰まで、どんな印象でしたか?

坂本:私の場合は仕事を辞めるという選択肢はなくて、いつ仕事に戻ろうかということを考えていました。なので、仕事に戻るためには産休・育休中にどうしておけばいいのかということや、保育園を含めた子育ての環境、復帰後の仕事環境を整えることにとても気を遣っていたと思います。

左から坂本晶子さん(株式会社ワコール)、池下育子先生(産婦人科医)
―身体という面でも、妊娠から産後にかけて大きく変化しますが、いまと昔の産後ママに違いを感じますか?

池下:妊娠中や産後の違いというよりも、日本人女性の身体そのものが変わってきていると思います。それにいまは、10代のころからバストの形を気にして、初潮が始まる前にブラジャーをつけている子も多いようです。ボディメイキングに対する女性の意識が変わってきているのではないでしょうか。

―出産後、体型の変化を感じるというママの声はよく耳にします。

池下:妊娠すると、ママの身体は赤ちゃんを守るために体脂肪、血液、水分などが増えて、当然体重も増えます。妊娠によってふくらんだ乳房やお腹、太もも、お尻は、出産したからといってすべてが元に戻るというものではありません。たとえるなら、一度ふくらんだ風船がしぼんでシワができるような状態。それから、妊娠中の体重増加の基準が、いまと昔とでは大きく違いますね。

―どれくらい違うのでしょうか?

池下:40年くらい前、妊娠中の体重はプラス12kgまでOKでしたけど、いまの妊婦さんは7、8kgが理想だとされています。坂本さんもたぶん10kgは増えてなかったのでは?

坂本:1人目はいまから20年前に出産したのですが、9、10kgぐらいの増加で、2人目は8、9kgぐらいでしたね。1人目の妊娠中は私も体重増加にシビアになって、カロリー計算とかをしていました。でも2人目のときは上の子もいて、仕事や家事もしてという環境だったので、自然とそんなに増えなかったのかなという記憶があります。


出産の疲れがとれないまま、子育てに追われて仕事復帰。自分の身体をリカバーする時間がない


―産後、体型が戻りやすい人と戻りにくい人がいると思うのですが、それにはどんな理由があるのですか?

池下:35歳くらいまではそんなに差はないと思いますが、30代後半から40代の出産になってくると、戻りにくくなることが考えられますね。出産の疲れがとれないまま育児に入り、子育てに追われるままに仕事復帰してとなると、身体をリカバーする力は弱くなる一方。それに体重が増えたのに、妊娠前のキツい下着を我慢してつけているというのもよくないですね。

―産後ダイエットを頑張ってサイズダウンしても、出産前に着用していた下着には戻れないんですか?

池下:これは加齢も関係していますが、30代と40代では脂肪の質が明らかに変わるんですね。10代や20代のお肌にはハリがあるので、肌が下着に食い込みにくい。それが年齢とともにたるみやすくなり、肌に食い込んだ下着が蕁麻疹の原因になったりもします。だからダイエットでサイズダウンしても身体に「ハリ」がなくなるケースはよくあることで、この差は肌質にもよると思います。

―産後のケアや身体に合った下着など、適切に対処すれば体型は戻るのでしょうか?

池下:必ずとは言い切れませんが、限りなく改善されていくと思います。保湿であったり、マッサージであったりというのはすごく大切ですね。

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