【医師監修】手足口病の症状の特徴、他の病気との見分け方

【医師監修】手足口病の症状の特徴、他の病気との見分け方

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手足口病はその名の通り、手や足、口などに発疹が出るウイルス性の感染症です。稀に合併症を引き起こすこともありますが、だいたいは軽症で済むので、手洗いうがいをはじめとした衛生管理をして予防しましょう。







この記事の監修ドクター

わだ小児科クリニック 和田直樹先生

これまで30年余りの病院小児科での経験をいかして お子様の健康と病気全般を扱うクリニックにしてまいりたいと思っています。また背の低い子供の診療も積極的に取り組んでいきたいと思っています。
わかりやすい説明をモットーに子供たちの頼れるかかりつけ医をめざしています。日々お母さんたちが抱いている疑問や悩みについても気軽にご相談ください。
http://www.wadaclinic.com/
手足口病ってどんな病気?

ウイルスによる感染症
手足口病とは、口の中や口の表面、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症の一種です。主に赤ちゃんや乳幼児を中心に、夏に流行が起きます。感染症発生動向調査では、例年、報告数の9割前後を5歳以下の乳幼児が主に占めています。病気の原因となるウイルスは、主にコクサッキーウイルスA6、エンテロウイルス71(EV71)、A16であり、その他でもコクサッキーウイルスA10などが原因になることもあります。
どのように感染する?
感染経路は、接触感染、飛沫感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)がよく知られています。特に、この病気にかかりやすい年齢層である乳幼児が集団生活をしている幼稚園や保育施設では注意が必要です。理由は、子どもたち同士の生活距離が近く、濃厚な接触が生じやすい環境であり、衛生観念がまだ発達していないために、施設の中で手足口病の患者が発生した場合には、集団感染が起こりやすいからです。また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない子どものわりあいが多いため、感染した子供の多くが発症します。
感染しやすい年齢と時期
手足口病に最も感染しやすいのは5歳未満の乳幼児(特に0歳から4歳)とされていますが、新生児や小学生以降の子どもが感染することもあります。5歳未満の乳幼児が感染しやすいのは、抵抗力が低いうえに、手洗いうがいなどの衛生管理能力も低く、保育園のプールを含む集団生活で一斉に感染してしまうことが多いためで、乳幼児だけが感染しやすい何らかの原因があるわけではありません。逆に乳幼児の間に感染すると抗体ができるため、それ以降感染しにくくなるということもあります。また、母親の抗体で守られていた生まれたばかりの新生児は、肝心の母親が手足口病に感染していると出産時に新生児に感染してしまうことがあるので注意が必要です。

手足口病は、暖かい地域や時期に流行することが多いウイルス性感染症です。春から秋に発生しやすいですが、夏場に流行し、5月から8月にピークを迎え、特に7月下旬が多いといわれています。そのため、「夏風邪」の1つともいわれます。ただし、冬場に発症することも多いので注意が必要です。
手足口病の症状

基本的な症状
手足口病にかかった時、最初に出る症状は口の中の痛みです。口内には白いポツポツが生じ、これが外見的に判別できる最初の症状です。ただし普通の口内炎とは異なり、手のひらや手の甲、足の裏、さらに手足の指の間にも白い水疱が生じ、最終的には2~3mm程度の水疱性発疹となります。個人差はありますが、口内の発疹には痛みやかゆみが出やすい反面、手足の発疹は痛みやかゆみがない場合が多くなります。また、発熱するのは約3分の1くらいの割合で、熱が出たとしても38度以下の微熱で終わることが多く、どちらかと言えば、病名通り、手、足、口の水溶性発疹が主な症状です。
症状が出るまでの潜伏期間
手足口病の潜伏期間は、個人差もありますが、目安としては2~5日間です。潜伏期間内には発疹など手足口病らしい症状は現れません。しかし、潜伏期間中でも感染力は強く、他人にうつります。水疱からの直接感染のリスクが1番ある期間は、発症してから10日~2週間の間です。
手足口病に伴う合併症
手足口病は合併症を引き起こす場合もあり、注意が必要です。38度以上の高熱が2日以上続いていたり、発疹と口内炎だけにしては元気がなかったり、嘔吐・頭痛を訴え続ける場合は、ウイルスが原因で起こる髄膜炎や脳症を起こしている可能性があります。髄膜炎、脳症は意識障害などが起こり、ひどい場合は麻痺などの後遺症が残ることもある病気です。髄膜炎の原因となるウイルスはエンテロウイルスです。いずれの場合も特効薬はないものの、安静にすることで症状を軽く抑えることができます。

この他にも、心臓に炎症が起き、心不全症や胸痛を引き起こす心筋炎や、体のバランスが取れなくなる小脳失調症などの合併症を引き起こすこともあります。手足口病の症状である、発疹や微熱以外に異常を見つけたときは、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
大人の手足口病の症状
手足口病の患者は大半が子どもですが、稀に大人もかかることもあり、その場合は症状が子どもよりも重症化する傾向があります。大人が発症すると、3割の人が40度近い高熱をだし、さらに指先へ発疹やかゆみを生じることで1~2か月後に爪がはがれてしまうこともあります。もちろん子どもの手足口病にみられる症状と同様、手・足・口の水疱をはじめ、頭痛や筋肉痛、悪寒といった症状もみられますが、このように、大人の手足口病は、子どもにみられる症状とは比べ物にならないくらい重症化する例もあるのです。
手足口病の患者は大半が子どもですが、稀に大人もかかることもあり、その場合は症状が子どもよりも重症化する傾向があります。大人が発症すると、3割の人が40度近い高熱をだし、さらに指先へ発疹やかゆみを生じ1~2か月後に爪がはがれてしまうこともあります。もちろん子どもの手足口病にみられる症状と同様、手・足・口の水疱をはじめ、頭痛や筋肉痛、悪寒といった症状もみられますが、このように、大人の手足口病は、子どもにみられる症状とは比べ物にならないくらい重症化する例もあるのです。
他の感染症との見分け方

