憧れのプロ野球選手を、子どもたちが質問攻め! 夢を叶える原動力とは?

憧れのプロ野球選手を、子どもたちが質問攻め! 夢を叶える原動力とは?

2017年5月22日公開

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お花屋さん、学校の先生、宇宙飛行士――毎日が新鮮な体験に満ちている世界のなかで、子どもたちが思い描く多彩な「夢」。大人である私たちは、どうしたらその瑞々しい思いをサポートできるのでしょうか。

そこで今回は、憧れの職業としても人気の高い「プロ野球選手」になりたい子どもとその親が、埼玉県所沢市にあるメットライフドームに集合。かつて高校野球で夏の甲子園優勝を果たし、現在は埼玉西武ライオンズで活躍するプロ3年目の髙橋光成投手に、子どもたちの好奇心たっぷりの質問に答えてもらいました。

子どもたちとの触れ合いのあとは、第二部として髙橋投手への単独インタビューも実施。キラキラした眼差しで集まった子どもたちと交流した髙橋投手の話には、私たち大人が子どもの夢を応援するためのヒントが満ち溢れていました。

取材・文:宮田文久 撮影:田中一人
プロフィール

髙橋光成(たかはし こうな)
1997年生まれ、群馬県沼田市出身。小学1年生から野球を始め、地元の利根中学校では軟式野球部に所属。私立前橋育英高校に進学し、高校2年生のときに出場した『第95回全国高校野球選手権大会』ではチームを日本一に導く。野球の18歳以下日本代表にも2年連続で選出された。2014年のプロ野球ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから単独1位指名を受け、同球団へ入団。
プロ野球選手に憧れる子どもたちが、ドームに大集合!
去る3月18日、メットライフドームで行われた埼玉西武ライオンズ 対 福岡ソフトバンクホークスのオープン戦。この日、野球選手に憧れる子どもとその親がスタンドに集まりました。

試合後に髙橋投手に会えるとこの日を待ち望んでいた9人の子どもたちは、スタジアムを包む熱気のなかで興奮している様子。お気に入りのユニフォームに身を包み、ツインスティックバットやフラッグといった応援グッズを手にして、思い思いに選手に声援を送ります。

試合が進み、5回表から2番手で登板した髙橋投手。ぐいぐいと相手バッターを圧倒する持ち前のストレートに、フォークといった変化球を組み合わせ、勢いのあるピッチングを披露します。子どもたちの応援にも力が入り、「がんばれ髙橋投手ー!」とマウンドへ思いを伝えていました。

結果、4回1失点5奪三振という力投にチームも応え、6対5でソフトバンクに勝利! 髙橋投手は見事、勝利投手となりました。これには一生懸命応援していた子どもたちも、大盛り上がりです。

試合直後の髙橋投手が目の前に。ドキドキの質問タイムがスタート
試合後、いよいよ髙橋投手と対面のときがやってきました。先ほどまでマウンドで豪快なピッチングを見せていた髙橋投手が目の前に現れた瞬間、子どもたちのテンションは最高潮に。みんなが何よりも驚いたのは、190cm・90kgという彼の恵まれた体躯。口々に「大きい!」と声が上がります。

子どもたちの笑顔に囲まれた髙橋投手は、渾身の投球を終えた直後でしたが思わずニッコリ。「みなさんの声援の力をお借りしながら、なんとか良いピッチングができたと思います。ありがとうございました!」と挨拶すると、目の前に立つプロ野球選手に緊張していた子どもたちの肩の力も、少しずつ抜けていきました。

もともと子どもが大好きだという髙橋投手とだんだんと距離が近づいてきたところで、子どもたちからの質問タイムがいよいよスタート!

まずは、これから野球を始めるという9歳の一真くんからの質問です。

Q:小学生のときの練習メニューを教えてください。(一真くん・9歳)

髙橋:ぼくは野球が大好きだったから、練習が始まる前に誰よりも早くグラウンドに行って、一人で壁当てをしていたんです。キャッチボールやノック、バッティングといった普段の練習を、「野球が大好き」という気持ちを忘れずにがんばれば大丈夫!

