てんかんとは?原因や発作の種類、発達障害との関係や支援制度について紹介します!

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てんかんとは?

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てんかんとは慢性的な脳の疾患(障害)で、大脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作が起こり、てんかんによる発作が繰り返しみられる状態を言います。

てんかん発作は突然倒れて意識を失い、けいれんを起こすといったいわゆる大発作だけではありません。体の一部が勝手に動いたり、会話の途中にぼんやりしたと思ったら意識を失っていたりといった症状もてんかんの発作として考えられます。

てんかんは乳幼児から高齢者まで何歳でも発症します。また日本では約100万人の方がてんかんをもっていて、およそ100人に1人の割合でてんかんがあるという身近な疾患です。

また発達障害や脳性まひなどの障害と合併することもある疾患です。

http://www.jea-net.jp/tenkan/tenkantoha.html

出典:てんかんとは|公益社団法人 日本てんかん協会

てんかんの症状・特徴

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てんかんの発作にはさまざまな症状があります。

■意識を失い、倒れてしまう大発作
目を開いたまま瞳が上転し、歯を食いしばり、呼吸が一時的に止まったり、けいれんをしたりします。また脱力発作といって、急に意識を失い、力が抜けて倒れてしまう発作もあります。

たとえば
・体全身がこわばる…強直(きょうちく)発作
・全身でけいれんが起こる…間代(かんたい)発作
・こわばりからけいれんが起こる…強直間代発作
・力が抜けて立っていられず意識を失う…脱力発作 など

■体の一部が勝手に動く部分発作
起きているときに、両手足が一瞬ピクッと動く発作や、一瞬意識が飛んでしまったり、意識はあるのに首や目が勝手に動いてしまったりする発作があります。また脈絡のない言葉を発したり、はっきり喋ることができなくなったりします。

たとえば
・ピクッとする一瞬の動きが1回から複数回続く…ミオクロニー発作
・はっきり喋ることができなくなる…失語発作 
・体の一部にこわばりやけいれんが起こる…運動発作 など

■話の途中などに急にぼんやりしてしまう発作
会話の途中などで突然意識を失い、体のすべての動きが止まってしまいます。すぐに回復しますが、意識を失っていた間のことは覚えていません。またぼんやりしたまま、ウロウロ動き回ることもあります。

たとえば
・ぼんやりしてしまう…欠神発作または側頭葉起源
・一点を見つめ口をもぐもぐさせる…側頭葉起源 など

■見た目では分からない自覚症状のみの発作
体の一部がしびれたり、気分が悪くなったり、視覚や嗅覚、聴覚などに異常が起こる発作もあります。また不安や恐怖感をあおるような発作もあります。次のような症状が頻発する場合、てんかん発作である可能性があります。その場合、脳波などの検査をして、脳の神経細胞の過剰興奮によって引き起こされているものだとわかればてんかん発作と診断されます

たとえば
・体の一部がしびれる、感覚がなくなる…体性感覚発作
・胃のあたりがムカムカする、顔が紅潮する…自律神経発作
・耳鳴りや視覚の一部に光や色が見える、変なにおいがする、めまいがする…感覚発作
・不安感や恐怖感にわき起こってくる…精神発作 など

http://amzn.asia/ajyO9HT

参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)

https://pathologycenter.jp/disease/epilepsy/epilepsy1.html

参考:てんかんの種類|東京都医学研 脳神経病理データベースHP

てんかんの原因って?

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てんかんは大脳の神経細胞が過剰に興奮することで発作が引き起こされるものです。そもそも大脳とは脳の表面を覆い、複雑な思考など人間ならではの行為に深く関わっている部分になります。

脳内で情報を伝達しあうために働いているのが神経細胞(ニューロン)です。神経細胞は微弱な電流を流すことによって、必要な機能にかかわる神経細胞にスイッチを入れていきます。多数の神経細胞が繋がり合うことで脳の必要な部位が連携し、適切な行動を再現しています。

