【医師監修】急性中耳炎は子供に起こりやすい!急性中耳炎の症状と見分け方

【医師監修】急性中耳炎は子供に起こりやすい!急性中耳炎の症状と見分け方

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子どもがかかりやすい急性中耳炎。あまり耳の痛みを訴えないケースもるので注意が必要です。どんな治療法があるのか見ていきましょう!







この記事の監修ドクター

有明こどもクリニック 小暮 裕之先生

地域の皆さまに信頼されるかかりつけの医療機関として、スタッフ一同、より質の高い医療の提供を目指してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
http://child-clinic.or.jp/concept.html/
急性中耳炎とは

耳の構造と中耳の位置
耳と鼻は、奥で繋がっています。耳を外から見ると、一番奥に鼓膜があります。耳穴から鼓膜までの通路を外耳道と言います。鼓膜の奥に中耳があり、ここに膿が溜まると中耳炎になります。中耳は鼻の奥と管で繋がっており、耳管と呼ばれています。耳管は通常は閉じているものですが、唾を飲み込んだり、口を開けたりした際に、鼻から耳に空気が入っていきます。風邪をひいたあと、細菌やウイルス感染が起き、鼻の奥で細菌やウイルスが増殖し、耳管を通して感染が中耳腔に及んで起こるものです。
急性中耳炎とはどういう状態?
鼓膜の内側の空間である中耳に炎症が起きた状態であり、乳幼児の急性感染症の代表的なものです。急性中耳炎の主な症状は、耳の痛みや耳の詰まった感じがする耳閉感、耳だれ、難聴、発熱などがあります。

乳幼児では39~40度の高熱になり、そのうえ熱がなかなか下がらない場合、頻繁に耳を触ったり、泣いたり、不機嫌になったりする場合は急性中耳炎を疑う必要があります。乳幼児や小児では、鼻と耳をつなぐ耳管は太くて短く、水平であるため、鼻水が出たり、炎症が喉にあったりするとそれらの細菌やウイルスが広がりやすい状態となるので6ヶ月~2歳児に発症が多くなります。

急性中耳炎の原因は肺炎球菌、インフルエンザ菌が大部分であり、最近では、ウイルス感染の関与も推定されます。鼻副鼻腔炎(びふくびくうえん)、細菌・ウイルス感染症、咽頭炎などの上気道感染症に続き、上咽頭から耳管を経由し、炎症が起こります。
子供と急性中耳炎

急性中耳炎は子供に起こりやすい
生後間もない赤ちゃんは、耳管機能が未発達のため細菌が侵入しやすく、急性中耳炎を引き起こす可能性が高いです。また、子どもの耳管が大人に比べて太く短いので急性中耳炎になることが多いです。6ヵ月〜幼稚園入園前の子供に特に発症する傾向があります。身体の不調を訴えないことが多いので発見が遅くなりがちです。だから、親や周囲の大人が注意して気付くことが早期発見に繋がります。急性中耳炎が原因の発熱であるとは気づかずに熱が長引いてしまったり、長引いた風邪が原因で急性中耳炎を引き起こしたりする場合があるので十分注意しましょう。

また、赤ちゃんの場合はおしゃぶりや指しゃぶりを行うことによって耳管の圧力変化を起こしやすく、風邪などの後に、中耳炎の原因となることもあります。飲んだミルクが逆流し、細菌とともに中耳に流れ込み中耳炎になるというミルク性中耳炎もあります。細菌が耳まで到達しやすい赤ちゃんは大きな子供や大人に比べると急性中耳炎にかかりやすくなってしまいます。また、赤ちゃんは免疫が未発達の段階で、風邪などの感染症を免疫機能によって抑えることが難しいため、急性中耳炎にかかりやすく、さらにまた中耳炎を反復あるいは長引かせてしまうことが多いとされています。
小さい子供や赤ちゃんが急性中耳炎になったときのサイン
赤ちゃんの急性中耳炎は、初期に発熱するところが多いです。急性中耳炎になった時のサインとしては、

・熱がなかなか下がらない

・頻繁に耳を触る

・耳元に耳だれが付着している

・粘っこい鼻水が長期間出続ける

・食欲がない

・ずっと機嫌が悪い、泣き止まない

・呼びかけに反応しない

などがあります。熱があるからといって必ず急性中耳炎があるわけではありませんが、急性中耳炎でも熱がない場合も少なくありません。上にあげたうち一つでも当てはまるときには耳鼻科専門医に耳をみてもらうといいでしょう。
急性中耳炎が疑われるときは
基本的には急性中耳炎が疑われる場合、小児科専門医または耳鼻科専門医の受診をおすすめします。しかし、休日や夜間などですぐに受診ができない場合は、症状があきらかに強いようならは乳幼児に適した解熱・鎮痛剤で応急的に対処するのが一つの方法です。あらかじめかかりつけ医に対処法を聞いておくと安心ですね。



耳痛を緩和したいときは、首のリンパや耳の裏を冷たいタオルで冷やします。ただし、赤ちゃんは自分で体温調節をすることができないので冷やしすぎには注意しましょう。また、お風呂は身体の血行がよくなるので、発熱中は入浴を避けて下さい。

