『グッドデザイン賞』受賞。暮らしに馴染む麦茶moogyを生んだ女性たち

『グッドデザイン賞』受賞。暮らしに馴染む麦茶moogyを生んだ女性たち

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女性を中心に人気を集めるECサイト「LOHACO(ロハコ)」などで、先行販売中のキリンビバレッジ「キリン 生姜とハーブのぬくもり麦茶 moogy(ムーギー)」。発売開始から1年近く経ちましたが、他に例のない試みに満ちたプロダクトとして『2016年度グッドデザイン賞』を受賞するなど、さらなる話題を呼んでいます。

なかでも注目されているのは、三名の女性デザイナーが生み出したボトルデザインです。16種類もあるテキスタイルのような柄と、潔く要素をそぎ落とした雑貨やファッションアイテムのようなデザイン、缶全体を覆うすべすべとした心地よい手触りのパッケージは、これまでの清涼飲料の常識を破るチャレンジ。毎日のコーディネートや、その日の気分に合わせて選んでほしいという想いが込められています。

女性だからこそのこだわりが、細部まで反映された「moogy」。その誕生秘話とデザインへのこだわりを、キリンビバレッジ株式会社 マーケティング本部マーケティング部デザイナーの寺島愛子さん、水上寛子さん、遠藤楓さんに伺いました。

今回も前回のインタビューに引き続き、「SAISON CHIENOWA」1周年を記念した読者プレゼントをいただきましたので、ぜひ記事最後の応募フォームからお申込みください!


取材・文:阿部美香 撮影:田中一人
プロフィール

寺島愛子(てらしま まな)
キリンビバレッジ株式会社デザイナー
2005年入社。現在は「moogy」、「世界のKitchenから」、新商品の商品開発やブランド管理を担当している。


水上寛子(みずかみ ひろこ)
キリンビバレッジ株式会社デザイナー
洋菓子メーカーやデザイン会社でデザイン制作を経験後、2014年キリンビバレッジ入社。現在は「moogy」、「生茶」のブランド管理を担当している。


遠藤楓(えんどう かえで)
キリンビバレッジ株式会社デザイナー
2009年入社。「moogy」の他、「午後の紅茶」、ミネラルウォーターのブランド管理を担当している。
http://www.kirin.co.jp/products/softdrink/moogy/
「暮らしに馴染む」を考えたら、まったく新しい清涼飲料パッケージができた
—キリンビバレッジのデザイナーであるみなさんが開発を担当された「moogy」(春夏パッケージ)が、『2016年度グッドデザイン賞』を受賞されました。おめでとうございます!

寺島:ありがとうございます。『グッドデザイン賞』は、弊社の清涼飲料でも何度か受賞歴があるのですが、デザインは外部に依頼することが多いので、社内のデザイナーが制作して受賞した例は、弊社では初めてかもしれません。

キリンビバレッジ「キリン 生姜とハーブのぬくもり麦茶 moogy(ムーギー)」(春夏パッケージ)
水上:「moogy」は、コンセプトからボトルデザイン、広告宣伝までを社内で手がけた初めての商品でした。納得のいく斬新で面白いデザインができたので、ぜひエントリーしてみようと思ったんです。

遠藤:「moogy」は、コンビニや自動販売機ではなく、ECサイトでの限定販売の商品だったので、清涼飲料のコンセプトとしても、パッケージデザインとしても、まったく新しい考え方で作りました。デザインの斬新さだけでなく、商品コンセプトも含めて評価をいただけたのが、なおさらうれしかったですね。

—「moogy」のデザインは、清涼飲料としてまったく新しい考え方で生まれたとのことですが、そのきっかけは何だったのでしょうか?

寺島:『TOKYO DESIGN WEEK 2015』で、ECサイトの「LOHACO」さんがブースを出展し、メーカーとコラボして「暮らしに馴染む」をコンセプトにデザインした商品を展示する企画を行ったのですが、そこに弊社もお声がけいただいたんです。

遠藤:ECサイト限定販売というのは、通常の清涼飲料の販売ルートとまったく違うので、パッケージ的にもかなり新しい切り口でデザインができそうだと思いました。さらに「LOHACO」さんのユーザーは、20~40代を中心とした働く女性。私自身がドンピシャなので、自分が作りたいものを作れるチャンスだとも思いましたね。

左から、水上寛子、寺島愛子、遠藤楓
—まったく新しい考え方の商品のデザインを作るには、楽しさも難しさも両方あったのではないでしょうか。

水上:じつはわりと急にスタートしたプロジェクトだったので、デザインを作り始めてから締切まで1週間半しかなかったんです(笑)。でも楽しく仕事できましたね。たったそれだけの期間でしたが、三人で30種類以上のアイデアが出てきました。

寺島:自分たちのアイデアを思い切り試すことができるチャンスだったので、辛さを感じることもなく楽しくデザインさせていただきました。

飲んだら捨てられてしまうのではなく、雑貨のように愛着が湧くようなボトルがあってもいい
—そのmoogyのデザインは、缶ボトル全体をフイルムですっかり覆ってしまう、大胆なものになっていますね。

寺島:季節によって身につけるものが違うように、洋服を選ぶような感覚でたくさんの柄があると面白い、季節によってデザインチェンジをするのも楽しいという、いまの「moogy」のアイデンティティとなる考えをもともと持っていました。じつは最初、ペットボトルで作ろうという話があったのですが、個人的にしっくりこなくて、すごく悶々としていて。そしてある日ふと、「moogy」は中味が見えてなくてもいいんだと気づいたんです。清涼飲料でペットボトルが主流なのは、購入前に飲み物の中味が見えることで、お客さんの安心感と味のイメージにつながるから。「moogy」はECサイト限定なので、中味の説明はパッケージに集約しなくても、サイトの画像やテキストで補えます。ECサイトを通して魅力的に見える見せ方があってもいいと気づいたんです。

—たしかにそうですね!

寺島:そうすると「moogy」が清涼飲料というより、モノっぽく思えてきたんです。雑貨のように愛着が湧くようなボトルがあってもいい。

遠藤:通常のペットボトルは、コンビニなどで100円ちょっとで買われて、飲んだらすぐに捨てられてしまうもの。でもボトル全体を包み込むフイルムに多彩な柄が描かれていて選べたら、なんだかモノっぽくて愛着が湧く。マイボトル感覚で持ち歩きたくなるし、カバンやファッションとコーディネートするのも楽しい。「これ可愛いよね!」と友達と話したりもできますからね。

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