ところが何らかの原因で大脳の神経細胞が過剰に興奮し、不要な神経細胞にスイッチが入ることがあります。このことを脳の異常放電といいます。その結果、体が動きだしたり、急にぼんやりしたりする症状が引き起こされます。このように神経細胞が異常興奮することで、てんかん発作が起きるのです。

てんかん発作として現れる神経細胞の異常興奮が起きる原因には、2つのタイプがあり人によって異なります。国際抗てんかん連盟(ILAE)が1981年に発表した「てんかん発作型分類」が用いられています。脳の病変が原因となる「症候性てんかん」と、神経細胞の微弱な電流に過敏に反応する性質を持っている「特発性てんかん」の2つです。

■症候性てんかん(脳の病変が原因で発作が起こるタイプ)
てんかんの原因となる脳の病変には脳血管障害や外傷、脳炎、脳腫瘍、認知症など後天的な原因によるものもあれば、皮質形成異常(脳ができるときの一部の神経細胞に異常がみられる病気)などがあります。画像検査などの結果から発作の引き金になっていると考えられる病変が見つかれば、症候性てんかんと診断されます。

■特発性てんかん(脳全体の過敏性の高さが原因になるタイプ)
MRIなどで脳の検査をしても病変がなく脳の過敏性の高さが原因となるタイプのてんかんが「特発性てんかん」です。脳の微弱な電流に過敏に反応してしまう体質のために脳の異常興奮が起こりやすくなります。神経細胞の異常興奮が発生する仕組みについては、まだよくわかっていません。

てんかんはほとんど遺伝することはありませんが、神経細胞が興奮しやすい体質などを受け継ぐことがあります。てんかんの発症は、複数の遺伝子が関与しています。体質を受け継ぐことはありますが、てんかん発作を起こす遺伝子を受け継いだとしても発作が発症するとは限りません。またこのようなてんかんの多くは良性のため、治療しやすいといわれています。

http://www.jea-net.jp/tenkan/tenkantoha.html

参考:てんかんとは|公益社団法人 日本てんかん協会HP

http://amzn.asia/8Ip5SW8

参考書籍: 久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2009)

てんかん発作ってどんなもの?

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てんかんの発作型分類は非常に複雑で、さまざまな視点から研究が続けられています。今日、最も代表的な分類法は国際抗てんかん連盟が1981年に発表した「てんかん発作型分類」です。神経細胞の異常興奮が大脳のどこから始まるかで発作のタイプが分かれています。

てんかん発作は「部分発作」と「全般発作」と大きく2つに分かれています。

■部分発作
部分発作は、脳の一部の神経細胞が異常興奮を起こし発作が始まるタイプのものです。発作時に意識障害がない場合は「単純部分発作」といい、意識障害を伴っている場合は「複雑部分発作」といいます。

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部分発作だけで治まることもあれば、部分発作から始まり、全般発作に変化する発作などもあります。

■全般発作
全般発作は脳全体の神経細胞が異常興奮を起こすことで発作が起きるタイプのものです。また意識消失を伴います。意識を短時間失うような発作から、体の筋肉がけいれんしたり、こわばったりするものまでさまざまな発作症状があります。

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てんかん症候群分類

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てんかん症候群分類は、国際抗てんかん連盟(ILAE)が1989年に発表した「てんかん,てんかん症候群および関連発作性疾患の分類」が用いられています。てんかんの原因である「特発性(病変がなく脳の過敏性が高いこと)」と「症候性(病変により脳の異常興奮が起こる)」、発作型の「部分発作」と「全般発作」をそれぞれに組み合わせ、4つのタイプに分類したものです。

脳にはっきりとした病変はありませんが、脳の一部で過敏に神経細胞の異常興奮がおこるため、部分発作が起こります。幼児期から学童期に多く発症しますが、成長とともに自然に治るものが大半です。脳の過敏性が成長とともに、やわらいでいくこともあると考えられています。

上記と同様に脳にはっきりとした病変はありませんが、脳全体が過敏になり異常興奮がおこることで全般発作が起こります。多くは小児期から思春期にかけて発症し、25歳以上の発症はまれです。薬物療法が効果的で適切な治療を続けているかぎり、発作は起こりにくくなります。ただし薬を辞めると途端に再発する場合があるので注意が必要です。若年ミオクロニー発作てんかんなどがこの分類に当てはまります。

