【専門家】自己肯定感を育てる、親子のコミュニケーション方法

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子どもの自己肯定感について、心理カウンセラーの中野とも子先生に聞いてみました!







この記事の専門家

中野とも子

産業カウンセラー、文部科学省所轄(財)生涯学習開発財団認定マスターアートワークセラピスト。東京都内にて芸術療法(アートセラピー)講師として活動中。アダルトチルドレン、依存症、摂食障害、鬱、PTSDなどの心理相談や虐待によるトラウマの回復などにあたる。
東京世田谷カウンセリングオフィス

こんにちは。心理カウンセラーの中野とも子です。

自己肯定感を育てる親子のコミュニケーション法といっても諸説ありますが、今回は長年カウンセラーとして活動してきた現場からの目線でお話します。

まず自己肯定感の定義ですが、ここでは3段階に分けます。

1.無条件の自己肯定感

2.条件付きの自己肯定感

3.自己肯定感の低い状態

当たり前に思うかもしれませんが目指すのは1です。

でも子育てで意外と陥りやすいのは2の「条件付きの自己肯定感」です。

子育ての段階で親が「競争で勝った時にだけ褒めた」「100点を取れたときだけ褒めた」など、条件をつけてその子に対して愛情表現をすることによって作られます。

条件付きの自己肯定感は、何かを達成できないと、あるいは誰かに勝たないと、自分には価値が無いと感じてしまうのである意味自己肯定感が低い状態と言えます。

ちなみに、人の基本的思考回路は、12歳まででほぼ決まると言われています。(もちろんあとで軌道修正は可能ですが訓練が必要です)

つまり、12歳までの環境は、子供が少しずつ、行ったり戻ったりしながらも安心な状態で自立に向かって歩いていける土台をつくる環境であるべきです。

0歳~3歳の母子分離の第一歩の段階では、その子世界=家庭が安心で安全であることが重要です。母子が一体だった直後の0歳ではなるべく肌を密着させ顔を近づけたり話しかけたりして安心感を与えます。

この時ママ自身が安定していることも重要です。そこで子供はこの世界に自分が歓迎されていることを肌で感じとります。

育児を必ずしも保育園に預けずに自分でせよということではありません。最近の研究では保育園で預けられた子供と、専業主婦に育てられた子供とではその後の追跡調査の結果情緒の発達や能力に差はないとされています。

長過ぎる託児時間は良くないと思いますが、接している時間を大切にコミュニケーションを取れば問題ありません。

そして、子供が立ってよちよち歩きを始め、外部と接触するようになってから12歳まで、ここからが「自己肯定感」を育てる本番です。

外部でも育ち始めた子供は必ず「喪失体験」をします。それは、お友達との小さな諍いや、大事なおもちゃが壊れた、飼っていたカブトムシが死んだ、道で転んだ、などなど、大人からみたらたとえ小さくても生きていれば必ず体験する挫折や失敗です。

その子の喪失体験が起きた時、家族がその子に寄り添い、共感的に理解してあげた場合、その子はまず、心地よいと感じ、愛されている、守られていると感じます。

その【痛みを感じ、そして癒される】という体験は、「生きていれば必ず『痛み』は存在するけれど、必ず乗り越えることができるという学び」です。

失敗しても立ち直れれば挑戦する気持ちも生まれ、失敗しても認められ愛されている自分を確認し、「自分には価値がある」と感じます。

それが自己肯定感を育てる大きな栄養になるのです。

逆に、その子が喪失体験をしたとき、家族がその痛みを頻繁に無視した場合はどうなるでしょうか。その子はまず、たった一人で痛みを乗り越えなければならないこの世界は「怖い所だ」と認識します。人は孤独で、そしてこのような痛みを持つ自分が間違っていると感じ、「痛み」の存在を隠そうとします。

無条件の愛情を感じられず、そんな自分には価値がないと思ってしまいます。

ありのままの自分を必死に隠し、防衛するでしょう。

失敗すると低い自己肯定感が更に下がるので挑戦する勇気もなくなってしまうのです。

何かができた、という成功体験はもちろんその子の自信につながります。

しかし、真の自己肯定感は、失敗や挫折といった喪失体験からどう立ち直ったかにかかっているのです。

どうぞ、子供が痛みを味わったら依存的になるからと放っておいたり「そんなことでメソメソするな」などと言わず、「痛かったね」「悲しかったんだね」と共感し、その子の感情をそのまま認めてあげてください。抱きしめたり手を繋いだりして安心感を与えてください。充分に安心した子供はまたしっかりと立ち上がり、歩いていくことができるのです。

(心理カウンセラー 中野とも子)
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