【医師監修】妊娠1週目、体の変化と初期兆候は?  生活上の注意点

【医師監修】妊娠1週目、体の変化と初期兆候は? 生活上の注意点

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妊娠4週目程度までは「妊娠超初期」と呼ばれています。今回は、妊娠1週目にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化・妊娠兆候・準備・注意点をお伝えします。







この記事の監修ドクター

産婦人科医  岩木有里 先生

金沢医科大学卒。京都府立医科大学産婦人科、京都第二赤十字病院、済生会吹田病院を経て医療法人オーク会へ。東洋医学にも詳しく、

不妊治療での漢方薬処方も行なっている。産婦人科専門医、母体保護法指定医、日本東洋医学会会員、日本女性医学学会会員。

妊娠1週目ってどんな時期?

「妊娠超初期」は妊娠4週目までを指すことが一般的ですが、実際に妊娠したことがわかるのは2ヶ月目以降からです。妊娠1週目は体の変化がほぼ無い時期ですが、妊娠を考える男女にとってはとても大切な時期と言えます。
妊娠1週目っていつから?
初めて妊活をする人は混乱しやすいところですが、妊娠1週目は妊娠どころか、まだ受精も成立していない状態です。妊娠期間は「最後の月経初日」から数えはじめます。つまり妊娠1週目は、最後の月経開始から1週間目を迎えた状態です。

なお「なぜこのような数え方をするの?」と疑問を持つ人もいるかと思います。これは、医学的に「精子と卵子の活動期」も妊娠にカウントするからで、それが一般的な数え方として定着したからです。
妊娠を望む場合は?
妊娠1週目〜妊娠2週目にかけては排卵日をまたぐことが一般的です。したがって、妊娠を望まれている人にとっては「妊娠しやすいベスト期間」に当たります。ただし健康な男女が、タイミングを合わせてセックスをしても、妊娠に至る確率は2〜3割と考えられています。したがってあまり思いつめすぎず、おおらかな気持ちで「待つ」と言う姿勢が大切です。
妊娠1週目に起こる体の変化

妊娠1週目は受精〜着床が起こっていないため、妊娠に伴う身体の変化を感じることがありません。しかし、体の中では排卵に向けて目まぐるしい変化が起こっています。詳しく見ていきましょう。
妊娠1週目は排卵の準備期間
初潮を迎えた女性は、以降、周期的に月経・排卵を繰り返します。これは、体が妊娠可能となったサインです。そして閉経を迎えるまで、毎月絶えず「体が排卵(受精〜妊娠)のための準備をしている」ということになります。このような生殖機能を司っているのは、脳と卵巣から分泌されるホルモンです。
排卵に関わるホルモン
排卵日に向けて、脳と卵巣から様々なホルモンが分泌されます。

・FSH(卵胞刺激ホルモン)・・・下垂体から分泌され、卵胞を刺激してその成長を促します。

・LH(黄体形成ホルモン)・・・下垂体から分泌され、卵巣を刺激することで排卵を促します。

・エストロゲン(卵胞ホルモン)・・・子宮内膜を厚くする働きがあり、卵巣から分泌されます。

・プロゲステロン(黄体ホルモン)・・・着床のサポートを働きがあり、卵巣から分泌されます。
妊娠のサイン(兆候)は?

妊娠1週目はまだ受精もしていないので、もちろん妊娠のサイン(兆候)と呼べるようなものは何もありません。妊娠超初期は、妊娠しても自覚症状がないことも多いのですが、人によっては感じ取ることもあります。具体的には着床後(妊娠3週目)にわかるようになってきます。
妊娠1週目までに必要な準備

以下にご紹介している準備は「妊娠1週目を迎えるまでに済ませておきたい準備」となります。つまり、妊娠をご希望の妊活中の女性などは、早めに済ませておくことがおすすめです。
基礎体温をはかって月経・排卵周期を把握
基礎体温は、寝起き直後などの「安静時に測る体温」のことです。基礎体温を毎日記録し続けていると、体温の高低が周期的に繰り返されていることがわかり、おおよその排卵期を予測することが可能です。

月経はおよそ28日周期で繰り返されますが、排卵日を挟んで前後に分けることが可能です。前半の約2週間は、基礎体温が低いため「低温期」と呼ばれます。後半の約2週間は、黄体ホルモンが分泌される影響で基礎体温が上がりますがこれを「高温期」と呼びます。

あくまでも目安であり、月経周期の長短ほか、低温期・高温期の長さもそれぞれ個人差があります。また基礎体温をつけておくと異常にも気づきやすくなりますので、早期に対策ができるメリットもあります。妊活中の女性にとっては、必須の準備の1つです。
「葉酸」を摂取
厚生労働省の通知などによれば、妊娠前の女性は「(食事で摂取するのとは別に)葉酸をサプリメントなどで1日400マイクログラム摂取すること」を推奨しています。時期としては「妊娠の1ヶ月以上前からが良い」とされていますので、妊活中の女性ならば今すぐ摂取し始めることが望ましいのです。