発作の引き金となる病変があると考えられ、部分発作を起こすてんかんです。原因がさまざまゆえ、年齢を問わず発症する可能性があります。薬物療法が効きにくいといわれていて、発作の抑制が難しい場合もあります。病変を切除することで発作が起こらなくなることもあります。

上記と同様に発作の引き金となる病変があると考えられ、全般発作を起こすてんかんです。

多くは幼児期~思春期に発症します。また発作が頻繁で、部分発作も全般発作もみられる場合が多いといわれています。てんかんを繰り返すことで知的発達面にも遅れが出やすくなります。早期治療を行うことで発作や知能に問題が生じない場合もあります。またてんかん以外にも脳機能の障害をかかえやすいため「てんかん性脳症」と呼ばれる状態になることもあります。難病指定されているウエスト症候群がこの分類に当てはまります。

http://www.nanbyou.or.jp/entry/4415

参考:ウエスト症候群|難病情報センター

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http://amzn.asia/hkJFxuU

参考書籍:大槻 泰介/『てんかんが怖くなくなる本』 (法研,2016)

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参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)

https://pathologycenter.jp/disease/epilepsy/epilepsy1.html

参考:てんかんの種類|東京都医学研 脳神経病理データベースHP

てんかんかも?と思ったら?

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てんかんの大発作(全身けいれんなど)が初めて起こった場合は、驚いて救急車を呼ぶことが多いと思いますが、小さな部分発作や、会話の途中にぼんやりとしてしまうなどの症状がある場合もあります。「もしかして、てんかん?」と思うことがあっても、数分でもとに戻ることから日常生活にさほど支障を感じないことがあります。

しかし例えば車の運転中で発作が起こり、急にぼんやりしてしまっては大きな事故に繋がりかねません。できるだけ早期からそういったリスクを避けるため、医療機関を受診するようにしましょう。

なお、子どもと大人では受診する機関が異なりますので、ご確認ください。

■乳幼児から小学生
・小児科

■中学生以上
・神経内科
・脳神経外科
・精神科 を受診してください。

なお、次のリンクはてんかん専門の受診機関を示したリストになりますので、受診する際の参考にしてみてください。

http://epilepsycenter.jp/aisatsu/list/

参考:各地のてんかんセンター|全国てんかんセンター協議会HP

https://www.ecn-japan.com/

参考:てんかん診療ネットワーク||全国てんかんセンター協議会HP

てんかんの診断方法

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てんかんの診断方法は主に問診と検査の結果によって診断されます。てんかんの診断の目的は、適切な治療のために原因と発作型を明らかにすることです。

検査も大事ですが、もっとも重視するのは問診です。発作がどのようなものだったのかによって、てんかんの分類が決まってきます。てんかんの治療を行うためには、てんかんの原因とどの発作型なのかを把握し、それぞれの発作症状に見合った治療を行います。発作が起こった際には不謹慎だとは思わずに冷静になって動画を撮影するなど、よく観察することが重要です。

問診では次のようなことを中心に本人または保護者へ聞き取りを行います。てんかんの診断は問診がとても大切になってきます。医師が直接発作を起こした際に立ち会うことが少ないため、本人や周囲の方の観察が手掛かりになってきます。

【問診の主な内容】
・発作時の詳細な様子
発作時の様子・状況の聞き取りを行います。大きな発作の前兆はなかったか、大きな発作とは別に小さな発作が繰り返し起きていないかが特に重要です。もし発作時の動画があれば、言葉で表現しにくい症状を伝えるよい手段になります。

