これってワガママ!?子どものこだわり、一体どうすればいいの…?

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家に帰れない!親も泣きたい、子どものこだわり

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10154002119

スーパーでひっくり返って「買って!」「買わない!」の親子バトルの無限ループ。
せっかく着せた服を「絶対イヤ!」と脱ぎ捨てて、パンツ一丁で大暴れ。
公園から「帰らない」の一点張りで、日が沈んでも家に帰れない。

その上、周囲の大人からは子どもが「ワガママ」と見られて、「ちゃんとしつけてる?」「ちゃんと褒めてる?」なんて、親の育て方に問題があるかのように言われてしまうと、泣きたい気持ちにだって、なりますよね。

もちろん親にできることはたくさんあるけれど、一生懸命やってるつもりでも、うまくいかないことだってあるんです。

実は、子どもの「こだわり」って、ほめたり叱ったり、言って聞かせたりするだけでは、解決できない場合もありますし、そもそも、大人が全てを正す必要のないこともあります。

子どもの「こだわり」の具体的な対応と活かし方を、『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者で、かつては公園から家に帰れず途方に暮れていた、楽々かあさんこと大場美鈴が、ズバリ「図解」でお伝えします。

ちょっと待って。それって本当に子どもの「ワガママ」!?

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確かに、大人が子どもにキチンと、社会的なルールやマナー、ガマンを教えてゆくことは大事です。

でも、こだわりというのは「こうしたい!」という、子ども自身の強い意志でもあります。その全てを、「正しいこと」を盾に大人がへし折ってしまったら、より一層不満や不安を強めたり、「自分には自分の人生を動かす力がないんだ」なんて無力感を感じてしまうかもしれません。

それに、子どもの本能的な感覚からくる、強いこだわりは、「叱る」「言って聞かせる」などの、理屈が通用しないこともあるんです。

それよりも、子どもの全てのこだわりを「ワガママ」と一括りにせずに、許容できないこと、妥協できること、成長に活かせることを見極めて、それぞれに合った対応をすれば良いのです。

そのためには、まずは、それが「子どものこだわり」なのか、「大人のこだわり」なのかを、区別する必要があります。

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では、ズバリ「こだわり」を、マトリクス図で図解して分析してみましょう。名付けて「こだわりマトリクス」!

縦軸は、それが「子ども」のこだわりなのか、「大人・環境側」のこだわりなのかの見極めです。横軸は、それが、人の迷惑になっているか、それとも、個人の好みや感性の違いの範囲なのか、どうかです。

図の外側にいくほど感覚的な強いこだわり、中央に近づくほど理性で解決できる余地があるもの、とお考え下さい。

その「こだわり」が、客観的に見て、この図のどこに当てはまりそうか、頭の片隅でイメージできると、子どものこだわりが発動したときも、少しだけ冷静に対応できると思いますよ(まあ、親も人間なので無理なときもありますケドね)。

1→【キチンと対応したほうがいい「こだわり」】

人に大きな迷惑がかかってしまう「こだわり」で、子どもの間違った思い込みや、未学習、周りの状況判断の苦手さ、などによるもの。または、その子や周りの人の日常生活に支障が出てしまうほどの、強い不安・不満感などです。

2と3→【大人・環境側の「こだわり」】

必ずしも、子どもばかりが原因とはいえない「こだわり」。大人の側にも「絶対こうしなければならない」「これが正しいこと・常識」という強いこだわりがあり、それに対して自分の思いどおりにならない、子どもの強い意志とぶつかり合ってしまうのです。

この部分が特に、大人には「ワガママ」なように感じられ、この横軸の境界線で、親子バトルが起こりがちなのではないかと思います。

また、大人が気になることも、「人の大きな迷惑になっていること」から「よく考えてみれば、誰にも迷惑はかかっていないこと」まで段階があります。

4→【活かす・伸ばす・好きにさせてもいい「こだわり」】

人の迷惑にもならず、自分も気にならない子どものこだわりは、好きにさせて良いものであり、逆に、そのエネルギーを有効活用することで、できることを増やし、その子の世界を広げることもできます。そして、1から3のこだわりは、大人の対応次第で、だんだん4に近づいていけるかもしれません。

…つまり、子どもの困った「こだわり」が起こる理由の約半分は、大人や環境側にも原因がある、ということなのです。

じゃあ、一体どうしたらいいの…!?

