介護は突然やってくる。仕事と介護の両立に必要なこととは?

介護は突然やってくる。仕事と介護の両立に必要なこととは?

2019年4月1日公開

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近年、介護を必要とする人が年々増加しており、総務省が公表した「平成29年就業構造基本調査結果」によると、介護をしている人は約628万人。このうち、就業しながら介護をしている人は約346万人で、今や6割近い人が働きながら介護を行っています。国は、男女ともに仕事と介護が両立できる社会を目指し、『介護離職ゼロ』を目標にした施策を進めています。企業においても、制度を整えるなどの対応をしていますが、その取り組み状況の差は大きいのが現状です。
クレディセゾン神奈川支社では、この介護離職問題に対して共立女子大学看護学部の河原智江教授をお招きし、「介護セミナー」を開催したので当日の様子をセゾン社員がレポートします。

文:小野 薫(CHIENOWA)
知っているようで知らない介護事情。あなたは親が倒れたと連絡をもらったら、最初に何をしますか?

私は現在、介護と育児と仕事に奮闘しているクレディセゾンの社員です。今回、介護セミナーを実施すると聞き、介護経験のある私にもプラスになる情報があればと思い参加しました。

まず、ウォーミングアップとして○×クイズからセミナーがはじまりました。ぜひ、みなさんも考えてみてください。
Q1.介護保険料は介護が必要になってから支払う。
Q2.介護が必要になったときには、医療のようにいつでもサービスを受けられる。
Q3.介護の困りごとは、最初からケアマネジャーに相談する。
Q4.介護サービス利用料の自己負担割合は一律3割である。
Q5.介護サービスは介護保険内で利用したいだけ利用できる。
この答えはすべて×が正解です。みなさんは正解しましたか? 介護経験のある私はすべて正解しましたが、今回のセミナー参加者は20代・30代のメンバーが多く、介護の知識が乏しいためか、ほとんどの人が間違えていました。

ウォーミングアップはここまでで、次は今回のセミナーのメインワークです。自身の親が脳梗塞で倒れたという設定で、さまざまな状況をシミュレーションしていきます。
1. ご自身の状況を設定してください。(自分の年齢、親の年齢、親の同居者、住まいの都道府県 等)
2. 退院してからもリハビリが必要になる場合、あなたはどのようなことが心配ですか?
3. 身近に介護について相談できる人はいますか?
6名ほどのグループに分かれ、参加者同士でシミュレーションした内容を発表します。他者のシミュレーションを聞くことで、さまざまなシーンを想像することができました。例えば、自分の親の場合と配偶者の親の場合で想定すべきことが異なっていたり、近距離介護なのか遠距離介護なのかで対策が異なったりと、それぞれの状況によって対応方法は一つじゃないことに気づきます。

これらのシミュレーションに沿って、先生からそれぞれのポイントを教えていただきました。介護は“これが正解”というものはなく、一人ひとりの症状や性格などによってカスタマイズすることが大事だそう。
■介護セミナーで教えていただいた3つのポイント
1.介護のシミュレーションをしておくこと
2.介護について、むやみに情報を収集するのではなく、国・市区町村で提供している情報を収集すること
3.介護が必要になった際は、市区町村の窓口・地域包括支援センターの専門家に相談すること
2度の介護経験から、仕事と介護の両立の大変さを実感

このセミナーを受講したことをきっかけに、改めて自分の介護生活を思い返してみました。

1度目の介護は夫の入院でした。1歳に満たない子どもの育児と入院中の夫の介護が重なり、心身ともに疲れ果てました。そして、2度目は父の介護です。誤嚥性肺炎を繰り返すようになったのがきっかけで入退院を繰り返し、施設を探すことにしたのです。

介護といっても、自宅介護だけではありません。入院していても日常的な身の回りのお世話や、病院側との手続きなどなど、病院へ出向くことの頻度も高くなります。そのほかにも、ケアマネジャーとのプラン作成、必要によっては住まいの改修をしたり、施設を探す必要があったりと、事実を正確に受け止め、今後のことを想像し、想定していなかったことを次々に調べて決定していかなければなりませんでした。

本人にとって、家族にとって、自分にとって、どれが最良の選択なのか? そのためのお金はどうしたら良いのか? など、家族でさまざまな角度からいろいろなことを話し合いました。こんなことを聞いて良いのだろうか? どこに聞くべきなのか? と戸惑うことも多かったですが、事前に先生から教えていただいた3つのポイントを知っていれば、慌てずに対処できたかもしれません。
突然の介護に慌てないために、今からできること

セミナー参加者からは、「介護保険サービス・介護保険制度について詳しく知りたい」「育児と違って、介護は突然やってくるもの。ということに改めて気づかされた。前もってシミュレーションをしておくことが大事だということが分かった」「会社の制度を改めて調べようと思った」「会社で利用できる制度をわかりやすく示してもらえると良いのではないか」などの感想が挙がりました。

今後ますます高齢化社会になる中、企業として介護への手厚い対応があることが企業の魅力につながっていくことでしょう。これからの社会においては、会社を辞めないで働きながら介護ができる会社でいることが一番の魅力ではないでしょうか。私自身、介護と仕事の両立に悩んだ一員として、クレディセゾンをもっとよくするために会社に働きかけをおこなっていこうと思います。

講師
河原 智江(かわはら ちえ)
共立女子大学看護学部 地域・在宅看護学専攻教授


プロフィール
小野 薫(おの かほり)
株式会社クレディセゾン 神奈川支社所属。趣味は旅行。

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