嫌なことばかり記憶する発達障害の息子。むやみに叱る私を見て、療育の先生が教えてくれたことは

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息子の記憶の仕方は独特。それが彼を苦しめていた

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161005339

みなさんは楽しかった出来事などを、すぐ思い出せる方ですか?発達障害のある息子は、とても不思議な記憶の仕方をしています。

「特に困ったこともなくて楽しかった」という出来事があった時、「楽しかった」という気持ちだけはぼんやりと記憶するのですが、そこで見た物、一緒にいた人、やったことなどについては、ほとんど忘れてしまうのです。

一方で、「とても嫌だった」「叱られた」「辛かった」という出来事は詳細に記憶しています。それらは、何年経っても記憶から薄れることはありません。

そのときの風景、周りの人の言葉、匂いや天気まで、まるで頭の中で映像が再生されたかのように明確に思いだせるのです。発達障害児によく見られると言われる、白黒思考(0か100かで極端に物事を評価してしまう)が追い打ちをかけ、嫌なことが1つでもあると、他の楽しかったことは全部無かったことになるようです。

この記憶の仕方が、切り替えの苦手な息子を長い時間苦しめ続けることになります。その出来事について思い出し始めると、嫌な気分からの気持ちの切り替えがなかなかできません。

「でも、楽しいこともあったよね?」と私が聞いても、残念ながら彼の記憶は嫌な思い出に支配され、楽しい記憶など全く出てこないのです。

私は長いこと、息子の内面に沸き起こる、嫌な記憶のフラッシュバックに悩まされました。数年前のことを、まるで昨日のことのように責められたり、愚痴られたりすることばかりだったからです。

あの頃の私は、出かけるたびに息子に嫌な記憶を蓄積させていた

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過去を振り返ってみると、一時期の私の行動は、息子にとっての「嫌な記憶」を増幅させるような行動だったと思います。

親として「息子にいろいろなことを経験して欲しい」と焦るあまり、様々な場所に息子を連れて行っていたのですが、出先でパニックを起こされてしまうことが何度もありました。

息子は、知らない匂い、うるさい音、知らない人、雑踏などの不快な要素が重なると、真っ青になって座り込んでしまいます。そのたび私は「なんでそうなの!?」と息子を叱りつけてしまいました。

いろんなことを経験して欲しいという親として当然の思いが、息子には届かない…私はいつもいつも情けなくて、怒鳴ったり涙を流したり、息子をなじったりしていたのです。

すると、当然息子の記憶は「お母さんに叱られた」という風に残っていきます。そして、鮮明な嫌な記憶に苦しめられるだけではなく、「また自分はできなかった」という自信喪失へとつながっていったのです。

息子を叱りつける私を見て、療育の先生から提案が

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そんな私と息子との関わり方を変えてくれたのは、療育の先生の提案がきっかけでした。

療育ではいつも、同じグループのお友達と楽しく過ごす息子。ですが、私が先生と面談をしている間、高いところに登って飛び降りたり、大声をあげてお友達と喧嘩をしたりすることがしばしばありました。

ADHDがあり、待つことや人の話を聞くことが苦手な特性から、面談が終わるのを待つことが苦痛だったのでしょう。

ところが私はやはり例のごとく、「ママは先生とお話ししてるんだよ」、「静かにして」などと、声を荒げてしまったのです。

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そんな私の様子を見ていた療育の先生から、ある日、こんな提案がありました。

面談の時間はナシにしましょう。お母さんは相談があったら、紙に書いてきてください。」
「療育を『楽しかった!』という気持ちで終わらせるのが何よりも大切なんです。最後に叱られる形で終わらせるのはやめましょう

実はこの提案は、発達障害児に何かを取り組ませる際にとても大切なことだったのです。

ただでさえ状況の変化や新しいことが苦手な発達障害児です。取り組みに対して嫌な記憶を残さず、出来事を「楽しかった!」という記憶と結びつけることが息子の成長にとって必要なことなのだろうとわかった上での、先生から提案だったのでしょう。

「楽しかった」という記憶の積み重ねが自信に繋がる

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息子の場合、楽しかった出来事の内容自体は、ぼんやりとしか記憶できません。それでも、「楽しかった!」という"気持ち"はしっかり残っています。

そして、それを積み重ねていくことが、彼にとって自信になるということもわかってきました。

「よく覚えてないけど、すっごく楽しかった!!」「自分は楽しむことができた!」という気持ちです。
取り組んだことに対して「楽しかった!」という記憶がたくさん残っていれば、次に新しいことに取り組むことを怖がらなくなります。

昔は新しいことに取り組むたび、泣きわめいていた息子は、今となっては「あれやってみたい!」と自分からどんどん提案できる子になりました。

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