じゃあ、親や周りの人は、テコでも動かない子を前に、一体どうしたらいいのでしょうか。
ここでは、うちのこだわり対応をお伝えしていきますね

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1のこだわりは、一般的な社会のルールから、大きく出てしまっているものです。

ですから、人の迷惑になってしまうだけでなく、「将来、社会の中でなんとかやっていけるか」の大事なポイントなので、ココはがんばりどころです。逆にいえば、最低限ココだけできれば大丈夫。子どもの気持ちをケアしながら、根気よく丁寧に、その子に合った方法で、繰り返し伝えていく必要があります。

でも、例えば「病院で騒いでしまう場合」ひとつでも、

●それがいけないことだと、まだ理解していない場合(未学習)
【対応例】「病院で大きな声を出すと、頭が痛くなる人がいる」など、具体的に納得できる理由を丁寧に説明する。図や絵で描いて伝える。目の前でお手本を見せる…など、試行錯誤で、その子に合った伝わりやすい方法を見つけていきます。

●どうしたらいいか理解はしているものの、周りの状況に気づいていない場合
【対応例】「周りの人はどうしてる?」など周りに気づかせる。「病院ではどうすればいいんだっけ?」など、適切な行動を思い出せる声かけをしながら、「病院では静かにすること」が習慣として定着するまでつき合います。

●「いつも元気なのは、ほめられること」などと、カン違いしている場合(誤学習)
【対応例】「◯◯ではOKだけど、病院では静かに」と、「やっていいこと・いい場所」の明示や、段階表やリスト、図を作るなど、分かりやすく許容範囲を分類して、セーフとアウトの線引きをします。

…など、背景にある理由によって、それぞれに合わせた対応が必要なのです。

ただし、「通学路の途中で、どうしてもそこを通るのがイヤで座り込んでしまう」などの場合、背景に、その子が感覚的に強い恐怖心を抱くような情報(音・ニオイ・光・人やモノ、過去の経験など)があるかもしれません。その場合、まずは気持ちに共感し、心身をケアしながら、環境を調節し、負担感が減る工夫をしてあげるのがいいと思います(うちではこの場合、落ち着くまで車で送り、徐々に慣らしていきました)。

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2のこだわりは、その子どもの行動が、親や先生の個人的な「正しいこと・常識」に当てはまらず、子どもと大人のこだわりがぶつかることで生じる問題です。

そうは言っても、子どもの要求を何でも許せる訳でもありませんし、道徳・モラルとして教えたいこともありますよね。
そんなときの対応を、スーパーでの「お菓子買って!」「絶対ダメ!」の例で説明します。

●事前の相談や工夫で対策
【対応例】家を出る時や、スーパーの駐車場で「お菓子は◯円まででOK?」など事前に相談し、納得できてからお店に入る。また、宅配サービスなどを利用する選択もあり。小さな子に、いろいろと見せておいて「絶対ダメ」は、そもそもハードルが高いのです。

また、お腹がすいていれば欲しがって当然。食事やおやつの後に連れて行けば、少しはガマンしやすくなると思います。

●妥協・交渉の手本を見せる
【対応例】どうしても欲しがる場合、まずはその気持ちに共感し、その上で、「じゃあ、替わりにジュースは戻して来れる?」「これは高いから今日は買えないけど、来週の運動会の参加賞にしようか」など、妥協と交渉のお手本を見せます。

そして、子どもが少しでもガマンできたら「ガマンできたね」「ありがとう」等、伝えます。これを繰り返していると、子どものほうも多少の妥協や、話し合いができるようになってきます。

ただ、それでも「手のつけられないほど暴れる」「手当たり次第なんでも欲しがる」などの場合、「子どもが本当に欲しいのは別のモノ」の可能性もあります(うちでは、私が他の兄弟の世話にかかり切りになっているとき…などでした)。

また、学校の給食で、どうしても苦手なものがあるのに「絶対に残さずに食べなさい!」と強く求められて教室から逃げ出したり、「行きたくない!」と登校しぶりをする状況では、「皆、イヤでもガマンしているんだよ」なんてお説教は通じません。

そこには、味覚や触覚(食感)などの強い過敏さがあるかもしれません。この場合、病院で意見書などを頂いたり、「無理矢理◯◯を食べさせると、吐き戻してしまう」「パニックを起こしてしまう」など、その程度が「好き嫌い」の範疇を超えていることが分かる、客観的・具体的な理由を示して、丁寧にお願いするのがいいと思います。

