障害や病気があっても、おしゃれをあきらめない!1人のニーズから誕生した「インクルーシブな服」とは?

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ユナイテッドアローズ社とコラボ。どんな人もおしゃれを楽しめる「新レーベル」が誕生

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よだれが多くて小学生になってもスタイが欠かせない。筋力が弱くてボタンを留められない。車いすでの生活に合うパンツがないー。障害や病気があり、おしゃれをあきらめなくてはいけない人がいます。

そこで、社会課題と向き合うソーシャルユニットSocial WEnnovatorsは、誰もが「着ること」を楽しめる社会を目指したプロジェクト「041(オールフォーワン)」を2016年に始動。「具体的な誰か1人」の課題を起点に、スポーツや電車移動などのテーマで新しいサービス開発に取り組んできました。

そして今回、「041」はユナイテッドアローズ社とともに、新レーベル「"UNITED CREATIONS" 041 with UNITED ARROWS LTD.」を立ち上げ、「着ること」に困難がある1人のニーズを掘り下げることで、すべての人にとって快適な服をつくるという「インクルーシブデザインの服づくり」への挑戦を始めました。

インクルーシブは、「除外(Exclude)」の対義語である「Include(含める)」が語源です。「インクルーシブデザイン」とは、これまでサービスや商品のターゲットとはされていなかった人を、サービス開発の初めから巻き込んで、一緒に構想するデザイン手法のことを言います。そうすることで、今まで気づかれることがなかった視点や問題点を発見できます。

つまりこのプロジェクトは、たった1人の「おしゃれな服を着たい」という思いを受けて、着ることについてのさまざまな困難を解決でき、さらには「誰が着てもおしゃれで快適な服」を生み出そうとする、今までにない新しい試みです。

https://041.world/

参考:041 | WEnnovators

1人のニーズにこたえることで、みんなにとって必要なデザインが生まれる

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ユナイテッドアローズ社の上級顧問、栗野宏文氏は「障害がある方に共通する、サイズ・着脱・デザイン・素材についての悩みは、レベルの差こそあれ、だれもが持っている悩みと同じ。この悩みを解決出来たら、既製服の服づくりも進化する」と言います。

1人の悩みに徹底的に寄りそい、ニーズを叶える服をつくることで、どんな人にも着心地がいいインクルーシブな服がつくれるのではないか。それが服づくりのスタンダードとなれば、装うことをどんな人も楽しめる社会になるー。

ユナイテッドアローズ社では、このプロジェクトに関わるスタッフを社内で公募。多くの社員が応募し、プロジェクトに携わることに。そして、障害や年齢、性別も異なる5人のニーズに合った6つのアイテムが完成しました。新しい服づくりの試みが、はじまったのです。

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先天性筋ジストロフィーのために口まわりの筋肉が弱く、よだれで服が濡れてしまうという加藤真心さん(8歳)。

「市販のスタイはベビー向けのものしかなかったので、常にタオルを握りしめてヨダレをせっせと拭いたり、タオルを娘の膝に置いて予防していました。8歳の女の子でも使いやすいスタイがあればいいのにと感じていました」というお母さま。

そこでつくられたのが、スタイにもなるエプロンドレス(税込5,400円)です。身頃の一部に吸水速乾素材が使われているので、よだれで洋服や下着まで濡れてしまうことがありません。

「ワンピース型にしたのは、おなかまでしっかりカバーできて、裾で口元を拭くこともできるようにしたかったからです。スカート部分は二枚重ねにして、拭いたときにも中に着ている服が見えないようなデザインにしました。また、ベビー用のスタイとは違う、お姉さんらしさも大切にしたかった」(ユナイテッドアローズ社デザイナー)

「よだれが垂れても大丈夫なので、膝のタオルもいらずそばにいる私も心のゆとりができました。その上ワンピース風デザインなので、スタイに見えません。ドレスコードを気にする場面でも、エプロンドレスのおかげで主役級のおしゃれができました」(お母さま)

真心さん自身も「かわいいね!」「おしゃれだね」と言われると、とてもうれしそうにしていると言います。

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難治性てんかんによって、手足を自由に動かせない菊池亮さんのニーズを叶えながらも、どんな人がはいてもきれいなシルエットのパンツをつくるためには、高度なパターン技術が必要でした。

フルオープンなZIPパンツ(税込17,280円)には、後ろ中心の縫い目がありません。体が自由に動かせない人にとって、縫い目は床ずれの原因になるからです。他にも、おむつを着用するためヒップに余裕を持たせる、着脱しやすいようサイドジップで開口部が大きく開くようにする、座った時きれいなシルエットが出るよう裾を前下がりに、トップスがずりあがらないようウエスト部分に滑り止めをあしらうなど、随所に工夫が施されています。

ストレッチ素材で履きやすく、体が不自由だったり手先が不器用でも、着脱しやすいパンツ。どんな人にとってもはきやすく、おしゃれな仕上がりです。

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他にも、車いすでもスカートがはきたいと願う、頚髄損傷の関根彩香さんのニーズにこたえた、マジックテープで留められるウエスト仕様のラップスカート(税込16,200円)なども。

このプロジェクトで開発されたアイテムの、制作ストーリーは、ユナイテッドアローズ社のホームページで見ることができます。

http://taisetsu.united-arrows.co.jp/5302/

引用:誰もが“着ること”を楽しめる社会へ。「041」の新たな挑戦が始まります | UNITED ARROWS LTD.

クラウドファンディング型での商品販売で、持続可能なプロジェクトに

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※クリックすると「041」のページに遷移します

今回のプロジェクトによってできた6つのアイテムは、クラウドファンディング型で販売されます。一定数の注文が集まったら、製造・販売となる、新しい取り組みです。

商品の注文は、041のサイトで受付しています。2018年5月下旬をめどに受注期限を設けており、一定数の注文が集まった商品のみ生産され、販売されます。

受注販売方式をとることで、大量生産・大量消費というファッション業界が抱える課題解決にもつなげようとしています。また、必要な人に必要な数届けられるという形をとることで、1回きりのプロジェクトとするのではなく、持続可能なものとしたいとも考えているそうです。

今回は、身体に障害がある人を起点に商品開発が行われましたが、今後も、さまざまな障害や特性のある人に寄り添った服づくりが行われることで、どんな人にとっても着やすい、インクルーシブデザインの洋服がスタンダードになるー。そんな未来への、第一歩となりそうなプロジェクト、ぜひ注目したいですね。

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