Q:いつも何を目標にして取り組んでいますか。(晟大くん・8歳)

髙橋:小さい頃からいままでずっと、「野球がうまくなりたい」という気持ちを抱き続けているんです。うまくなって、活躍したい。プロ野球選手になったいまは、それが「チームで優勝したい」という気持ちにつながっています。いまの目標は、優勝しかない。優勝するために、チームに貢献して活躍できるよう、がんばっています。

「練習の段階から試合のつもりで挑めば、メンタルが強くなっていく」(髙橋投手)
小学校の野球チームに所属しているという晟大くんからの質問に続き、同じく野球をがんばっている男の子たちからは、髙橋投手も驚く大人顔負けの質問が飛び出しました。

Q:メンタルトレーニングなど、一流であり続けるために気をつけていることは何ですか。また、チーム力を高めるためにどうしていますか。(大知くん・12歳)

髙橋:メンタルに関しては、「練習の段階から試合のつもりで挑む」ということが大事です。そうすれば、回数を重ねて強くなっていくと思うよ。チーム力を高めるためには、自分を優先しすぎないことかな。もちろん自分のことも大事だけど、仲間のことを思って過ごしていると、自ずとみんなそれぞれに気遣いができたり、思いやりの心が行き渡ってチーム力が上がっていくんです。……難しい質問だなあ、これは答える方も緊張しますね(笑)。

Q:食生活など、毎日心がけていることは何ですか。(ゆうとくん・8歳)

髙橋:お風呂あがりに毎日ストレッチをしているのと、あとはやっぱり、食事の摂取には気をつけていますね。白米ももちろん大事なんですが、体を大きくするためにはお肉も重要。それに、お魚や野菜もバランスよく食べなきゃいけない。保護者の方にうまく食事バランスのサポートをしてもらえるといいですね。ぼくはいま、チームの寮でご飯を食べているんだけど、魚、肉、野菜、白米、味噌汁、デザート、ぜんぶ絶対に残さず食べています。

少しだけ高度な話をすると、登板の日が近づくにつれて、体や脳を動かすエネルギーのもとになる白米などの炭水化物をたくさん食べるようにしています。投げ終わったら、今度は筋力がどんどん落ちていっちゃうから、お肉やお魚といったタンパク質を摂る。ぼくはそうした食生活を心がけています。

「野球以外のスポーツを積極的にやってきたことが、いまにつながっているのかも」(髙橋投手)
試合中、誰よりも元気に応援していた女の子たちも、髙橋投手に質問しました。

Q:どうしたらボールを遠くまで上手に投げられるようになりますか。(真妃ちゃん・7歳)

髙橋:ぼくもね、最初は全然遠くまで投げられなかったんです。がんばって投げても、目の前にポテンって落ちちゃってた(笑)。それでも毎日キャッチボールをしていたら、どんどん遠くに投げられるようになりました。だから、最初は近くまででも大丈夫。楽しくキャッチボールを続けてくださいね。

Q:学校の体育は得意でしたか。何かほかのスポーツはやっていましたか。(彩ちゃん・5歳、維音くん・5歳)

髙橋:とくに野球以外のスポーツを習っていたわけではないんだけど……でも、学校の体育は何でも得意だったよ!(笑) 跳び箱、ドッジボール、サッカー――マラソン大会も1位で、走るのも速かったですね。いま振り返ってみれば、そうやって野球以外のいろんなスポーツを積極的にやってきたことが、野球につながっているのかも。体育の授業は大切にしてください。

最後は、野球のユニフォーム姿で参加した淳平くんからの甲子園出場に関する質問で締めくくられました。高校2年生のときに出場した『第95回全国高校野球選手権大会』でチームを日本一に導いた髙橋投手が、どのように夢に近づいていったか興味津々の様子です。

Q:甲子園の決勝試合では体調不良だった、と本で読みました。それを乗り越えて優勝できたのは、どんな思いからですか。(淳平くん・11歳)

髙橋:夏の甲子園は、すごく暑かったです。ムンムンとしたマウンドで連日投げていたら疲れてしまって、お腹をくだしちゃったんだ。決勝前日はご飯も食べられなくて、点滴を打ちに行こうか、という話になったぐらい。注射が嫌いだったから結局は打たなかったけど……(笑)。それでも、決勝まで来たからにはやっぱり優勝したい。そのときに一番力になったのは、今日のような、スタンドのみなさんからの声援だったんです。これからも、応援よろしくお願いしますね!

最後まで和気あいあいとしていた質問タイム。一つひとつの質問に真摯に、かつ柔らかな表情で向き合ってくれた髙橋投手の答えに、子どもたちも聞き入っていました。プロ野球選手になった髙橋投手も、少し前までは一人の野球少年だった――だからこそのリアリティーと説得力に溢れた回答、そして一緒に過ごした宝物のような時間は、これから夢を叶えていく子どもたち一人ひとりの胸に、しっかりと刻まれたことでしょう。

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