【医師監修】吐き気やめまいが…! 生理中に頭痛が起こる原因と対策

【医師監修】吐き気やめまいが…! 生理中に頭痛が起こる原因と対策

Bu facebook
Bu twitter
生理中に頻繁に起こる吐き気やめまいなどを伴う頭痛の症状に悩まされる方は本当に多いですよね。毎月決まった形でくるものだから、生理が近づくと憂鬱な気分になってしまう方も。そこで今回は生理中に起こる頭痛の原因や対策についてまとめましたので紹介したいと思います。







この記事の監修ドクター

女性医療クリニック・LUNAグループ 大林美貴先生

日本産科婦人科学会専門医。2005年徳島大学医学部卒業。

同年4月より徳島赤十字病院勤務を経て、2007年から2013年まで湘南鎌倉総合病院にて勤務。2009年より、

女性医療クリニック・LUNAグループ勤務。

2016年5月女性医療クリニックLUNA 心斎橋に移動、勤務開始。
http://www.luna-clinic.jp/
生理中に吐き気やめまいを伴う頭痛の原因は?

生理中に吐き気やめまいを伴う頭痛というのは、生理周期が関係しています。『自分は頭痛持ちだから……』と、考えている女性もいるようですが、基本的には生理中の頭痛は生理により体にある変化が起きているため引き起こすものです。ここでは、生理中に頭痛を引き起こす原因を紹介してみましょう。
生理前、生理中のホルモンバランスの変化により頭痛を引き起こす
生理前や生理中は女性ホルモンの一種である、卵子を育てるエストロゲンと、主に妊娠、出産を助ける働きであるプロゲステロンの分泌量の増減が非常に大きくなります。

プロゲステロン濃度が低下すると、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンのレベルが上昇します。プロスタグランジンとは、人間の体内にあるホルモンや神経伝達物質の中のひとつであり、生理中の主な働きは、子宮を収縮させ剥がれ落ちた子宮内膜を血液と共に経血として体の外にスムーズに排出させています。このプロスタグランジンの分泌量が多いと、過剰に子宮を収縮させてしまうため、一般的に生理痛といわれている下腹部の痛みや腰痛などを引き起こしてしまうのです。またプロスタグランジンは末梢組織の痛みにも関係しており、痛みを強めるという作用もあるため、これが頭痛の原因にもなっています。
緊張型頭痛
後頭部から首筋にかけてにぶい痛みを伴うのがこの緊張型偏頭痛。痛みが継続するため、非常に生理中に苦しいという女性は多いです。これは長時間同じ姿勢や、無理な姿勢をしていた場合に起こりやすく、肩や首周辺の筋肉が硬直するため頭痛を発症するケースです。プロスタグランジンは抹消の痛みに関係するため、頭痛を助長する原因となります。
月経関連片頭
月経時に起こる頭痛の多くは片頭痛と言われており、時には吐き気、嘔吐を伴う場合も。月経前になるとエストロゲンが減少してくるため、片頭痛が起こりやすいと言われています。月経時に起こる片頭痛は、薬が効きにくく、長引くことが多いので、辛さを訴える人が多いようです。一般的な鎮痛剤で効果がない場合、頭痛外来など受診することをおすすめします。
頭痛と吐き気、めまいの関係とは?

生理中は頭痛だけならまだしも、吐き気やめまいも伴うといった方が多いのも生理中の女性の特徴です。これらは頭痛と関係があるのでしょうか? ここでは頭痛と吐き気、めまいの関係性について紹介してみましょう。
プロスタグランジンが吐き気を引き起こしている原因
生理痛、頭痛の原因のひとつにプロスタグランジンの過剰分泌がありましたよね?プロスタグランジンは、普段は胃粘膜保護や粘膜血流を保つために働いているのですが、過剰分泌してしまうと、胃のムカムカや吐き気を引き起こすことがあります。一般的に生理になると気持ちが悪くなるという原因は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジン過剰によるものだと考えてもいいでしょう。
生理中のめまいは自律神経の乱れ、貧血
エストロゲンが急激に減少することで、自律神経の働きが鈍くなり、めまい(起立性低血圧)が起こりやすくなります。また、月経量が多い場合には、実際貧血になり、めまい・頭痛を伴う場合もあります。
生理中に頭痛が起きた時の対策は?

