「親のしつけが悪いんじゃないの」発達障害に対する世間の目とどう付き合えばいい?

「親のしつけが悪いんじゃないの」発達障害に対する世間の目とどう付き合えばいい?

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子どものことを理解していても、きつく当たってしまう自分に気づいた。

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10186007619

夏休み、家族や親戚、お友だちと一緒にお出かけする機会も多いと思います。わが家も先日、身内10名ほどでお出かけと食事をしてきました。

といっても、慣れない場所へ行くのは子どもたちが不安になるので、馴染みのあるショッピングモールでおもちゃ屋さんをのぞいたり、本屋さんでゆっくり本を選んだり。そうして、空いているお店で食事をとることにしたのです。

その時点で、息子はかなり興奮していました。騒ぎ立てたりするということではなく、日常とは違う刺激的な出来事の連続で、感覚がとても過敏になっていたのです。

注文した料理が一つひとつ運ばれるたびに、「僕のが来た!」と椅子から腰を浮かして喜んだかと思うと、「僕のじゃなかった」と机に突っ伏してがっくりし、「おじいちゃんのもまだだから大丈夫だよね?」と私に確認します。

お腹が空いて早く食べたい気持ちと、「いつ自分の食事が運ばれてくるか分からない」という見通しの立たなさに対する不安、初めて注文したメニューへ不安、いろいろな気持ちが次から次へとあふれかえってきて、処理が追いつかない状態になっていたのだと思います。

ようやく運んでもらった自分のご飯を一口食べるごとに、息子は椅子の上でぴょんぴょん跳びはねていました。「美味しい」「みんなと食べられて嬉しい」「たくさん食べて褒めてもらえた」息子の心の中にはそんな喜びがあふれたのでしょう。

しかし、次の瞬間には「とんかつが苦手なソースに触れてしまった」ということに絶望し、目に涙を浮かべています。

とにかく息子の心の中は上がったり下がったりの大騒動。その興奮を逃すために、ぴょんぴょん跳ねるという行動が息子には必要だったのです。

一緒に出かけた身内は息子のことをよく知ってくれているので、、息子の行動を批判したり、顔をしかめられるようなことはありません。でも、もし「これを通りすがりの人が見たら、どう思うんだろう?」と、ふと考えてしまったのです。

落ち着いて座って食べられないわが子は、おかしいと思われるんだろうか?
それとも、親のしつけがなっていないと非難の目を向けられるんだろうか?
やっぱり、私が責められるんだろうか・・・。

そんなことを考えているうちに、具体的に誰に責められたわけでもないのに「世間の目」というプレッシャーに負け、

「ちゃんとしなさい!」

必要以上に息子にきつく当たってしまう私がいました。

世間から冷やかな目を向けられている気がして…。

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後になってみると、「どうしてあんな風に感じてしまったんだろう。息子の不安をゆっくりとを取り除いてあげれば良かった」と、反省しきりでした。

とはいえ、子どもが幼い頃は「まだ小さいからね」と許してもらえていたことでも、子どもが成長するにつれ厳しいまなざしを向けられるようになることは、この先ますます増えていくような気がします。

子どもに強く当たりたくない。しかし、世間から責められている気がしているのも事実。
そこで、まず「世間から責められている気がしてつらい」という自分の気持ちを分解して、掘り下げてみることにしたのです。

「私は、世間から『きちんと子どもをしつけることのできない母親だ』と思われたくないんだな」と頭の中で唱え、自分自身に問いかけてみます。

そして、その裏にどんな気持ちが隠されているのかを考えてみました。

「おそらく通常の子育て以上に身も心もすり減らして育てているのに」
「ここまで連れてくるだけでも大変だったのに」

そんな気持ちが、私史の中に隠れているような気がします。そしてそのさらに奥にある気持ちを考えます。

「疲れきった私にまだ努力を強いるの?」
「こんなにがんばっているのに認めてもらうどころか責められなきゃいけないの?」

そんな気持ちも見えてきました。

そこまで自分の気持ちを突き詰めたとき、はたと気づいたことがありました。

これは発達障害のある子どもたちの気持ちを似ているんじゃないかなと思ったのです。
子どもたちも、日々、自身と社会の接点について、同じように悩んでいます。

「感覚刺激を持たない人よりも何倍も身も心もすり減っているのに」
「慣れないお店に入るだけでも不安で胸がいっぱいなのに」
「がんばっているのに認めてもらえない」
「いつまでがんばればいいの?」

なんだ、ママと一緒じゃない。すごくがんばってるじゃない。
その頑張りを知っている、私だからこそ、必要以上に自分や子どもを追い詰めずにいたい。

たとえ、「しつけができていない」と言われたとしても、謝るべきところは謝るけども、同時に精一杯生きている自分たちもきちんと認めて行こう。そんな風に思えたのです。

大切なのは、子どもと自分の頑張りを認めてあげること。

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世間では「普通」という枠組みの中にいることをよしとする風潮が強く、発達障害のある子どもたちにとって生きやすい世界とは言えません。

だからこそ、親は子どもがいつか自立できるように、なんとかこの世界で生きて行けるように育てていかなければと、プレッシャーを感じながら過ごしています。

でも、そのプレッシャーを子どもにきつく当たるという形で解消してはいけないな、と今回のことで強く感じました。いくら子どもにきつく当たって世間体を取り繕っても、一つも前に進んでいないからです。その場しのぎで無理矢理子どもの行動をコントロールしたとしても、それは子どもが親の不機嫌から逃れたいという一心で親の意に沿っているに過ぎません。

本質的に行動を改善したいなら、その子にわかりやすい伝え方で、丁寧に何度も繰り返しインプットを続ける必要があるのです。

たとえば、不安が高まってパニックを起こしてしまったのであれば、出掛ける前に「この安心グッズを持って行くから、必要になったら使おうね」とあらかじめ話をしておくことで、次はパニックを回避できるかもしれません。

また、椅子の上でぴょんぴょん跳びはねていた息子のように、衝動を抑えられなくなったときは、いったんその場を離れて迷惑にならない場所で抱きしめ、乱高下の激しい心を落ち着かせるなどの手立てが取れるかもしれません。

そして、落ち着いた日常の中で「ご飯を食べる時には座席にしっかりと腰をおろします」「食事を楽しむための場所でバタバタすると迷惑だと思う人がいます」など、どうすれば良いのか、なにが問題になるのかをゆっくりと伝えていきましょう。

自分もがんばっている、子どももがんばっている。

そう認めることで、子どもにきつく当たる回数を減らして、少しずつ前に進んでいけるといいですね。

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