本当に時間に追われてる?働くパパママをイライラから守るマインドフルネス入門

本当に時間に追われてる?働くパパママをイライラから守るマインドフルネス入門

2016年5月23日公開

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現代人の頭と心の状態をパソコンに喩えると、言わばフリーズする一歩手前なんですよね。(荻野)
―石附さんはどう感じられました?

石附(クレディセゾン):最初は仕事のこととか、あとできっと感想を訊かれるだろうから何て答えようかな(笑)といった雑念がありました。でも、最後のほうは「まぁいいか」と気持ちを切り替えて呼吸に集中できたと思います。終わったときはちょっとポカーンとしていましたね。頭がからっぽになるというか、不思議な感覚でした……。

荻野:その「ポカーン」を味わってみて、いかがでしたか?

石附(クレディセゾン):普段なかなか体験しない状態だと思いました。やっぱり、常にいろんなことを考えているので、本当に何も考えずにいられるのって、寝る直前くらいかもしれないなって。

荻野:たぶん、みんなそうだと思うんですよね。昔は僕も寝ているときでさえ考えているような状態で(笑)、要は24時間、心身が休まっていなかった。今の時代、ITが普及したこともあってほとんどの人がマルチタスクですよね。みなさんの頭と心の状態をパソコンで喩えると、デスクトップにパワーポイントもワードもメーラーも立ち上がって、インターネットで調べ物もして、ワードは3つぐらいファイルが開いてる状態。では、ファイルを立ち上げ過ぎたパソコンは最終的にどうなりますか?

石附(クレディセゾン):フリーズしてしまいます。

荻野:そうですよね。そのフリーズしている状態が、うつやストレス過多でどうしようもない状態だと思うんです。僕たちは言わば、フリーズする一歩手前なんですよね。では、フリーズを解消するにはどうしたらいいでしょう?

會田(クレディセゾン):ファイルを閉じていくこと。

荻野:そうです。ファイルを1個ずつ閉じて、再起動をかけますよね。その再起動をかけている状態が、マインドフルの実践なんです。再起動をかけたパソコンは、CPUもメモリーも最大限に使えます。人も同じで、常にその状態で仕事ができたら成果が上がるでしょうし、それは育児に置き換えても同じですよね。
「自分はこういうルールを持っているんだ」と気づくだけで、自分自身をちょっと俯瞰して見られるんです。(荻野)
―會田さんと石附さんは、共に2歳のお子さんをお持ちだそうですが、育児の面ではどんな悩みやストレスを抱えていらっしゃいますか?

會田(クレディセゾン):私は子どもと一緒に家にいるときでも、やり残してきた仕事のことや、明日はあれをやらなきゃいけない……など、つい仕事のことを考えてしまいます。その間に子どもはちょっとした面白いことをしていたり、さまざまな成長のサインを出していたりすると思うんですけど、それに全然気づけなくて。子どものことを見てあげられていないのが悩みですね。

石附(クレディセゾン):僕の場合は仕事の関係上、妻が先に家を出るので、毎朝保育園に連れて行っているんですけど、お着替えさせて、ご飯を食べさせて、保育園に連れて行くという一連の作業を、自分の最短距離で考えてしまっていて。そこで子どもが駄々をこねたりして、自分の描いていたストーリーどおりにならないとイライラしてしまうんです。手を引っ張ったり、最悪、子どもを抱えて行ったりしてしまうのが一番のストレスですね。

―そういうときにマインドフルネスはどう役立つのでしょう?

荻野:間違えないでほしいのが、マインドフルネスをやったからといってそれが解決するわけではないんです。僕が言えるのは、そのストレスはどこから生じていますか? ということ。石附さんはどう思いますか?

石附(クレディセゾン):ストレスの理由は……時間制限ギリギリで行動してしまっているところですね。

荻野:どうしても、「時間を守らなきゃ」とか「もっと効率的に動かなきゃ」と常に考えてしまいますよね。でも、大人の都合や効率って、子どもには関係ないんですよね。だから、子どもの世界と自分の世界との間に、どう折り合いをつけるか。子どもの世界を理解した上で、何が一番最適か? というところが、絶対にあるはずなんです。

石附(クレディセゾン):そうですよね。たしかに、もう15分とか30分早く起きれば、子どもと遊んであげられるし、保育園に行くにも余裕が持てる。そういう選択肢があることはわかっていながら、行動ができていませんでした。

荻野:実は僕も、なるべく1時間〜30分の余裕を持つようにしているんですよ。娘が通っている保育園は9時半が登園時間なんですけど、今日は8時50分に家を出て9時には着いていました。つまり、30分のバッファを見ているんですね。そうすれば、何かあっても僕が衝動的に怒ったりしなくて済むかもしれないし、娘も僕に急かされることなくお着替えができます。さらに、もっと根本的に言えば、本当にそんなに時間に追われているんですか? と。

石附(クレディセゾン):ああ……追われていないかもしれないです(苦笑)。自分で好んで追われている状況をつくっている気もします。会社の始業は9時なんですけど、僕は毎朝8時に着くようにしているんですね。そうやって自分が勝手に決めたルールに子どもを付き合わせてしまっているのかもしれません。

荻野:今の気づきはすごく大きいですよ。やっぱり、みんなそれぞれルールづけをしていて、そのルールを守らなきゃいけないと無意識に思い込んでいる。だから、そのルールから外れると、ついイライラしてしまうんです。「自分はこういうルールを持っているんだ」と気づくだけで、自分自身をちょっと俯瞰して見られるんですね。そうやって自分を客観的に見つめられるようになるのも、マインドフルネスの利点です。ルールに縛られている自分に気づく、イライラして子どもにキツいことを言おうとしている自分に気づく、それが大事。たとえイライラしたとしても、常に頭や心をクリアな状態に戻せれば、気づきやすくなりますし、それを繰り返す中で選択肢も生まれてくるわけです。

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