生理中の頭痛の症状を緩和したいけど、どうしたらいいのかわからないという方も多いはず。基本的に症状が軽ければ、少しの工夫で辛い頭痛の症状を緩和することは可能です。ここでは生理中の頭痛を和らげる対策法を紹介してみましょう。
生理痛に効く薬を服用する
生理中の頭痛もひとつの生理痛の症状ですから、生理痛に効果がある薬を服用するという方法が一般的。これにより、頭痛の症状が和らぐ方も多いです。

もし、効き目がなくなってきたからといって自己判断で薬の量を増やしたりするのはご法度ですのでご注意を。片頭痛では通常の鎮痛剤で効果がない場合があるので、その際には頭痛外来を受診しましょう。
頭痛に効果があるとされるツボを押す
これも自分でできる頭痛対策のひとつ。一般的に頭痛に効果があるとされている『百会のツボ』を押してみましょう。この百会のツボは生理中の頭痛にも効くといわれているのでおすすめです。百会の場所は頭のてっぺんと左右の耳をつないだ線の延長上に交わる部分です。人によってはプニプニした感触があるのも特徴となっており、この百会の部分を指の腹の部分で心地よいと感じる程度に下方に押していけばOK。

強く押しすぎは厳禁で、自分が心地よいと感じる強さで押してみましょう。この百会のツボは頭痛だけでなく、立ちくらみやめまいなどにも効果がある方もいるぐらいで、自律神経失調症などの対策、予防にも繋がる箇所となっており、体の不調を緩和する代表的なツボとなっています。
音や光などの刺激を避け、静かな場所で横になる
これは主に血管が拡張して頭痛を引き起こしている片頭痛の時の対策。このような時は脳に刺激を与えることが最も良くないため、外部からの刺激を抑えてあげることが大切となります。外部からの刺激は、音や光なども含まれるため、できるだけ暗い部屋で目を閉じて横になるのが効果的です。また拡張した血管を収縮させて頭痛を緩和させるために、頭や首筋を冷たいタオルなどで冷やすことで、より大きな頭痛緩和の効果が期待できます。
あらかじめ大事な予定は入れないようにする
突然くる頭痛への対処はなかなか難しいですが、月経関連の頭痛に関しては、予測ができます。基礎体温をつけて、頭痛の起きる日も何周期か一緒につけてみると、だいたい何日目くらいで頭痛が起こりやすいか、傾向が見えてきます。その辺にはなるべく予定を入れないようにして、ゆったり過ごすように心がけましょう。
生理中の頭痛対策で摂取しておきたい6つの栄養素

薬やツボ、安静にしているなどでも生理中の頭痛を緩和することは可能ですが、これに加えて生理中の頭痛に効果のある栄養素を食事から摂取してあげることも大切です。ここでは生理中の頭痛に効果がある栄養素について紹介してみましょう。
トリプトファン
生理中は脳内物質のセトロニンが著しく減少します。セトロニンの減少も片頭痛を引き起こす要因となっています。また、セロトニンは精神の安定にも関係するため、不足すると精神不安定になってしまいます。セトロニンを作る材料であるトリプトファンを食事から摂取して、セトロニンを体内で作りやすくする環境を整えてあげましょう。トリプトファンとは、必須アミノ酸の一つで、多く含まれる食べ物は、牛乳、チーズ、ヨーグルトや豆乳などの乳製品、バナナ、白米などとなっています。
ビタミンB2
片頭痛の人は、細胞内のミトコンドリアの働きが悪いと言われていますが、ビタミンB2にはミトコンドリアの働きを助ける作用があります。このため、片頭痛を和らげる効果が期待できるため、普段の食事でも積極的に取り入れてみることをおすすめします。美肌効果もあります。ビタミンB2を豊富に含む食べ物は、卵やレバー、納豆などの大豆製品など。
ビタミンB6
生理中の片頭痛に悩まされる原因のひとつに、生理前から女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少するというものがあります。この時にセロトニンも減少するため、トリプトファンを摂取することが必要と上述しましたが、セロトニンを作るのに、ビタミンB6も必要となってきます。ビタミンB6はエストロゲンの代謝に働きかける作用があるため、ホルモンバランスを整える効果が期待でき、生理中の苦しい頭痛も緩和してくれる効果が期待できます。