・発達面の問題はあるか
発達に何らかの問題があるか、ないかによって分類や対応法が変わってくるため重要な正しい診断と治療のために日々の観察が必要になってきます。

・てんかんの家族がいるか
脳の過敏性の高さが原因で起こる特発性のてんかんは、脳の過敏さが遺伝する場合があります。

・頭に大きなケガをしたことはあるか
・熱性けいれんを起こしたことはあるか
・脳梗塞など、脳の病気をはじめ、治療中の病気はあるか などその他にも様々なことを問診によって聞き取ります。

https://www.neurology-jp.org/guidelinem/epgl/sinkei_epgl_2010_02.pdf

出典:てんかん診療ガイドライン2010|日本神経学会

・脳画像検査
てんかん以外の病気の可能性を除外するために、頭部MRIやCTで脳画像を撮影します。

・脳波
頭部に電極を張りつけ脳内で起きている神経細胞の異常興奮を見つけ出す検査です。発作時には、棘波(きょくは)というとがった棘(とげ)のような波形が現れます。ただし、脳波は小さな体の動きにも反応し大きく変化します。棘波らしきものがあってもてんかんとは限らないことがあります。一般的な脳波の検査は1時間程度で終わります。

一方で「長時間ビデオ脳波モニタリング検査」という、てんかんに特化した検査があります。
脳波の計測に1日~数日間をかけて測定し続け、同時にそのときの様子をビデオに録画しておきます。脳波と映像を解析して症状と原因を見極めていきます。

なお、てんかんの診断は次のような手順で行われています。

http://www.shizuokamind.org/services/test-department/electroencephalography/

参考:脳波検査|独立行政法人国立病院ん機構 静岡てんかん・神経医療センター

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https://www.neurology-jp.org/guidelinem/epgl/sinkei_epgl_2010_02.pdf

出典:てんかん診療ガイドライン2010|日本神経学会

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参考書籍:中里 信和/『「てんかん」のことがよくわかる本』 (講談社,2015)

てんかんのさまざまな治療方法

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診断結果により発作型と症状がわかったところで、タイプに合わせた治療が始まります。タイプによって使用する薬の種類や治療法も異なりますので、医師の指示に従って治療を進めます。

てんかんの治療は主に薬物療法によって行われています。そのほかにもホルモン療法や手術などの治療法がありますので、それぞれ紹介していきます。

医師による診断・指導のもとに、抗てんかん薬を用いた薬物療法を行います。服薬を続ける中で、抗てんかん薬の使用量の調整を行い、その人にとって適性な薬の量にしていきます。抗てんかん薬の使用は、単剤でかつ発作を抑制できる最小量をめざします。

抗てんかん薬による治療では部分発作と全般発作で第一選択薬、第二選択薬、第三選択薬のそれぞれで異なります。

部分発作の第一選択薬はカルバマゼピン(CBZ)とゾニサミド(ZNS)です。
全般発作はてんかん発作によって薬は異なりますが、それぞれ第一選択薬はバルプロ酸ナトリウム(VPA)になります。第二選択薬はそれぞれの発作によってことなります。

あくまで参考ですので、薬物療法を行う際には必ず医師の指示に従ってください。

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/230127_1139002C1066_1_17

参考:カルバマゼピン(CBZ)|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/230127_1139005B1056_1_02

参考:ゾニサミド(ZNS)|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/270161_1139004C1049_2_10

参考:バルプロ酸ナトリウム(VPA)|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

抗てんかん薬治療は原則薬を飲み続けなくてはいけません。ただし症状の改善などがみられた場合には治療をやめることができます。

さまざまな意見が出されていますが、さいきんの研究をまとめますと、①2~4時間の発作完全消失、②脳波の正常化、③脳神経の異常がない、④再発率の高いてんかん症候群ではない、⑤家族、患者の同意がある、などが共通しています。
引用:社団法人日本てんかん協会 |よくわかるてんかんのくすり

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ACTH療法(副腎皮質刺激ホルモン)といわれています。ウェスト症候群(点頭てんかん)において、もっとも有効性の高い治療といわれています。ACTHとは、脳下垂体から生理的に分泌されるホルモンで、副腎に作用して副腎皮質ステロイドホルモンの分泌を促す動きがあります。40~80%の発作が抑制されると報告さています。

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出典:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2012)

外科療法が可能なてんかんであれば手術によって治すことができます。てんかんの原因がはっきりしている脳の病変部を切除することによって、てんかん発作を改善することができます。現在、国際的に外科治療が可能と考えられるてんかんは以下の5つです。

