『ワーク・ライフ・セルフの時代』著者・石田裕子の「わたし時間」から考える、人と比べない幸せの価値

『ワーク・ライフ・セルフの時代』著者・石田裕子の「わたし時間」から考える、人と比べない幸せの価値

2016年2月23日公開

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夫の協力の仕方は家族それぞれ。我が家は子どもの成長をシェアすることでモチベーションを上げています。(石田)
上川:ほかのアンケートで興味深かったのが、30代男性社員の回答でした。2歳のお子さんがいるんですけど、仕事がとにかく忙しくて、毎日帰るのも遅くて。そんな彼は「セルフ」じゃなくて、もっと一家団欒する時間=「ライフ」が欲しいと書いています。こういう思いは、女性にはあまりないと思うんですよ。女性はライフである育児や家事をほぼ担っているので、「時間を割いてライフを作りたい」という考えは男性ならではなのかなと。

—石田さんのご主人もいろいろと協力してくださるタイプなんですか?

石田:2人目が生まれてからガラリと変わりましたね。私から何かお願いしたわけでも、説得したわけでもなく。自発的に変わってくれたというか。

上川:どのボタンを押せばそうなるのか教えてもらいたいです(笑)。

石田:何でしょう、子どもが成長してコミュニケーションが取れるようになってきたので、楽しくてしょうがないんでしょうね(笑)。旦那さんが子育てをする形はいろいろあると思うんですけど、私の場合は別に家事を役割分担して、例えば半分の量を手伝ってほしいわけではないんですよね。そこは動き慣れている私がやるからその間、子どもと遊んでいてほしいっていう。我が家は主人が子どもと一緒に過ごす時間を持ってくれるようになったことで、私自身がすごく助かっています。

上川:協力の仕方は各家庭によって違って当然ですよね。特に家事なんかは女性が求めるレベルもありますから、それぞれが得意なところをやるというバランスがいいですよね。それにしても石田さんの旦那さんが自発的に変わられたお話を聞いて、大人も変われるんだなと思いました。パパの家事育児協力を得られず、悩んでいるママもたくさんいますので。

石田:特に主人のやる気ボタンを押せたわけじゃないんですけど(笑)、でももし裏技があるとしたら、子どもの成長を一緒に喜べるように細かいことをシェアしていくということでしょうか。「こんなことができるようになったよ」とか「上の子がパパ大好きって言ってるよ」とか、主人のモチベーションが上がるように(笑)。
相手が同じ方向を見てくれるためには、価値観を認めて感謝の気持ちを表現することが大切。(石田)
上川:部下への接し方みたいですね(笑)。

石田:たしかに。社員のみんながどうしたら仕事を楽しんでもらえるか、常日頃から考えていたりするので……それが主人にも応用されているのかもしれません。それから、感謝の気持ちを表現することも大切。家事も育児も私にとっては当たり前のことですけど、彼には「手伝った」という意識があるので、そこはちゃんと「ありがとう」と伝えないと。例え心の中で「そんなことは当たり前」と思っていたとしても、です(笑)。先ほど申し上げた、相手の価値観を認めるのと同じで、「この人はどうしたら協力してくれるんだろうか」、「同じ方向を見てくれるんだろうか」と、相手の立場になって考えることも大切だと思います。

上川:家族もチームですよね。会社でやっていることを家でやれば結構うまくいくんじゃないかと(笑)。

石田:まさにそうで、「家族」という一つのチームの中で、チームワークを発揮していい状態を維持したまま、最高のパフォーマンスを出せるような状態が作れると一番いいですよね。

—共働きのご家庭だとどうしても女性の負担が大きくなって、「私ばっかり」と思いがちです。そこを、気持ちの面で上手に折り合いをつけられるようになるのが理想ですね。

石田:そうなんです。でも結局のところ、どうしても家事や子育ては、気持ちの面で「私ばっかり」になってしまうんですよね。相手が自分の希望通りに劇的に変わることを期待するよりも、むしろ変わらないものだと思っていたほうがラクだと思います。その上で、チームとしてどうしていくかという視点に切り替えたほうが、お互いにハッピーですよね。相手を責めても仕方がないというか。そう考えると、仕事と家庭、どちらも連動している部分があるんですよね。

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