また、セロトニン不足で精神不安定になるため、ビタミンB6は生理前のイライラや不安などにも効果があり、月経前症候群(PMS)の患者さんにビタミンB6を投与したところ、このような症状が大幅に改善されたという報告もあるため、身体的な不調はもちろんのこと、精神的な面でも生理の時の嫌な症状を緩和する効果が期待できるでしょう。ビタミンB6を多く含む食べ物は、マグロやカツオ、サンマ、イワシなどの魚類や、レバー、にんにく、カボチャなどとなっています。
鉄分
生理中は体内の血液が失われるため、貧血気味になります。倦怠感、頭痛などが現れることがあるため、この症状を緩和するためにはやはり、赤血球の成分であるヘモグロビンの材料となる鉄分をしっかりと摂取しておく必要があるでしょう。

特に、普段から貧血気味の方は生理の時だけでなく、普段の食事から鉄分を豊富に含む食事を摂取しておくことも大事です。また、この時に、より体に吸収されやすい『ヘム鉄』が含まれている食べ物を摂取することをできるだけ心がけるようにしましょう。ヘム鉄を多く含む食べ物は、赤身のお肉やカツオなどの魚、レバーなどとなっています。
マグネシウム
マグネシウムも、セロトニン合成に必要な成分であり、また、そのもの自身も片頭痛に関係があります。マグネシウムが多く含まれる食品は、納豆などの大豆製品、アーモンドなどのナッツ類、あおさなどの海藻類などです。
ビタミンE
抗酸化作用があり、血管を正常に保つ働きがあるため、血流改善をうながし、筋緊張型頭痛を和らげる効果があります。また、エストロゲン分泌を促す作用があり、片頭痛を和らげる効果もあります。ビタミンEが多く含まれる食品は、アーモンドなどのナッツ類、カボチャ、油、魚卵などです
病院へ行くかどうかの目安

生理痛はそれほど珍しい症状ではないため、病院へ行くほどでもない、自分でなんとかしよう、と思ってしまう人も多いようです。しかし、生理痛はひどくなると日常生活にも支障が出てきます。また、月経困難症や別の病気が潜んでいる可能性もあります。辛ければ、自分だけでなんとかしようとせずに受診も視野に入れましょう。受診をする目安としては、以下のものがあります。

・鎮痛剤が必要なほどの痛みが毎回ある

・鎮痛剤の効果がない

・動けず寝込んでしまうほど痛みがひどい

・生理痛のほかに出血が多いなど気になる症状がある

・歳を重ねるごとに生理痛の痛みが悪化してきている

上記のような場合は、できるだけ早めに婦人科を受診しましょう。また、上記はあくまで目安ですので、当てはまらなくても不安なときは受診して相談することをおすすめします。

普段から食生活や生活習慣などに気を使ってみよう

今回は生理中の吐き気やめまいを伴う頭痛の原因と対策について紹介してきましたが、生理の前には体内のホルモンバランスが乱れたり、片頭痛が重なったりと、様々な要因で頭痛を引き起こすことがわかっています。これらの辛い症状を改善するには、食事メニューの改善やツボ押しなど色々とありますが、特に食生活の面では生理中だけでなく、普段から意識的に今回取り上げた栄養素を含む食べ物、飲み物を摂取するのもおすすめです。

特にビタミンB2、6やビタミンEは頭痛だけでなく、体のありとあらゆる面で私達の体を健康にしてくれる働きがあり、女性には嬉しいお肌を綺麗にするという効果も期待できます。ぜひ、今回紹介した生理中の頭痛対策を実践して毎月辛い生理症状を緩和してみてくださいね。

関連リンク
病気のせい? 生理後に茶色いおりものが続く原因と対処方法 | マイナビウーマン
妊娠初期でも生理はくる? 妊娠と生理の違い | マイナビウーマン
臨月に下痢やおならが出る原因は出産の兆候?  | マイナビウーマン
元のサイトを見る

関連する記事

この記事のキーワード

RANKING
YESTERDAY

WHAT'S CHIENOWA?

staff_pickup