「原因が特定できない失神」に潜む、大きな病気のリスクとは?

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失神で病院に搬送された患者さんの約1割が「原因不明」

 脳全体に十分な血液が供給されなくなったために一時的に意識を失う「失神」。一般的な症状としては、めまいやふらつき、目の前が暗くなる、吐き気などの前触れを感じた後に数秒から30秒程度、意識を失いますが、この前触れがない患者さんもいます。日本では、毎年約80万人が医療機関を受診しています。救急外来を受診する患者さんの3~5%は失神の患者さんと推定されますが、実はそのうち約1割が原因が特定できない、「原因不明の失神」です。

 失神の原因は大きく分けて「起立性低血圧」、「反射性失神」、「心臓の病気による失神」、「その他」に分類されます。「起立性低血圧」は、立ち上がった直後の失神が特徴で、自律神経障害や脱水などの原因が考えられます。「反射性失神」は、長時間立ちっぱなしだった時や興奮した時、痛みなどを感じた時に意識を失います。失神の原因としては最も多く、危険性は低いとされています。「心臓の病気による失神」は、不整脈や心臓の弁膜症などが原因で、早期診断と早期治療が必要です。

 原因不明の失神の患者さんの診断に使用する植込み型心臓モニタ「Reveal LINQ」を発売した日本メドトロニック株式会社は1月25日、都内でプレスセミナーを開催。産業医科大学の安部治彦教授が、失神診断の最前線トピックについて講演を行いました。

失神は「循環器内科」で受診を

 「ここ10年で植込み型心臓モニタの高性能化、小型化が進み、失神の診断技術は向上しています」と安部教授。こうした心臓モニタの他にも、失神時に患者さんがどんな様子だったかも診断に重要な情報だといいます。「意識を失った時に“白目をむく”など目が開いている場合はてんかんや失神を疑い、目を閉じている場合はヒステリーなどの精神的状態から起こる心因性を疑います」(安部教授)

 心臓の病気による失神の治療は、当然ながら、心臓の病気の治療を行うことが第一です。例えば、不整脈が原因の場合は、お薬による治療のほか、植込み型心臓ペースメーカやカテーテルアブレーション、ICD(植込み型除細動器)などが症状に合わせて使われます。

 心臓の病気が原因の失神患者さんの多くは、診断までに複数の病院や診療科を訪れている、と安部教授。「原因は異なっても、脳全体への血液供給が少なくなることで起こる失神は、循環器内科で診てもらうのがよいでしょう」とのこと。

 なお、同社では2月以降に、一般向けならびに医療従事者向けの失神啓発サイト「失神.jp」を順次スタートさせる予定です。「たかが失神。ちょっと休めば大丈夫」などと考えず、ちゃんと医療機関を受診しましょう。(QLife編集部)

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