1. 内側頭葉に原因があるてんかん
2. 器質病変をともなう部分てんかん
3. 器質病変をともなわない部分てんかん
4. 大脳の半分に大きな病変をともなう部分てんかん
5. 転倒する発作のある症候性全般てんかん

てんかんの手術などで利用することができる支援制度は次の6つです。
支援制度の利用をご検討の際に参考にしてみてください。

・自立支援医療(精神通院医療)制度
・高額療養費制度
・重度心身障害者(児)医療費助成制度
・健康保険の傷病手当金など
・小児慢性特定疾患治療研究事業
・乳幼児医療費助成制度 など

https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/epilepsy/patient/auxiliary.html

参考:てんかんセンター|順天堂大学医学部付属順天堂医院

てんかんの治療は抗てんかん薬による薬物療法が主流ですが、薬をつかっても発作が抑えられないときや、副作用が強いときがあります。その場合は食事療法としてケトン食療法を用いることがあります。

ケトン食療法とは体内にケトン体を増やすために、脂肪が多く、炭水化物が少ない食事を摂る治療法です。日本ではあまり普及していませんが、アメリカや韓国では治療が難しいてんかんがある患者さんに対しての治療法として利用されています。

http://child-neuro-jp.org/visitor/qa2/a36.html

参考:てんかんと食事療法|日本小児神経学会

http://amzn.asia/icLWdru

参考書籍:社団法人日本てんかん協会/『よくわかるてんかんのくすり』(クリエイツかもがわ,2012)

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参考書籍:久保田 英幹,日本てんかん協会/『てんかん、こうしてなおそう』(クリエイツかもがわ,2012)

てんかんで障害者手帳を取得するには

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てんかんがある方は障害者手帳を取得することができます。合併症がなく、てんかんのみが疾患としてある方は「精神障害者保健福祉手帳」を取得できます。合併症がある場合は、それぞれ身体障害者手帳や療育手帳などと合わせて取得すれば支援の幅が広がります。

精神障害者保健福祉手帳の概要や取得方法はコチラを参考にしてみてください。

療育手帳の概要や取得方法はコチラを参考にしてみてください。

またてんかんの治療を続けるとなると、経済的に家計への影響は小さくありません。所得制限はありますが、自立支援医療制度や高額療養費制度などを利用することで負担を少しでも減らすことができます。

自立支援医療制度や高額療養費制度の利用をお考えの方はコチラを参考にしてみてください。

自立支援医療制度や高額療養費制度の申請方法はコチラを参考にしてみてください。

目の前でてんかん発作が起こったら?いざと言うときの周りの対処法

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さて、てんかんの発作は実にさまざまな発作があります。ぼんやりなどの発作が目の前で起こったときは、異変に気付きそっと経過を待つことができると思いますが、突然てんかんの大発作が起こったときはどうすればよいのでしょうか?

ここではどのような発作にも広く対処できるように、基本的な対処の心得をまとめました。また特別なシチュエーションでの対処法なども紹介していきます。

・まずは過剰にあわてず、落ち着いて行動する
近くにいる人が突然倒れ、けいれんを起こしたときなど、とても焦ってしまい気が動転してしまうと思います。もし「これはてんかんかも?」と思った場合はまずは落ち着き、次の行動を心がけてください。

・周りの危険物を遠ざけて、安全を確保する
落下してきそうなものを遠ざけたり、家具を動かすなどし、手足が動いてしまったときにぶつけて怪我をしないように空間を広げてください。また、倒れたときなどは頭の下にクッションや枕、上着など柔らかいもので頭を支えるようにしてください。

なお、けいれんを押さえつけたり、意識がはっきりしないうちに薬を飲ませたりはしないでください。押さえつけてもけいれんは止まりませんし、薬を無理やり飲ませると、むせて吐き出してしまう危険があります。