プール熱との症状の違い
プール熱の正式名称は、咽頭結膜炎です。発熱、のどの痛み、頭痛、倦怠感など一般的な風邪の症状とともに、眼痛、結膜炎を発生するのが特徴です。多くの場合、目の症状はまず片目に現れ、その後で反対の目にも現れます。手足口病と同様、患者の約60%が5歳以下の幼児で、次いで小学生の子どもが多く感染し、接触感染、飛沫感染が主な感染経路ですが、病原体はアデノウイルスで感染力が非常に強く、プールや温泉施設で感染することもあります。潜伏期間は5~7日程度です。
プール熱の正式名称は、咽頭結膜炎です。発熱、のどの痛み、頭痛、倦怠感など一般的な風邪の症状とともに、眼痛、結膜炎を発生するのが特徴です。多くの場合、目の症状はまず片目に現れ、その後で反対の目にも現れます。手足口病と同様、患者の約60%が5歳以下の幼児で、次いで小学生の子どもが多く感染し、飛沫感染、接触感染が主な感染経路ですが、病原体はアデノウイルスで感染力がとても強く、プールや温泉施設で感染することもあります。潜伏期間は5~7日程度です。
ヘルパンギーナとの症状の違い
ヘルパンギーナの初期症状は突然の発熱から始まることが多く、38.5度を超えるような相当の高熱になることも珍しくありません。その後、手足口病と同様、口内から喉の奥にかけて痛みを伴う水疱が生じます。また、病原体もエンテロウイルスで、感染経路も飛沫感染、接触感染となることが似ているところです。

潜伏期間は2~4日程度で、患者の多くは4歳以下であり、特に1歳に多くみられるのが特徴です。続いて2歳、3歳、4歳の順に多くみられ、0歳児の患者はそれほど多くありません。ほとんどは予後良好なのでそれほど心配はありませんが、ごく稀に髄膜炎、心筋炎などの合併症が起こることもあります。
症状が出たときの治療・対処法

医療機関での治療
手足口病は初診の診療科目にこだわる必要はありません。子どもであれば小児科、手足の水疱に気づいて受診するのであれば皮膚科であっても大丈夫です。しかし手足口病には治療薬やワクチンが存在しないので、根本治療の方法がありません。基本的には口内の水疱には口内炎治療薬、手足の水疱には抗ヒスタミン剤(炎症を抑える薬)を処方するなどして症状を緩和させ、自然に軽快するのを待つという治療方針になります。

また手足口病で気をつけたいのは脱水症状です。のどや口の中にできた水疱が破れて口内炎になると痛みのために食事ができなくなってしまい、赤ちゃんはおっぱいを飲まなくなることもあります。イオン飲料などで水分を取らせ、部屋を涼しくしてゆっくりと休めるようにしてあげましょう。食事はプリンやゼリー、アイス、豆腐、おかゆなど、柔らかくてのどごしのいいものにしましょう。オレンジジュースなどの柑橘系の飲み物や、塩味、熱いものはしみるので避けること。
自宅では家庭内感染に注意
手足口病は接触による感染である、接触感染でも移るので、手足口病の子どもが入ったお風呂に家族が入ってしまうことで家庭内感染が広がってしまう可能性があります。

接触感染とは、唾液や鼻水に含まれるウイルスが、目、鼻、口などの粘膜から侵入して感染してしまうことです。例えば、お風呂で同じ桶を使ったりタオルを共用したりすることは、物を通じて水疱部分に触れることになるので、接触感染の可能性が非常に高くなってしまうのです。また、手足口病の症状として知られる水疱性湿疹の内容物にもウイルスが含まれているので、体を洗ってあげるときに水疱に触れないように注意することも必要です。

しかし、お風呂そのものが手足口病を悪化させることはないので、高熱が出ていない限りはまずはシャワーを浴びさせてあげましょう。水疱がつぶれるなどして、接触感染を起こさせないような注意が必要です。
幼稚園・保育園はいつまで休む?
手足口病は発症してから5~6日程度で自然治癒する感染症ですが、手足口病を引き起こすウイルスの生命力は強く、唾液には1~2週間、糞便には3~5週間も、感染力があるウイルスが体内から排出されます。このウイルスが体内から完全に消え去るにはだいたい1ヶ月もかかるので、その1か月間ずっと幼稚園や保育園を休ませるのはなかなか厳しいでしょう。

さらに、手足口病で保育園や幼稚園をいつまで休むべきかの決まりはありません。そこで厚生労働省では、「解熱して1日以上経って、普段の食事ができる状態」という目安を発表しています。したがって子どもの状況によって判断し、「解熱して1日以上経って、普通の食事ができる状態」になり、ある程度全身の状態がよくなったら登園させてあげましょう。
まとめ

手足口病は予防薬やワクチンがないので、完全に予防するのは難しい感染症です。一方で合併症を起こすことはありますが、ほとんどは軽症で済むので、日頃からのケアが大切になります。発症しやすいのは幼稚園や保育園の年代の子どもなので、手洗いうがいを徹底させ、親子でしっかりと予防していきましょう。

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