早期英語教育はいらない? インターナショナルスクール理事長が本音で語る

早期英語教育はいらない? インターナショナルスクール理事長が本音で語る

2017年7月27日公開

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「『自分の軸』を持つのが一番難しい」。泣きながら言う娘に、アドバイスはしませんでした
―インタビューの冒頭で、グローバル人材は言語ではないと仰っていましたが、家庭内でできるグローバル教育はあるのでしょうか?

坪谷:これはあくまで私の家庭の話なんですが、子どもに言っているのは2つです。「いかにあなたのことが好きか」と「自分の軸を持ちなさい」ということ。これはグローバル人材に役立つ「考える力」を養うのにとても大切なことだと思っています。

青臭いかもしれませんが、子どもには「大好き」とずっと言っています。どんな状況でも、家に帰ればおいしいごはんがあって、安心して寝られる。その環境を子どもに用意することで、自分が特別であり、いかに愛されているかをちゃんと伝えることができます。

—もう一つは?

坪谷:「迷ったときは自分の軸に聞きなさい」と言っていました。ある日、高校生の娘が「ママは『自分の軸に聞け』としか言わないけど、それが一番難しい」と泣きだしたことがあったんです。高校の人間関係で、みんなが「これにしよう」と言ったとき、自分の軸ではやりたくなくても「いいよ」って言っちゃうんだと。

―どのように声をかけたのですか。

坪谷:そうだねって話を聞きました。たぶん、「もっと自分を貫いて」とかそんなアドバイスをしたところで、子どもは「お母さんがそう言ったから」と人のせいにして人生を送るようになると思うんです。進路を決めるときだってそう。「○○の職業につきなさい」と言ってその通りにしたら、子どもたちは自分の人生の責任を取ることができなくなります。答えを与えるのではなく、考える力を身につけさせ、自分の軸を自分でつくることが大切だと思っています。

もし、人生の選択について親から言えることがあるとすれば「正義感があるよね」「どんな人にも真摯に話すよね」と、その子のよいところを教えるだけです。

私もそろそろ還暦ですが、いまだって人生は迷ってばかりです。これまでの人生のなかで、愚かな選択をしたり、騙されたりしたことも山ほどあります。そういうときに、自分が決めたことだし、自分が恥じないように生きればいいと思ってほしいんです。常にハッピーでいる必要もないし、別れがあれば悲しんでもいい。理不尽なことにはちゃんと怒る気持ちも大事にしてほしいと考えています。娘のために自分で学校を設立したものだから、なにかすごく高尚なことを教えていると思われがちなんですけどね。
自分の家族の問題を解決するのも、世界の貧困を解決するのも、同じスキルが必要だと思います
―坪谷さんが考える、社会に求められるグローバルな人材に必要な能力とはなんですか。

坪谷:グローバル人材に必要な能力は、自分が得意なこと、好きなことを通じて、自分の属している社会をより平和にできる能力だと思います。

そのためにはまず、誠実に一生懸命、目の前のことに取り組むことです。自分がよりよい社会を創造するにはどんなことができるのか、できることを1つずつ誠実にやり切る力が必要なのです。

次に、私たちはいろんな社会に属していますよね。宇宙、世界、アジア、日本、地域、会社……となって、一番小さいのが「家族」です。グローバル人材と言えば、「世界の貧困を解決する」みたいな大きなことをするイメージがあるかもしれませんが、自分の家族の問題を解決するのも、世界の貧困を解決するのも、じつは同じスキルが必要です。

相手の話を聞き、問題点を考え、解決法を見いだし、協力を仰ぎ、具体的なステップに落とし込み、実行していく。そういうときに「自分の意見が通らない!」と怒ってしまう人だったら、家族会議だって難しいですし、ましてや世界の貧困を救うことなんてできません。自分の周りの社会をよりよくできるのであれば、どんな人だってグローバル人材なのだと思います。

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