認知症、ケア支援サービス市場が拡大中

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2025年には約3倍になる見込み

 認知症の高齢者が増えるなか、認知症の予防や早期発見・評価、在宅ケアなどを行う「ケア支援サービス」市場が拡大していることが、株式会社シード・プランニングの調査でわかりました。市場規模は、2016年の段階で約230億円と推定。2020年は約433億円、2025年は約679億円と予測され、現時点の約3倍になる見込みが示されました。

 2025年は団塊世代が全て75歳以上の後期高齢者となることから、高齢者人口がピークを迎える年。「2025年問題」とも言われ、介護施設や介護者の不足などが懸念されています。内閣府の「平成28年版高齢社会白書」によると、2025年の65歳以上の認知症患者数は約700万人と予測され、高齢者の5人に1人が認知症という時代になるかもしれません。

 患者数の増加に伴い、認知症に伴う社会問題も年々深刻化しています。認知症患者の行方不明者数は2013年に1万人を突破して以来、増加傾向にあり、認知症の疑いがある高齢者が運転する自動車事故も多発しています。さらに、鉄道などによる人身事故の問題などもあり、患者さん本人だけでなく、家族が多大な損害を負うリスクも高まっています。


画像はリリースより

保険を中心とした在宅ケアに注目

 このような状況を受け、国は「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を策定し、省庁を横断した取り組みを進めています。認知症は治療法が確立されていないことから、予防方法に関する大規模な調査研究にも着手。自治体も企業と連携しながら、予防活動や見守り体制の構築など、多方面から対策に取り組んでいます。

 認知症ケア支援サービスのなかで注目を集めているのが、「日常在宅ケア」の分野です。患者の行動を見守るサービスとして、介護ロボットの製品数が増えているほか、高性能な見守り機能の開発も進められ、高単価の製品も販売されています。もう1つが、保険です。一定の条件の下、認知症と診断されると給付金が出る、認知症専用の保険が発売されたほか、損保各社では認知症患者による列車事故を補償対象に加える動きもあり、いずれも加入者の増加が見込まれています。

 認知症はもはや、患者さんや家族だけの問題ではなく、社会が真剣に取り組むべき課題と言えるでしょう。誰もが穏やかな老後を迎えられる社会の実現に向けて、治療法の確立はもとより、患者さんや家族をサポートする新たな技術やサービスが広がることが望まれます。(菊地 香織)

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