事実婚を解消した場合、慰謝料や財産分与は請求できる?

事実婚を解消した場合、慰謝料や財産分与は請求できる?

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最近は、実質的に夫婦として共同生活を送る意思はあるけれど、婚姻届を出さず、事実婚を選ぶカップルも増えています。

今回は、事実婚を解消する場合を想定し、法律上の結婚(法律婚)をした夫婦が離婚する場合との違いや、請求できるお金について説明します。

事実婚の解消に特別な手続きは不要

事実婚が成立する要件は、「男女が婚姻の意思をもって共同生活をしていること」です。
事実婚は、共同生活をやめれば解消できます。法律婚では役所に離婚届を出す必要がありますが、事実婚の解消に特別な手続きは必要ありません。

法律婚でも事実婚でも、当事者双方の「離婚したい」という意思が合致していれば、離婚は比較的簡単です。この場合、法律婚では離婚届を出せば離婚が成立し、事実婚では共同生活をやめれば離婚となります。

離婚の意思が合致していない場合、すなわち一方は離婚したいけれど他方が同意しない場合には、法律婚では簡単に離婚ができません。離婚の意思が合致していない状態で離婚届を出しても無効です。離婚するには、調停や裁判をし、裁判所で離婚を認めてもらう必要があります。

事実婚では、離婚の意思が合致していない場合でも、共同生活を解消すれば離婚が可能です。事実婚では離婚したければ単に別居すればよいわけですから、法律婚よりも簡単に離婚できることになります。

ただし、慰謝料や財産分与などは法律婚と同様に請求できる

事実婚を解消する場合でも、法律婚と同様、慰謝料や財産分与の請求ができます。戸籍に関すること以外は、事実婚と法律婚で大きな違いはありません。事実婚であっても、法律婚と同様の保護を受けられます。

●事実婚の場合の慰謝料について

たとえば、相手の不貞行為により事実婚解消となった場合には、慰謝料請求が可能です。慰謝料の相場は、事実婚の期間や不貞行為の態様などによって変わってきますが、法律婚と特に差があるわけではありません。

なお、法律婚では正当な理由がなければそもそも離婚ができませんが、事実婚は正当な理由がなくても解消できます。そのため、事実婚では、正当な理由なく一方的に事実婚を解消されたことについても慰謝料請求が可能です。
慰謝料の算定は簡単ではないので、具体的な金額については弁護士に相談する必要があります。一般には、200~400万円程度になることが多いでしょう。

●事実婚の場合の財産分与について

共同生活している間に2人で築いた財産については、原則的に2分の1ずつ分けることになります。自分の手元にある財産が2分の1に足りなければ、足りない部分は相手に請求可能です。

●事実婚の場合の年金分割について

事実婚の解消でも年金分割ができますが、法律婚より制限されています。
法律婚では合意分割及び3号分割が可能ですが、事実婚では3号分割しか認められていません。平成20年4月1日以降、3号被保険者として相手の扶養に入っていた期間がある場合には、3号分割が可能です。3号分割の手続きができる期間は、「3号被保険者資格を喪失し、事実婚を解消したと認められるとき」から2年以内になります。

●事実婚の場合の養育費について

養育費は、結婚していなくても請求できるものです。事実婚夫婦の間に子供がいれば、子供を引き取る側は当然に養育費を請求できます。

事実婚の解消の際、お金の支払いについて話し合いで合意できない場合には、家庭裁判所に内縁関係調整調停を申し立てることができます。弁護士に依頼して、相手方と交渉してもらうことも可能です。

死亡による関係解消(死別)の場合には法律婚のような相続権はない

相手が亡くなったことにより事実婚解消となった場合には、法律婚との違いが大きくなります。法律婚の配偶者には相続権がありますが、事実婚では相続権がありません。事実婚パートナーに財産を残すには、遺言が必要です。

法律婚の配偶者は相続の場面では優遇されており、1億6,000万円までの財産なら相続しても相続税がかかりません。2018年に成立し2020年までに施行見込みの改正相続法でも、配偶者が家に住み続けられる「配偶者居住権」が創設されるなど、配偶者の優遇はますます強化されます。

事実婚を選ぶ場合、相続の場面で不利になってしまうということも認識しておきましょう。

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