葉酸の摂取で予防が期待できるのは、「神経管閉鎖障害」(二分脊椎)と呼ばれる先天障害で、障害をもって生まれた赤ちゃんは生後すぐに背中の手術が必要です。しかし、さまざまな合併症や後遺症に苦しむことになります。実際に葉酸を摂取していないと「二分脊椎のリスクが2.5倍も増える」という報告もあります。そして諸外国では、妊婦さんへの葉酸摂取によって、二分脊椎の新生児が減少したとの報告もあり、その有効性は広く認められるところです。

なお妊娠前の女性については、食事だけでなくきちんとサプリメントなどで葉酸を摂取することが必要です。サプリメントは、食事での摂取よりもはるかに葉酸の「生体利用効率」(体の中で使われる割合)が高く、効率よく摂り入れることができます。
タバコ・アルコール・薬などの摂取を控える
これから赤ちゃんができる可能性がある以上、嗜好品や薬についても注意していきましょう。

タバコは、妊娠1週目においては「喫煙によってビタミンCが大幅に消費されてしまうこと」が大きな問題です。ビタミンCは葉酸の活性にも働きますので、不足すると思わぬ影響が出る可能性があります。せっかくサプリメントなどで葉酸を摂取していても、その効果が弱まってしまう可能性もあるため控えた方が無難です。

次にアルコールは「胎児性アルコール症候群」の恐れがあるため控えた方が無難です。胎児性アルコール症候群は、胎児の神経障害や発育遅延等の症状が出ます。いつまでお酒を飲んで大丈夫なのか、どのくらい飲んでも問題ないのか、妊娠のどの段階で影響が出るのかといったことは解明されていません。現状では妊娠初期、ごく少量のアルコール摂取でも胎児性アルコール症候群につながる恐れがあるということになります。

また、薬(医薬品)の摂取も、胎児の発達に悪影響を及ぼす可能性があるとも考えられています。なかでも抗てんかん薬は葉酸を大量に消費することで「葉酸不足」になる可能性があります。そのような方は葉酸製剤(フォリアミン)を服用する必要がありますので、サプリメントの摂取で済まそうとせずに、かかりつけ医の先生に相談してください。
健康診断・検診・予防接種などを受ける
せっかく妊娠しても、健康に問題があれば、赤ちゃんの発育にも悪影響与える可能性があります。したがって、妊活の第1歩として「健康診断や婦人科検診」を受けておくことがおすすめです。

健康診断の具体例としては、X線(胸部レントゲン)、血液検査、血圧測定、心電図、採尿検査などを受けておくと良いでしょう。特にX線検査は、妊娠の可能性が少しでもある場合には避けるべきですから、事前に受けておくことが望ましいのです。

婦人科検診の具体例としては、乳がん検査、子宮がん検査などが代表的。なお結婚前におこなう「ブライダルチェック」ならば健診・婦人科検診が効率よく行えて便利です。女性のみならず、カップルで受診できるものもありますので、利用されると良いでしょう。

また、妊娠中にかかると赤ちゃんに影響が出る病気がありますので、予防接種を忘れずに行っておきたいところです。(*過去に受けたことがないものだけで大丈夫です)薬と同様に、妊娠中は予防接種をしない方が良いため、事前に確認して済ませておくことが大切といえます。

よく知られているのは「麻疹(はしか)」で、妊娠中にかかると早産や流産の原因となります。また「風疹(ふうしん)」にかかると、赤ちゃんの心臓や、耳・目などに障害が現れる危険性があるようです。風疹については30~40代男性の2〜3割が抗体を持っていないと考えられます。そのため、ご主人が過去に風疹の予防接種をしたかどうかを確かめて、していなければ早めに受けた方が良いです。この他「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」「水疱瘡(みずぼうそう)」にも注意してください。
妊娠1週目の注意点

妊娠1週目は、受精が成功するように、セックスのタイミングや生活スタイルを見直すことが望ましいです。最後に注意点を確認して、妊娠の成功率を高めていきましょう。
排卵日をピンポイントで狙わないこと
基礎体温の記録から、排卵の時期(排卵期)はある程度把握することができます。しかし、排卵の正確な日にち(排卵日)を知る事はほぼ不可能と考えてください。したがって、排卵日をピンポイントで狙ったセックスだけをおこなっていると、受精の確率を下げる結果となってしまいます。

個人差はあるものの、精子の寿命が2~3日であるのに対して、卵子の寿命は24時間程度です。排卵日の前後2日程度もセックスをおこなったほうが、妊娠の可能性を高めやすいといえます。
まとめ

排卵の時期は、ちょっとした疲労や体調不良などでズレることも珍しくはありません。特に仕事などで忙しい場合は、まとまった休みを取ることができなかったり、精神的にもなかなか落ちつけない状態が続いていることもあるでしょう。妊娠を考える上では、できる限り心身ともに余裕のある生活を心がけることが大切になります。

マッサージを利用したり寝室環境を整えたりなど、リラックスする手段をきちんと整えておくこともおすすめです。心身ともに良い状態で妊娠1週目を迎えられるように工夫してみましょう。

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