自分の子どもがうまく育っていないと劣等感を感じているママへ【ママのプロになる! Vol.2】

自分の子どもがうまく育っていないと劣等感を感じているママへ【ママのプロになる! Vol.2】

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イラスト:平松昭子



ママ業は、「素人なのにプロ」を求められる仕事。どうしたら、ママのプロになれるのか? 「ママのプロ」になるために必要な極意「ママに伝えたい20のこと」を教えてくれるのは、プロ教師歴45年の木村 泰子先生。
<木村 泰子先生とは>
木村先生は、映画『みんなの学校』の舞台となった大空小学校の初代校長。大空小学校は、特別な支援が必要な子が全校児童220人中30人を超えていたが(映画撮影時)、特別支援教室はつくらず、みんなが同じ教室で学び、「不登校児0人」を実現。
お話をきくのは、自身が小学校時代に「ダメな子」だと思いながら学校に通った経験があり、いま現在「まわりに理解されにくい子」を育てるライターの楢戸ひかる。

「うちの子が周りに迷惑をかけている」と思っているママに送るメッセージです。

■「うちの子が迷惑をかけている」と思ってしまうママ

© imtmphoto - Fotolia.com


前回、木村先生からは、ママである私の価値観が変わっていたら、息子が通常の学級で学んでいたかもしれないというお話までお伝えしました。

楢戸:実際には、小学校6年生現在(取材時)、息子は通常学級で学べています。だから、私自身の「ダメ」という気持ちはだいぶ緩和されてきています。

でも「うちの子がまわりに迷惑をかけているんじゃないか」といった悩みは、普遍的だと思うので、木村先生のお話を聞かせてください。

木村:「自分がやってしまった失敗を、他人に少しでもさせない。自分の失敗を学びに変えて一緒に考えていきましょう」というのが、今回の連載の趣旨だと思っています。

楢戸さんの息子さんのような、「まわりには理解されにくい子」がいるとします。そういった子が同じ教室の中にいるのと、いないのだったら、どちらがまわりにいる子は、成長すると思いますか?

楢戸:「『理解されにくい子』いる方が成長する」と言える世の中だったとしたら、うちの息子のような子が生きやすくなると思います。

でも、実際には普通のママさんたちは、「いると邪魔だ」と思っていると、私自身が思ってしまうんです。本当は、そんなことまわりのママさんたちは思っていないのかもしれないのですが…。

■「迷惑をかけている」というのはママの思い込み

© morita - Fotolia.com


木村:それよ! それは、楢戸さんの偏見じゃないの?

「ほかのママさんたちがそう思っている」っていうのは、事実ではないわけです。そんなふうに思わないと、自分が生きていけないっていう、ママ自身が立ち向かってきた。その壁に対して持っている偏見なだけなんですよ。それは結局、ママ自身、楢戸さん自身が持っている偏見なんですよ。

楢戸:私自身がこれまで持ってきた自分の傷を見ているだけということですか?

木村:自分のことを「まわりに迷惑をかけている存在だ」と思っていると、相手側の方が悪いように感じてきませんか?

楢戸:相手のママさんたちを悪いとまでは思わないけれど、「気をつけなければいけない集団」だと思って緊張します。もしかすると、ちょっと恐れているのかもしれないですね。

木村:楢戸さんがそんなふうに感じているから、まわりからも「気を使わなければいけない存在」となるわけ。そこがね、そうではないの。

「みんなに悪く思われている」と思ってしまっているママに、「まず自分が変わりなさいよ」というメッセージを出してあげないといけないと思います。

■失敗体験が続いているから傷つかないようにしている

© 00132 - Fotolia.com


楢戸:枠からはみ出てしまっている子のママからすると、「自分の子どもは、上手に育っていない」という劣等感があると思います。

木村:ママが失敗体験を続けてきてしまった。だから自分が傷つかない方法を選んでいるっていうことですよね?

楢戸:ママ自身が、「向こう」をシャットアウトしちゃっているっていうことです。

木村:そこに至る過程を、少し考えてみて欲しいのです。小学校6年間も大事だけれど、「幼児期にママと子どもの関わりがどうであったのか?」がとても大切で、ママ自身が問わないといけないと思うの。

幼児期は、はじめて集団の中に入る時期。そんなときに、ママ自身が子どもに対して、「どんな立場でいてあげるか」を考えることが大切なことです。

この「ママの立場はどうあるべきか」を考えるために、ひとつの事例を紹介しますね。じつは、今日、ここに来る前に、親しくしている教員の同僚から「相談したいことがある」とメールがきたんです。

■ベテラン教員でも「保護者」になると迷う
●木村先生の同僚の教員(Aさん)から受けた相談内容

Aさんは、発達障害の子とたくさん接してきたベテラン教員。そんなAさんの孫は、幼稚園で先生の言うことをまったく聞かない子で、Aさんも幼稚園での参観日やお迎えで孫の様子は理解しています。

この孫が小学校就学前相談を受けることになります。そこでAさんの娘さんから「就学相談で、息子の現状をきちんと伝えるべきか? 伝えないべきか?」と相談を受けたそうです。

どんなに「ベテラン教員」であっても、「保護者(祖母)」となると、どうすればいいのか判断することができなかった。そこで、Aさんは木村先生に相談することに…。

楢戸:何だか安心しました。「ベテラン教員」でも、「ひとりの祖母」となるとブレるんですね。だったら、何の知識も経験もない私がブレてしまうのは、仕方がないと思えます。それで、木村先生は、Aさんにどんな回答をされたんですか?

木村:聞きたい? 

楢戸:もちろん!!!!

木村先生が、ベテラン教員にどんなふうに答えたかについては、次回お送りします。
次回は、「学校が子どもを守ってくれない時代。「ママの仕事」はなんですか?」 です。

■【木村先生がママたちに伝えたい20のこと】
4. 自分がやってしまった失敗を、他人(子ども)に少しでもさせない

5. ママ自身が立ち向かってきた壁に対して持っているのは、結局自分の偏見

6. 「みんなに悪く思われている」と思ってしまっているママは、「まず自分が変わりなさい」

7. はじめて集団の中に入る時期に、ママが子どもに対して、「どんな立場でいてあげるか」を考えることが大切

≫「木村先生がママたちに伝えたい20のこと」についてはこちら


■今回取材にご協力いただいた木村 泰子先生の著書

不登校ゼロ、モンスターペアレンツゼロの小学校が育てる 21世紀を生きる力
木村 泰子,出口 汪/ 水王舎 ¥1,400(税別)






【木村泰子先生 『みんなの学校』流 親子関係のつくり方】

【楢戸ひかる 「うちの子、発達障害かも!?」と思ったら】

(楢戸ひかる)

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