痛みがなくなったからといって、炎症が完全に消えたわけではありません。急性中耳炎の炎症が抗生物質や鎮痛剤によってある程度治まったとしても、鼓膜の奥の中耳腔に水がたまる滲出性中耳炎になってしまう場合もあります。滲出性中耳炎になると、耳の聞こえが悪くなります。放置してしまうと、鼓膜が永久にへこんで後ろの壁とくっつき、癒着してしまう場合もあります。完全に癒着してしまうと手術しなければ治りません。滲出性中耳炎はちくのう症やアレルギーとも関係があり、耳だけの治療では多くの場合が不十分です。また不完全急性中耳炎の治療だと、滲出性中耳炎だけでなく、鼓膜に穴があき、耳だれが出る病気である慢性穿孔性中耳炎になったりする場合もあります。また中途半端な治療は薬が効かない耐性菌を増やし、その後の治療を難しくさせます。耳鼻科医師に完全に治ったと言われるまでは、自分で判断して中断せず、しっかりと通院しましょう。
急性中耳炎の治療

軽症の場合は経過観察から
軽症であれば、放置しておいても治ることもあります。抗生物質のない戦前までは急性中耳炎は死に至ることのある病気でした。急性中耳炎は早期に治療を行わないと、鼓膜の内側に膿が溜まり続け、滲出性中耳炎に移行したり、鼓膜を破って耳だれが出続けて、慢性の穿孔性中耳炎に移行したりする場合があります。

まれに髄膜炎や神経症状(嘔吐・意識障害・痙攣)を引き起こすことがあります。そうならないためには、耳が痛くなったり、鼻風邪をひいたりした場合には小児科または耳鼻咽喉科を受診し、しっかりと完治するまでは通院することをおすすめします。

また、2歳以上または軽症の場合は最初の3日間は抗生剤を使用せず、対処的に経過をみるのがよいとされています。しかし、病院へは行くようにしましょう。
抗菌薬を使用するケース
飲み薬はごく弱い効果であり、1ヶ月以上飲んでも早く治るわけではありません。抗生剤を飲んだ方がよいのは、中耳炎が原因で高熱が出ている場合と、痛み止めを飲んでも痛みがとれない場合です。急性中耳炎といっても、症状の重さによって、つまり、軽症、中等症、重症に応じて治療に適した薬は異なります。医師に従って治療していきましょう。中等症以上であれば抗生剤を用いるのが一般的です。抗生剤は種類が多く、最初にどれを使い、効かなかった場合はどうすべきかなども決まっています。だから早く治したいからといっていきなり最も強力な抗生剤を用いれば、薬が効きにくい耐性菌を作ってしまうことになり、ますます治すのが大変になってしまいます。

また、多くの抗生剤は1日3回の服用です。勝手な判断で1日1~2回に減らしてしまうとかえって難治化してしまいます。保育園通園などでどうしても投薬が難しい時は、必ず医師に相談しましょう。

通常ペニシリン系が最初に選択されます。内服後の鼓膜の変化や細菌検査の結果などを参考に、適宜、抗菌薬を変更します。耐性菌が原因菌と判定された場合は、点滴静注、局所の洗浄などが行われます。

鼓膜切開が適応となるケース
鼓膜の発赤や腫れが著しかったり、激しい耳の痛みや頭痛、高熱があったりする場合には、鼓膜を切開して中耳より膿を出す場合があります。これは局所麻酔を行った後、鼓膜にメスを入れて内部に溜まる膿や貯留液を排出し、熱を下げ、中耳の換気を行うことを目的に行います。この方法は極力避けることをおすすめします。経過をみていくうちに、うみが増えて、聞こえが下がってしまった場合に行う場合がありますが、何度も繰り返すことはありません。1~2回までです。ほとんどの場合、またうみが溜まります。穴がふさがるまでの約1週間という短期間の効果にすぎません。

鼓膜切開を行う時期については耳鼻咽喉科の専門医の間でも見解が分かれます。

鼓膜切開と聞くと大変痛そうなイメージがありますが、局所麻酔薬を使用するのでほとんど痛みはありません。イオン麻酔器を用いて麻酔を行う場合もあるようです。麻酔時間は年齢により異なりますが、5~10 分間程の間、耳に薬を入れ、横になって寝ているだけで終わります。小さなお子様は恐怖心で暴れてしまいうまく麻酔ができない場合があるので、家族の人が動かないように、しっかり抑えます。

一度だけの切開では完治せず、何回か切開を行う必要がある場合もありますが、鼓膜は再生能力が強いため、繰り返し行っても心配はありません。切開した穴は、3~4 日で閉じます。切開した当日、その後数日間は、血の混じった耳だれが出てくる場合があります。鼓膜切開すると中耳炎がクセになるという噂があるようですが、それは迷信と考えられています。

急性中耳炎になったときの注意点

鼻通りをよくしてあげる
耳鼻科に行かない日はお家で鼻通りをよくみて、詰まっていたらこまめに吸ってあげましょう。鼻がかめる子は、よくかむように、小さい子は、こまめに吸ってあげましょう。耳の通りを良くし、うみが抜けていく道を開けておくと早く治り、中耳炎の予防にもなります。
発熱があるときは水分をこまめにとる
発熱によって身体の水分が失われるため、こまめな水分補給も大切です。中耳炎を発症しているときは水分を飲むときでさえ痛みを感じてしまうので、水分の摂り方には注意してください。少しずつ飲むようにするのがコツです。
まとめ

中耳炎は風邪と違い、完全に治るまでに時間がかかります。根気よくきちんと耳鼻科に通い、完治するまで頑張りましょう!

また、小さいうちは風邪をひきやすいので、中耳炎になるのは仕方がないことです。しかし、子どもはよほど耳が腫れなければ、意外と痛がりません。そのため、気づかないうちに中耳炎になったまま、うみが残っていることもあります。カゼをひいたときや、鼻水が多いときには、早めにチェックに行きましょう。軽いうちなら治りも早くなります。カゼをひいたらすぐ耳鼻科へ行くようにするといいでしょう。

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