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3の場合は、大人の目からは非常識に思えるけど、よくよく考えてみれば、「自分は気になるけど、特に誰の迷惑にもなってないよね」というタイプのことです。

例えば、「この服を着なさい」「絶対イヤ!」といったシチュエーションで、TPOに大きく差し支えない場合など。つまり「個人の好みや考え方の違い」の範囲であるものの、大人の側に「自分の常識」があると、どうしても気になってしまうのです。

基本、ここは「子どもは子ども、私は私」と線引きして、大目に見てあげればいいところです。ですが、それがどうしてもできない場合には、「ワガママを言っているのは、自分のほう」という自覚を持って、謙虚な姿勢でダメ元で、「私はこう思うんだけど、こうしてみない?」と、お願いしてみます(大人だって、絶対にワガママを言ってはダメ、ということもありません)。

例えば、娘が「全身ピンクの服装でお出かけしたい!」と言い張った場合。う〜ん、誰にも迷惑かけてないケド、私の中の常識は「ちょっとそれは、アレだよね…」と思います(笑)。

そんな時は、「ピンク、素敵だよね。でも、おかあさんは、ちょっと白が入ってると、もっとオシャレだと思うな。ホラ見て、プリンセスの◯◯ちゃんも、こんな感じだよ♪」と絵本を見せるなど、判断材料を与えて、あの手この手でトライしてみます。

ただし、それをどうするか、決めるのは子ども自身です。

それでもダメなら、覚悟を決めて、一緒に恥をかくつもりで出かけると、意外と誰も気にしなかったりもします。

気が済むまでこだわれば、いつか卒業することもあります(娘は、全身ピンクブーム→かぶりものブームが去って、今は少しはお洒落になりました)。

もし、卒業できない程ピンクが大好きなら、こちらのものの見方を変えて、思い切って伸ばしてあげることもできます。カメラでも買い与えてみると、夫婦漫才の才能が開花するかもしれません。

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そして4は、その強いエネルギーを有効活用して、のびのびと伸ばしてあげられる、素晴らしい「こだわり」なのです。

また、1をキチンとケアしたり、3もこちらのものの見方を変えれば、4になることもありますし、2で妥協や交渉のお手本を見せ続けてゆけば、子どもも物事を柔軟に考えられるようになると思います。

そして、結果的に子どもの希望どおりになっても、ならなくても、大人から自分の意思を尊重され、ちゃんと耳を傾けてもらえた実感があれば、周りの人のことも想像できるようになっていきます。

うちの4の例です。

味覚が敏感で、食へのこだわりが強い長男は、手先が不器用だけれども、料理が自分でできるようになりました。また、大好きなマインクラフトのおかげで、パソコンの達人になり、海外ユーザーとチャットもしています。

潔癖症だった次男は、私が放置した、シンクの水垢や黒ずみをピカピカにお掃除してくれるようになり、助かっています。動物大好きの長女に根負けして飼い始めた仔犬で、家族みんなも、近所の人たちとのコミュニケーションの機会が増えました。

子どものこだわりは、豊かな感受性の表れであり、上手に活かせば、できることも増えるし、その子の世界も広がっていくんです。

(子どもの個別の問題への具体的な対応方法や、より強い「かんしゃく・パニック」対応は、このコラムの最後に紹介する著書に詳しくまとめてあります。)

大らかな社会であれば、気にならないこだわりもある

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周りの人達は、子どもが一見ワガママに見える行動をとると、つい「親の育て方」などを責めたくなってしまうかもしれません。そういった社会的なプレッシャーが、親が子に「完璧さ」を求め過ぎてしまう要因にもなっているように思えます。

もちろん、親や周りの大人にできることはいっぱいあります。それでも、子どもってもともと五感が敏感で感受性が強い、未完成な生き物なのです。

こういった子ども達のこだわりは、「みんなと同じようにできなくてはならない」「感性の違いを認められない」「多少の失敗も許さない」という、大人の余裕のなさからくる、社会全体のこだわりによって、より鮮明に浮き彫りになってゆきます。

こちらがものの見方をほんの少し変えるだけでも、気にならなくなる「こだわり」だって、結構あるのではないでしょうか。

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