「妊娠」してると知らずに、“頭痛薬”をガバガバ服用……これって大丈夫?

「妊娠」してると知らずに、“頭痛薬”をガバガバ服用……これって大丈夫?

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風邪のときや頭痛・生理痛のときに、薬を服用する人も多いのではないでしょうか? でも飲んだ数日後、「妊娠」が判明したとしたら!? 妊娠を喜びたい気持ちとともに、「もしかしたら、飲んだ薬が赤ちゃんに悪い影響を与えているのでは」と、心配になる人も少なくないでしょう。

薬はおなかの赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのでしょうか。先日、東京都千代田区で開催された「妊産婦さんのくすりの適正使用を考えるセミナー(主催:一般社団法人くすりの適正使用協議会)」の内容をもとに、妊娠期・授乳時期にママが知っておきたい薬との付き合い方や、おなかの赤ちゃんへの影響についてご紹介します。

■「薬は赤ちゃんに悪影響がある」と多くの女性が考えている

20~45歳の妊産婦と妊活中女性を対象に行った調査によると、多くの回答者が「妊娠中・授乳中に薬を飲むと、赤ちゃんに悪影響がある」と考えていることがわかりました。特に市販薬に対する抵抗感は強く、80.7%が「飲むのに抵抗がある」と回答。医師から処方してもらう処方薬でも、38.7%が抵抗があると答えています。

実際に身体の調子が悪くなった場合も、6割以上の妊産婦が「自己判断で薬を我慢した」と回答しています。中には、我慢した結果、症状をこじらせてしまった人も!

■妊娠中に気を付けたい薬のポイント

●妊娠4週~7週末までの胎児は薬の影響を受けやすい

実際に、薬がおなかの赤ちゃんに及ぼす影響はどのくらいなのでしょうか。聖路加国際病院 女性総合診療部の医師・酒見智子先生によると、妊娠4週より前の時期は、無影響期ともよばれ、この時期に薬を飲んでいても、妊娠が順調に経過していれば赤ちゃんへの影響はなかったと考えて大丈夫な時期だといいます。また、もし仮にこの時期に赤ちゃんがなんらかの影響を受けた場合は、着床にいたらないか流産する、または完全に修復されて健康な赤ちゃんを出産すると考えられているそう。

だからといって、妊娠中に安易に薬を飲むのは考えもの。酒見先生は、胎児が最も薬の影響を受けやすい時期は、「妊娠2カ月にあたる妊娠4週~7週末」であると語ります。この時期は、赤ちゃんの脳や神経・心臓・胃腸・手足などの重要な器官が形成される大事な時期です。

妊娠3カ月~4か月(妊娠8週~15週末)は、重要な器官の形成は終わっているものの、性器や口蓋(こうがい)が発達する時期。引き続き薬の影響を受けやすい時期でもあるため、慎重に薬を使うことが必要です。

●妊娠後期の「鎮痛剤」使用は気を付けて

また、一般的に安定期と呼ばれる妊娠5か月(妊娠16週~)以降に気を付けたいのは、解熱鎮痛剤だとか。「解熱鎮痛剤は、妊娠後半期に飲むと、赤ちゃんに大きな影響を及ぼすことがあります。ただし、妊娠中でも比較的安全性が高い痛み止めもあるので、医師に相談するとよいでしょう」(酒見先生)。また、肩こりや腰痛で使う湿布などの外用薬も、大量に使用するのは止めたほうがいいものがあるそうです。

●病気になったときは、我慢せず医師に相談

とはいえ薬の使用には慎重になるべきだと酒見先生。「母体の健康は胎児に直結するので、薬を飲んで病気を早く治したほうが胎児の健康にとって良いことも少なくありません。自己判断で薬を我慢せず、医師や薬剤師に相談しましょう」(酒見先生)。

●慢性の疾患を抱える女性の場合は……?

持病があり、薬の服用を続けている人の場合はどうなのでしょうか。酒見先生は「病気を抱えながら妊娠を望む方は、まずはいま、治療を受けている医師に相談し、妊娠に備えることが大切です」と語ります。相談する時期は、早ければ早いほどいいそう。準備時間が十分にあれば、より影響が少ない薬に変えたり、量を減らすこともできるといいます。

●心配なときの相談窓口

「気になることがあれば、まずは医師、薬剤師に相談を」と酒見先生。そして、2005年に設置された機関「妊娠と薬情報センター」の活用もおすすめしています。全国に拠点病院がある同機関を使えば、問診票などの必要書類を郵送後に、電話や全国の「妊娠とくすり外来」に相談することができるのだといいます。

また、2016年10月末からは、妊娠中・授乳中の薬の使い方や、妊娠中のサプリメント・避けたほうがいい食品などについて解説している小冊子「妊娠・授乳とくすり」が同協議会の公式サイトよりダウンロードできるそうですので、ぜひチェックしてみてください。

小冊子「妊娠・授乳とくすり」

■まとめ

おなかの赤ちゃんの順調な発育は、ママの体が健康であってこそ。我慢せず、必要ならば薬を飲むことも大事です。妊娠中に薬を飲むべきか迷ったら、まずは医師や薬剤師に相談を。自己判断はせず、「妊娠と薬情報センター」などの機関もうまく利用してくださいね。

一般社団法人 くすりの適正使用協議会

(取材・文 松原圭子/フォルサ)

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