里帰り出産リスク「こんなはずじゃなかった」夫と妻の言い分

里帰り出産リスク「こんなはずじゃなかった」夫と妻の言い分

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里帰り出産は、産前・産後の間だけ実家に帰ることをいいますよね。生まれ育った家、また自分の母親が側にいる環境は安心ですし心強く感じるものです。

けれど、出産を終えて自宅に戻ったとたん、夫婦関係に不穏な空気が漂いはじめてしまった…という話は少なくありません。実は里帰り出産は夫婦に「気持ちのスレ違い」を起こしやすいものです。

今回は、里帰り出産によって亀裂がはいりやすい夫婦関係の理由についてお話していきましょう。

■里帰り出産「実家が居心地いい妻、ひとり身でさみしい夫」

里帰り出産中は夫婦それぞれ、どのような気持ちを抱いているのでしょうか。

まずは、妻のほうから見ていきましょう。食事の準備や家事など普段は自分がしていることを代わりに母親がやってくれるので、のんびりした時間を過ごすことが多くなるでしょう。

出産を終えてからも、しばらくは自分の親と一緒に赤ちゃんのお世話ができる環境なので、里帰りをしないケースに比べ、体力的にも精神的にも楽な状態にあるといえます。

一方、夫はどうでしょうか? 夫も妻が実家にいる間はひとり身となりますので、好きな時間に帰ったり食事をしたりと自由気ままな暮らしを楽しんでいる人もいるでしょう。

ただ、里帰りは1カ月~3カ月ほど妻が家を空けることになります。その間、夫はずっとひとりぼっちで、寂しさも感じ始めます。ひと気のない家に帰るのは誰だって寂しさを感じるものですよね。

夫はわが子と共に妻が家に戻ってくるのを待ちわびているのです。

■里帰り出産後「夫婦けんかが増えてしまう理由は?」

ようやく妻が自宅に戻り、小さなわが子と家族水いらずの生活が始まったとします。にもかかわらず、夫婦の間に亀裂がはいってしまいやすいのはどうしてなのでしょうか。

まず、妻は自宅に帰ってきたとたん、実母という子育ての大きなサポートを失い、子どもの世話をすべて一人で背負うことになります。さらに、これまで夫に注いでいた愛情が子どもに向けられることになり、夫にかまう余裕がなくなってくるのです。

一方、夫は今まで一人で気楽ではあったものの、妻の帰りを待ちわびていました。けれど、妻は帰ってきても子どもの世話ばかりで、自分を気にかける様子がありません。そんな状態に驚き、寂しさを解消することができなくなってしまうのです。

これまでは、お風呂場にタオル、着替えの準備など何かと自分に手をかけてくれていたのに、いきなり「自分のことは自分でやって」と突き放されてしまう夫。

子育てのサポートをしたくても慣れていないので、もたついてしまう夫に「足手まとい…」ともらしてしまう妻。

そんな関係が続くことで互いの言動に不満がたまり、言い争いなどのけんかが頻発してしまうようになるのです。





■里帰り出産のリスク「理解できない夫、それにいらだつ妻」

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里帰り出産後の夫婦関係を良好に保つためには「気持ちのすれ違い」を起こさぬようにしておくことが重要になってくると思います。

覚えておいてほしいのは、夫は妻の出産直後のバタバタした育児を直に目にしていないので、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話がどれほど大変なのかを理解できていません。

なんとなく「大変だろうな」と思ってはいても、男性である夫にはそれがどれほどのものなのか想像するのは難しく、妻レベルではとうてい理解できていないのです。

一方、妻のほうは出産という大仕事を成しとげたことで、ある種の達成感を覚えています。そして、これからともに子育てに奮闘するであろう夫は、自分がしている子育ての大変さをすでに理解してくれているものと思い込んでいます。

理解できていない夫と、理解していて当然と思い込んでいる妻。夫婦の間に気持ちのズレが生じているのが分かりますね。このズレが夫婦の雰囲気を悪くする原因となっているのです。

■里帰り出産から帰ったら「あなたのことも忘れていないよ」の一言を

では、こうした気持ちのズレを生まないためにはどうしたら良いのでしょうか。それは里帰り出産中も極力、夫とこまめに連絡をとって生活の様子を伝えておくことです。

例えば「今、オムツ変えてます~。これで今日は3回目」「1時間抱っこし続けて今、やっと寝たよ~」など写真を交え、毎日お世話の実況中継をします。すると夫は「こんな時間でもオムツ替えするんだ」「寝るだけでこんなに時間がかかるんだ」という気づきを得ることができますよね。

逐一、現状を知らせておくことで夫は自分が当事者になったときのイメージがわき、大変さを徐々に実感し始めるのではないかと思います。

そして、もうひとつやってみてほしいのが妻から夫へ、心の働きかけです。「今は赤ちゃんのお世話が共通のミッションになるね。大変だけど一緒にがんばろう」と子育ては2人の共同作業であることを伝えつつ「こんなにかわいい赤ちゃんをありがとう」と夫への感謝の言葉もかけてみてください。

こうした言葉は、寂しさを感じていた夫の心に染み入るはずです。妻は子どもだけじゃなく、自分のことも考えてくれている。夫がそう感じられれば夫婦の間のギスギスした空気も生まれにくくなるでしょう。

子育ての大変さをできるだけ同じように共有し、共通のミッションを掲げて「あなたのことも忘れていないよ」と言葉をかけてみる。夫婦間に亀裂を生まないために、できそうなことから意識してみてほしいと思います。




(佐藤栄子)
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