・発作時の症状を記録する
不謹慎などと思わず、発作の症状を撮影・観察してください。大発作のとき、また大発作以外にも「発作かな?」と思われる症状が出始めたら、発作の様子を観察したり、スマートフォンなどで動画を撮影しておきましょう。医師に発作の症状を伝えるときに非常に役立ちます。

・全身けいれんが3分以上発作が治まらないときは病院へ行くか、119番通報を。
全身けいれんがはじまって、3分以上続いたり、何度も繰り返したりするようなら救急車の手配を念頭に置いてください。他にも呼吸の状態がおかしいとき、いつもの発作と様子が違う場合などは、迷わず医療機関を受診するか、119番通報で救急車を呼ぶようにしましょう。

・入浴中に発作が起こったら…
まずは浴槽の栓を抜いてください。浴槽の中で溺れないようにしましょう。また発作が治まるまで無理に体を動かさず、待ちましょう。

・食事中に発作が起こったら…
口の中に食べ物が入っていても無理に取り出さないようにしてください。無理に口を開こうとすると、介助する人がケガをする恐れがあります。たとえ舌を噛んでいたとしても、命にかかわる大きな事故につながる心配はありません。しかし、窒息を防止するためにできれば体勢を変えてあげたり、頭の下に枕を差し入れたりなど、可能ならば行ってください。

・プールで発作が起こったら…
プールではてんかんがある方には分かりやすい色の水泳帽を被ってもらい、必ず監視員などが観察するようにしてください。発作が起こったときに瞬時に気付き、人を呼んで複数人で体を支えて、無理にプールサイドに引き上げようとせず、水中で発作が治まるまで待ってください。

てんかん発作の予防策

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現在分かっている段階のてんかん発作の誘発因子および予防策を紹介していきます。発作が起こりやすい状態を避けてできるだけ発作を起こさない配慮を心がけましょう。

てんかん発作の原因である神経細胞の異常興奮がどんなときに起きるのかは、まだわかっていません。多くのてんかん発作はどこで起こるのか予測することは難しいのです。とはいえ、発作を誘発させているといわれる行動がいくつかあります。

・睡眠不足をできるだけ避ける
てんかんの誘因として過労やストレスなどが挙げられますが、もっとも影響が大きいと考えられるのが睡眠不足です。忙しさや緊張が続いているときは何ともなく、それらが和らいだときに発作が起きやすくなるという方もいます。忙しいときやストレスが強いときはゆっくり睡眠時間を確保できないことも多いので、注意が必要です。

・特発性てんかんの方は飲酒は控える
脳の過敏性が高い特発性てんかんの方は、飲酒によって発作が助長されるため、お酒は飲まないほうがよいでしょう。症候性てんかんの場合は、発作の起こりやすさと飲酒は特に関係がないと考えられています。しかし、お酒を飲み始めると眠る時間が遅くなり、睡眠不足に繋がりやすいため、こちらも注意が必要です。

・感覚刺激で発作は誘発される
発作の引き金が決まっているてんかんもあります。引き金になる刺激は人によって異なりますが、強い光や特定の音、計算や読書などさまざまです。これらの刺激が原因で起こるてんかんのことを「反射てんかん」といいます。発作の誘因が明らかなら、これらを避ければ発作を減らすことができます。しかしながら、引き金になる刺激がなければ発作が起きないといわけではなりません。

まとめ

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今回はてんかんの原因や分類、対処法などについて紹介しました。原因や分類など、少しややこしく感じられたかもしれません。それほど、てんかん発作は多種多様で、それに伴ってさまざまな薬などの治療が存在しています。

なお、環境の変化などによっては発作型が変化することも十分あり得ます。薬物治療など医師の指示に従った治療を行っても、発作が良くならない…など困ったことがあれば、もう一度検査をしてみたり、セカンドオピニオンを求めたりすることも一つの手段です。

ぼんやりしてしまう意識障害が伴うてんかんの場合は、本人に発作が起こったことに気がつかないこともあります。そのようなときは周りの人が本人や保護者に教えてあげましょう。

てんかんは発作によっては周囲の協力や助けが必要になる場面が、多々あります。その時に助けを求めたり、サポートをしたりといった相互の協力が大切になってきます。

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