数学で電卓OK!?学力世界トップクラスのフィンランド教育事情

数学で電卓OK!?学力世界トップクラスのフィンランド教育事情

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フィンランド 教育事情

経済協力開発機構(OECD)は、3年毎にPISAと呼ばれる『国際学力比較調査』を15歳児対象に読解リテラシー、数学リテラシー、科学的リテラシーといった分野で実施しています。

そのPISAで2003年は総合トップになるなど、常に好成績を残しているのが北欧のフィンランド。

しかし、フィンランドでは、「九九」を暗記させず、「電卓」を使わせるというような教育をしているというのです! フィンランドの教育事情は一体どうなっているのでしょうか。

今回は、そんな学力世界一とされるフィンランドの教育事情についてご紹介します。

他国より授業時間が少ない!フィンランドの教育制度の紹介

フィンランドでは、他国と比べて就学年齢が1年遅く、義務教育は、7~16歳までの9年間とされています。また、1日の授業コマ数や授業時間は、OECD加盟国の中でも少ないといわれています。

授業料は無料で、子どもたちには通学手段、食事(給食)、教科書や学用品までもが無償で提供されるのです。また、義務教育終了後の16歳以降の高等教育も無償で受けることができます。

2012年の統計では、公財政支出教育費のGDP比は、フィンランドの5.7%に対し、日本は、3.50%とOECD加盟中最低でした。これも、『教育こそが国家の貴重な資産』という考え方を大事にしているフィンランドの風土から成り立っているのでしょう。

数学には電卓を使用!?

フィンランドの学校では、カリキュラムのスリム化に取り組むことで、分野は少なくとも深くじっくりと掘り下げるということに重点を置いています。

また、「暗記重視」の教育ではなく、「数学という道具の使い方を教える」という考え方のもと、電卓の使用も自由です。日本人からすると子供のうちから計算機なんていかがなものかと、否定的な意見が多いでしょう。

しかし調査によれば、電卓を使用する学生の方が、使用しない学生と比べ、数学に対する意識が高く、科学、技術、エンジニアリング、数学の分野で高い計算処理能力がともとめられるような職業を志望する可能性も高いといいます。

電卓のような計算ツールを初めから使用し、道具の使い方を学んだほうが、よりその分野のおもしろさを知り、概念を理解することに繋がるということですね。

親子でコミュニケーションをとる時間が長いフィンランド家庭

PISA調査によると、フィンランドでは、親子でコミュニケーションする時間が、他国に比べて長く、家庭の時間の多くは、読書とテレビにあてられているといいます。国外放送のチャンネルが多く、字幕スーパーなので、親が説明をしながら、子供は視聴しているようです。

また、フィンランド語とスウェーデン語の二つが母国語とされていますが、小中学校では、第一外国語として英語を、高校になると第二外国語としてドイツ語、フランス語、又はスペイン語を学びます。つまり、高校を卒業時点で、四つの言語を学んだことになります。学校内外で、外国語を親しむ機会が多いこともあり、フィンランド人が外国語に強いという点も特徴的ですね。これにより、テレビや手に取る本の幅も広がり、より読書が楽しく感じられるのかもしれません。

読書量は世界一!大人も子供も読書が大好きなフィンランド人

フィンランドは家庭における読書時間が長く、「読書への関心」と「読書量」は、世界一です。また、「読書を趣味」と答える生徒の割合も世界一を誇り、中でも60%が女子生徒たちだとか。多くの女性が経済的に自立をして生きているのもこのように読書や勉強に対する積極的な姿勢が背景となっているのでしょうね。

もちろん、子供達だけではなく、大人の読書習慣というのも根付いています。これはフィンランドには図書館の数が多く、且つ休みをきちんととれるので読書をする時間に充てられるという理由が挙げられます。

学力低下には、授業時間を増やすは間違い?日本とフィンランドの考え方の違い

日本であれば、学力が低下すれば、「授業時間数を増やす」等といった考え方が一般的ですが、フィンランドでは、あえて少なくしています。

また、暗記重視の日本に対し、フィンランドでは、学生自身が、自分で考えるということを大切にしています。ひと昔であれば、暗記重視の勉強法が一般的でしたが、時代も変わりました。

日本では、PISAで記述式の回答が求められる問題に関して「無回答」する子供たちが多かったという問題も、丸暗記ばかりの学習法が多く、「自分で考える」ということを放棄している結果なのかもしれません。

多くの人がスマートフォンを持ち、不明なことはネット検索をする時代です。勉強時間を丸暗記するために費やすのではなく、道具を使い、問題解決術を学ぶフィンランドの学習法の方が、これからの社会を生き抜くためにも必要な「学び」ではないでしょうか。

参照/ 講談社「学力世界一のフィンランドでは「九九」を暗記せず、「電卓」を使う」 フィンランド大使館「フィンランドで学ぶ」 杉田荘治「160. フィンランドは国際テストで、何故そんなに優れているのか」 見えない学力を育て、見える学力を育む 苦楽園読書くらぶ「学力世界一フィンランドの秘密」

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